【ニコニコ動画】ボロディーンQ/ストラディバリウス・コンサート

最近は専ら国会中継の録画を見るためにニコニコ動画へアクセスするのだが、ふと気の赴くままに音楽関係の動画を検索してみたところ、いくつか琴線に触れる映像に辿り着いた。

まずは、ボロディーンQによるショスタコーヴィチの第8番。1st Vnがアハロニアンの第5期メンバーによる演奏である。幾多のメンバー交代を経ても変わることのない確固たる演奏解釈はさすがで、まさに貫禄の名演である。ただし、カメラの切り替えが鬱陶しく、せっかくの音楽に集中することを妨げられてしまうのは残念極まりない。



同じくショスタコーヴィチの第15番は、まさに極め付きと言うべき内容である。チェロのベルリーンスキイだけでなく、2nd Vnのアブラメンコフにも衰えが感じられるものの、劇的かつ深遠な表現力は、なお他の追随を許さない。第8番と同様に映像の演出には必ずしも納得できないが、目をつぶってでも聴いておきたい、素晴らしい音楽である。



同じ機会に収録されたと思われるボロディーンの第2番では、いささか自由過ぎるほどの歌い回しに、ベルリーンスキイの白鳥の歌を聴く思いがする。スチール弦による強く透き通った独特の魅力的な響きは、いかにもボロディーンQらしい。



日本音楽財団が主催しているストラディバリウス・コンサートからの映像は、ガラ・コンサート風の祝祭的な雰囲気と、若手実力派の奏者が揃った質の高さが印象的である。ヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲は大好きな曲なので、こうした上質の演奏で視聴できるのがとても嬉しい。



ここで紹介した3つの動画は、全て同一の方が投稿されている。貴重な動画を無償で提供される好意に感謝したい。
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ボロディーンQのDVD

  • モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 D. オーイストラフ (Vn) ムラヴィーンスキイ/レニングラードPO (Orfeo C 736 081 B)
  • チャイコーフスキイ:弦楽四重奏曲第1&2番、ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3&8番 ボロディーンQ (medici arts 2072298 [DVD])
11月27日および12月4日の続き。今回の注文で最も楽しみにしていたのが、この2枚である。

しかし、オーイストラフのライヴ録音は、残念ながら期待したほどのものではなかった。とにかくメリハリのないぼやけた音で、どう聴いても生彩を欠いた演奏のようにしか聴こえない。ウィーン楽友協会ホールでの収録だが、ホールの音響というよりは、録音あるいはマスタリング上の問題なのだろう。ただ、その朦朧とした音像の向こう側では、集中度の高い、洗練されたアンサンブルが繰り広げられていることだけは、かろうじて聴きとることができる。端正に整えられつつも余計な力みのないニュアンスに富んだ(ように想像できる)モーツァルトも素敵だし、難曲であることを微塵も感じさせない鮮やかなショスタコーヴィチも余人をもって代え難い高みに達している。それだけに、一切の“凄み”を削ぎ落としてしまったかのようなこの録音が、残念でならない。

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一方、ボロディーンQのDVDは、期待に違わぬ素晴らしい内容であった。普通にCD等で聴いているだけでは退屈極まりない作品であるチャイコーフスキイの2曲(特に第2番)ですら、全てが理にかなった演奏技術を目の当たりにしているだけで、あっという間に曲が終わってしまう。ショスタコーヴィチに至っては、何をかいわんや。弦楽四重奏を愛する人なら、一度は観ておきたい映像作品である。もっとも、この凄絶な音楽の前では一瞬たりとも気を抜くことができないので、BGM感覚で観るわけにはいかないが。

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シェバリーン:弦楽四重奏曲第5番

  • ショスタコーヴィチ:交響曲第15番 カッツ/ノヴォシビルスクPO (Melodiya C10-18841-2 [LP])
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番、シェバリーン:弦楽四重奏曲第5番 ボロディーンQ (Melodiya 33 C10-11643-4 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.から荷物が届いた。月初めに発注して翌月の中頃に届くというのが通常のペースなのだが、今回は2月の頭に注文したものが、もう届いた。もちろん、船便。もっとも、WWWサイト上でのオーダー処理が年明けからなぜかうまく動作せずにエラーが出続けたため、1月は注文しなかったので、その分が繰り上がりで届いたといった感じ。

サイトのエラーは今月に入っても状況が変わらなかったのだが、1月分にも2月分にも欲しいものがあったので、直接メールを送信してオーダーした。まずは、1月分のリストから注文した2枚を聴く。

カッツ指揮の交響曲第15番は、速めのテンポで引き締まった音楽づくりがなされているが、第4楽章の主部冒頭など少々あっさりし過ぎと感じる部分はあるものの、全体に作品の雰囲気をよく捉えたた、なかなかの佳演である。オーケストラは健闘しているものの、技術的には洗練されているとは言い難いのが惜しい。

ボロディーンQによるショスタコーヴィチの第8四重奏曲は、Melodiyaの有名な全集に収録されている録音である。演奏については、いまさら何かを述べる必要もないだろう。今回、この盤を注文したのはシェバリーンの四重奏曲を聴きたかったから。この録音から15年ほど後、創立50周年を記念した「Russian Miniatures」というアルバムで、第3楽章だけが再録音されているのだが、それがとても気に入ったので、いつか全曲を聴きたいと思っていた。「スラヴの主題による」と副題がつけられているように、全曲を通して民俗風の音調が前面に押し出されている。ただ、一聴した限りでは、両端楽章が少々冗長な印象。中間の3つの楽章は、品の良い洒落っ気を感じさせつつも、ときに甘美な抒情が素敵なだけに、ちょっと惜しい。どことなく、グラズノーフの四重奏曲を彷彿とさせる。ボロディーンQの演奏そのものは、非の打ちどころがない、と言ってよいだろう。

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ボロディーンQのミャスコーフスキイ、ピヤヴコのスヴィリードフ

mk-d200926909270.jpg
  • 第3回チャイコーフスキイ国際コンクール チェロ部門(ロカテッリ:チェロ・ソナタ、ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ) ゲオルギアン (Vc) アミンタエヴァ (Pf) (Melodiya 33D 018753-4 [LP])
  • カバレーフスキイ:ピアノ協奏曲第4番、歌曲「学生時代」の主題による狂詩曲 ポポーフ (Pf) キタエーンコ/モスクワPO ネルセシャン (Pf) キタエーンコ/ソヴィエト国立文化省SO (Melodiya C 10-18261-2 [LP])
  • カバレーフスキイ:24の前奏曲 フリエール (Pf) (MK 1530 [LP])
  • ミャスコーフスキイ:弦楽四重奏曲第13番、ヴラーソフ:弦楽四重奏曲第3番「前奏曲」 ボロディーンQ (MK D 09269-09270 [LP])
  • スヴィリードフ:Wooden Russia、さまよえるロシア ピヤヴコ (T) セヴィドフ (Pf) (Melodiya C10 22641 004 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からの4月到着分。最近、ショスタコーヴィチ作品の目ぼしい音盤がリストに見当たらず、少し寂しい。

1966年のチャイコーフスキイ国際コンクールで第1位となったチェロ奏者ゲオルギアンの受賞記念アルバム。ロカテッリのソナタは、2007年3月7日付本欄で紹介した音源と恐らく同一だろう。ショスタコーヴィチのソナタは、隅々まで模範的に仕上げられた佳演である。技術面での不満はほとんどなく、安心して聴くことのできる演奏と言えるが、全体に音楽が窮屈な感は否めない。音色にもより一層の魅力が欲しいところ。

カバレーフスキイのピアノ協奏曲第4番はRevelation盤CDを持っている(そこではカバレーフスキイ指揮とクレジットされている)ので、目当ては初めて聴くラプソディーの方。心に余韻が残るような音楽ではないが、綺麗な主題と華やかな格好良さに満ちた変奏の数々が、なかなか素敵。カバレーフスキイらしさを堪能できる逸品と言ってよいだろう。

同じくカバレーフスキイの前奏曲は、楽曲自体に多彩さはあまり感じられないものの、フリエールの幻想的な広がりを持った演奏が、それを補って余りある。

ミャスコーフスキイの弦楽四重奏曲第13番は、ベートーヴェンQ、タネーエフQに続く3枚目。ボロディーンQの演奏は、硬質な透明感のある響きと現代的に洗練されたアンサンブルと、時に古風なまでのロマンティシズムを湛えた熱い音楽とのバランスが絶妙である。ただ、この作品に限っては、ベートーヴェンQのより時代がかった音楽の方が相応しいような気がする。ヴラーソフは初めて聴く作曲家であるが、わりと聴き映えのする面白い作品だった。こちらの方が、ボロディーンQのスタイルに合っている。

スヴィリードフの「さまよえるロシア」は、近年知った楽曲の中でも特に夢中になっているものの一つ。このピヤヴコのアルバムはエセーニン生誕90周年の記念盤。オブラスツォーヴァのライヴ盤がすっかり刷り込まれているので、テノールの響きは新鮮であった。スヴィリードフの特徴でもある平明な美しさは、こういう高声でこそわかるのかもしれない。全体に端正な作りが好ましく、この作品をレパートリーにしている自信と風格が感じられる素敵な歌唱である。それにしても、本当に素晴らしい作品だ。

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ボロディンQ後遺症

  • ブラームス:クラリネット五重奏曲、モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 モズゴベンコ (Cl) ボロディンQ (Chandos CHAN H10151)
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第1&15番 ボロディンQ (Teldec WPCS-6433)
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第7&8&15番 ベートーヴェンQ (Consonance 81-3006)
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集 タネーエフQ (Victor VICC-40104/9)
先に記したボロディンQの演奏会。終了後のサイン会は、会場でCDを購入した人に限るということだったので、とりあえず持っていなかったものを適当に一枚買った。これがまたなかなかの内容。ブラームスの冒頭から、ドゥビンスキイ時代特有の骨太な抒情が全開。これぞロシアのブラームス、ロマンチックの極みだ。クラリネットの音色がややきつめだが、音楽の重心が四重奏寄りなので、さほど気にはならない。第4楽章の冒頭など、最初の音を聴いただけで泣けてしまう。一方のモーツァルトは古典的な造形が立派。ただ、ブラームスほどの印象の強さはない。録音も古臭く、音質はあまり優れないが、この団体ならではの太く澄んだ音色は十分に楽しめる。

で、どうしても演奏会の強烈な印象から逃れることができず、立て続けにショスタコーヴィチの第15番を聴いてしまった。本当はこんな繰り返し聴いたりできるような曲ではないのだが…

まずはコペリマン&シェバリーン時代末期のボロディンQのCDから。音盤で聴くことができるものの中で、この演奏を越えるものはないだろう。美しくない音楽の美しさというか、とにかく常識の範疇では全く捉えることのできない作品を、その作品世界の中に入り込んで演奏できているところが凄い。この境地に達している演奏を、少なくとも僕は知らない。

続いて、ショスタコーヴィチゆかりのベートーヴェンQ。本来ならば彼らが初演するはずだったこの曲。チェリストのS. シリーンスキイの急逝によって初演はできなかったものの、新チェリストとしてアルトマンを迎えて録音したもの。これも雰囲気は抜群。ツィガーノフにやや衰えが感じられるものの、ドルジーニンの音色は最高。ただ、上記ボロディンQに比べるとまだ生ぬるさが感じられるのは否めない。

最後に初演者タネーエフQ。ボロディンQが“あの世”の音楽なら、こちらは“現世”の音楽といった趣。ショスタコーヴィチ独特の劇性が見事に引き出されている。若くして初演の大役を任された責任と緊張感、そして自信が感じられる名演である。聴きやすさ(こういう表現はこの曲にあまりにも似つかわしくないが)という点では随一だろう。残念なのは、第3楽章と第4楽章との間が切れていること。これはLP時代の名残だろうが、原盤自体に切れ目が入っているのだろうか?最近出たAulosレーベルの復刻CDではどうなっているか、興味がある(わざわざそれだけのために買い直す気もしないが…)

それにしても何という作品だろう。形容の言葉が全く浮かばない。もう当分、この曲は聴かなくていい。

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プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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