【楽曲解説】ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲断章

Antonín Dvořák
アントニーン・ドヴォルザーク(1841~1904)


Kvartetní věta F-dur, B.120
弦楽四重奏曲断章 ヘ長調 B.120



 「スラヴ舞曲集(第1集)」作品46(1878)で国際的な名声を獲得して以降、ドヴォルザークには数多くの新作の依頼が寄せられるようになりました。1881年、それまでに10曲以上の弦楽四重奏曲を書いていたドヴォルザークは、ウィーン楽友協会の芸術監督を務めていたヘルメスベルガー(1世)が主宰する弦楽四重奏団のために、歌劇「ディミトリー」作品64の作曲を中断して、新たな弦楽四重奏曲を書き始めます。しかし第1楽章を書き上げたところで、冒頭の主題がウェーバーの歌劇「魔弾の射手」第2幕の有名なアガーテのレチタティーヴォとアリア「Wie nahte mir der Schlummer」の出だしと似ていることなどを理由に、調性も含めて全く新たな弦楽四重奏曲第11番ハ長調 作品61を書き直しました。
 この断章は、本来は第1楽章になるはずだったものです。古典的なソナタ形式の中に民俗的な旋律やリズムを導入することで民族性が抽象的に洗練された、ドヴォルザークらしい清明な懐かしさ漂う魅力的な小品です。

シュペーテ弦楽四重奏団 第6回公演(2016年4月16, 23日)

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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Dvořák,A. 演奏活動_DasSpäteQuartett

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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