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NHK交響楽団第1849回定期公演

  • ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの民謡による序曲、ピアノ協奏曲第1番、交響曲第12番 ヴォロディン (Pf) 井上道義(指揮) (2016.11.25 録画 [NHK ETV(2017.2.5)])
  • プーランク:六重奏曲、イベール:5つの小品 神田寛明 (Cl) 池田昭子 (Ob) 松本健司 (Cl) 菅原恵子 (Fg) 今井仁志 (Hr) 横山幸雄 (Pf) (2016.3.24 録画 [NHK ETV(2017.2.5)])
クラシック音楽館」にて、井上道義指揮のオール・ショスタコーヴィチのN響定期公演が放送された。序曲が取り上げられるのは珍しいものの、他の2曲は「客を呼べそうな」選曲。それでいて、いかにも「ミッチー」らしい選曲である。

井上氏の指揮ぶりや顔芸を楽しめるのは映像ならではだが、それゆえに、オーケストラから出てくる音とのギャップに戸惑ってしまった。巧みな作曲技術で整然と体裁が整えられているものの、その内側に秘められたショスタコーヴィチの歪さを抉り出そうとする指揮に対して、オーケストラは徹底して整然とした響きで応える。十分に盛り上がった立派な演奏だとは思ったが、手放しで賞賛するには躊躇する。

「コンサートプラス」では、「N響メンバーによる木管アンサンブル」と題してフランスの近代作品2曲が演奏された。音色においてもリズムにおいても一層の色彩感を求めたいところだが、手堅く折り目の正しいアンサンブルはさすがの貫禄。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

小澤征爾 若き才能とつむぐ四重奏(カルテット)

  • 小澤征爾 若き才能とつむぐ四重奏(カルテット)(録画 [BS11(2016.9.18)])
随分前に視聴していたのだが、備忘を兼ねて簡単にメモ。

小澤征爾が主宰するスイス国際音楽アカデミーは、弦楽四重奏に限定して開講され、既に10年以上になるとのこと。番組は、受講生が集った弦楽合奏(指揮は小澤)の演奏風景から始まる。

恩師斎藤秀雄の教えが小澤の弦楽四重奏に対する特別な想いに繋がっていることが、老いてなお情熱的な口調で小澤自身によって語られる。また、受講生達の音楽に対する若々しい想いなども、美しい風景の合間に挿入される。

しかしこの番組のメインは、何と言っても実際のレッスン風景に尽きる。特に元東京Qの原田禎夫氏の深い経験と見識に支えられた雄弁かつ繊細で、情熱的な指導は、番組では断片しか取り上げられていないにもかかわらず、極めて刺激的で示唆に富んでおり、素晴らしい。

昨年末にも再放送されていたようだが、カルテット好きには、機会があれば是非観てもらいたいドキュメンタリーである。

theme : クラシック
genre : 音楽

NHK交響楽団第1819回定期公演他

  • トゥール:アディトゥス、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、バルトーク:管弦楽のための協奏曲 五嶋みどり (Vn) P.ヤルヴィ(指揮) (2015.10.23 録画 [NHK ETV(2015.12.20)])
  • ペルト:フラトレス P.ヤルヴィ(指揮) (2005.5.25 録画 [NHK ETV(2015.12.20)])
  • ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番、フランク:ヴァイオリン・ソナタ、フォーレ:夢のあとに、ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ヴェンゲーロフ (Vn) パピアン (Pf) (2013.6.12 録画 [NHK BSプレミアム(2015.11.16)])
  • キング・クリムゾン:21世紀のスキッツォイドマン、ジェネシス:月影の騎士、ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第7番、エマーソン・レイク・アンド・パーマー:悪の教典#9第一印象パート1、キング・クリムゾン:暗黒(Starless) モルゴーアQ (録画 [NHK BSプレミアム(2015.12.22)])
昨年末に放送された演奏会等の録画を、遅ればせながら視聴。

まずは、「クラシック音楽館」から、N響の第1819回定期公演。録画し損なったものの、友人のご厚意で見せていただくことができた。

もちろん、目当ては五嶋みどりの独奏によるショスタコーヴィチの協奏曲。冷ややかで高貴な、それでいて内的な熱量が圧倒的な、とても素晴らしい演奏に、この作品の醍醐味を存分に堪能させてもらった。とりわけ第1楽章と第3楽章の抑制されたヴィブラートの音色が、作品の本質と深く共鳴しているようで心を奪われた。演奏頻度の高い曲だけに、オーケストラも手慣れたもの。第2楽章の冒頭こそ不安定だったが、それ以外は完璧な演奏と言ってよいだろう。

エストニアの作曲家トゥールの作品は、美しい瞬間もあり楽しい瞬間もあり興味深い音楽だが、一聴しただけでは捉えどころのない印象。何度か繰り返し聴き込んでみたい気がする。ただ、オーケストラ全体の方向が定まらずに少々散漫な演奏であるように感じられ、P.ヤルヴィの指揮は交通整理に追われているようにも見えた。

メインの「オケコン」は、技術的な見せ場を整然とこなしつつ、歌うべきは歌い、煽るべきは煽る、といった楽曲の魅力を余すところなく伝えるP.ヤルヴィの指揮が素晴らしい。コンサートマスターの交代もさることながら、管楽器も世代交代が進んだN響の、今の実力が存分に発揮された演奏である。若返ったオーケストラと新しい指揮者との、今後の進境に期待したい。

「コンサートプラス」は、遡ること10年前の公演から、ペルトの有名曲。聴き慣れたオーケストラの響きゆえか、作品の静謐な美しさをどこか寛いだ気分で味わうことができた。

私の世代にとっては“現代音楽”の範疇にあった作品群が、ごく馴染みのある響きとして自然に演奏され、そして聴取されていることに、時の流れを感じるプログラムであった。

クラシック倶楽部」からは、2つ。どちらも既に何度も再放送されている。

ヴェンゲーロフのリサイタルは、超有名曲2曲。ヘンデルではバロック弓を用いているが、彼ならモダン弓でも難なくこの演奏解釈を実現できるようにも思えるので、いまひとつ必然性は感じられなかったが、隅々まで生気に満ちた自在なアーティキュレイションが素晴らしく、この謂わば聴き飽きた作品が実に新鮮に響く。フランクは、さらに圧倒的。ヴァイオリンという楽器の魅力と後期ロマン派音楽の濃厚な魅力、共に最大限に表現し尽くされている。アンコールの2曲は、いずれも名人芸。ヴェンゲーロフが、好き嫌いを超えて、現代のヴァイオリン界の頂点に立つ奏者であることを再確認させられた。

モルゴーアQのプログレッシブ・ロック集は、その真中に演奏されたショスタコーヴィチの第7番目当てではあったが、全編通じて弦楽四重奏の愉しみを堪能できる内容に満足。ショスタコーヴィチはいささか激しさに偏った演奏ではあるが、これもまたこの曲の一側面であるには違いない。プログレッシブ・ロックの4曲はどれも原曲を知らなかったので、Youtubeでざっと聴いてみた。時代を感じさせる音響そのものはさておき、いずれの曲も原曲が驚くほど再現されていると同時に、弦楽四重奏としての完成度が高いことに感心した。ピーター・バラカンによるインタビュー部分も、各奏者の個性がよく伝わって面白い。

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

溜まった録画を一気に視聴(ストラディヴァリウス、PMF、五嶋みどり)

  • ストラディヴァリウス ~魔性の楽器 300年の物語~ (録画 [NHK ETV(2014.4.26)])
  • PMF 25年の響き 佐渡裕と音楽の未来たち (録画 [NHK ETV(2014.9.28)])
  • プロフェッショナル 仕事の流儀「バイオリニスト・五嶋みどり」 (録画 [NHK 総合(2014.11.3)])
妖怪ウォッチやらでいっぱいになってきたレコーダーの整理がてら、録画したまま放っていた音楽関係の番組をDVD-Rにおとしつつ視聴。以下は、単なる備忘録。

ストラディヴァリウスの音の秘密に迫ったETV特集は、2013年11月7日にNHK総合で放送されたNHKスペシャル「至高のバイオリン ストラディヴァリウスの謎」を再編集した物。といってもダイジェスト版ではなく、楽器製作に関わるようなエピソードやシーンが追加されており、保存するならこちらの方だろう(私はどちらもDVD-Rに焼きましたが)。当初ナビゲーターのような役回りだった五明カレンの比重はかなり小さくなっているので、彼女のファンには物足りない再編集だろうが。ストラディヴァリウスは間違いなく神格化するに値する楽器だとは思うが、たとえば量産楽器→コンテンポラリーの並→コンテンポラリーの上→モダンの上→オールドの上→オールドの特上、みたいな比較の上でストラディヴァリウスを紹介する方が、あまり馴染みのない視聴者にとってはその凄味が理解されやすいのではないか。もっとも、そんな番組が一般的な視聴率を取れるとも思わないが。

PMFは、ちょうど私が大学に進学した1990年の夏に始まったと記憶しているが、今に至るまで一度も足を運べていないのは札幌人として痛恨の極み。PMFのドキュメンタリー部分は、ごくオーソドックスな構成。目当ては、もちろんガラ・コンサート(2014年8月2日)におけるショスタコーヴィチの交響曲第5番(佐渡裕指揮)のライヴ。今時、この曲の演奏に苦労するプロはいないだろうが、そのせいで妙に余裕綽々な演奏が多い中、隅々まで懸命に演奏する若者達の姿はとても心地よい。かつて佐渡氏が客演したベルリン・フィルとの演奏とは異なり、佐渡氏の棒が道化のように上滑りすることはなく、舞台上が一体となった熱演で、気持ちよく作品を楽しむことができた。

五嶋みどりのドキュメンタリーは、2014年3月の来日公演でのメンデルスゾーンに至る過程を通してヴァイオリニストとしての日常を描いた前半と、自身が携わる特別支援学校や養護学校の「楽器指導支援プログラム」という試みを追った後半との二部構成。後半の社会的な意義はもちろん十分に理解しつつも、やはり前半部分が面白かったというのが正直な感想。特に、一日の始まりのスケールやヴィブラートの練習や、執拗に技術的な難所を繰り返し磨き上げる姿には、大いに刺激を受けた。

theme : クラシック
genre : 音楽

NHK交響楽団第1768回定期公演

  • リャードフ:魔法にかけられた湖、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番、チャイコーフスキイ:交響曲第5番 諏訪内晶子 (Vn) ソヒエフ(指揮) (2013.11.20 録画 [NHK ETV(2014.2.2)])
  • モーツァルト:レクイエム(バイヤー版&レヴィン版)より「アニュス・デイ」「ルックス・エテルナ」 アバド/ルツェルン音楽祭管弦楽団 バイエルン放送合唱団 スウェーデン放送合唱団 (2012.8.10 録画 [NHK ETV(2014.2.2)])
NHK Eテレの「クラシック音楽館」で2月頭に放送されたN響定期公演を、ようやく視聴した。録画したことで満足してそのまま放置してしまうのは、悪い癖だ。保存するにしても、できるだけリアルタイムで視聴するようにしないといけない。放送後、このブログへのアクセスが若干増えていたようだが、せっかく気にしていただいた方には大変申し訳なく思っております。

さて、若手の注目株の一人、ソヒエフの演奏を聴くのは、これが初めて。ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第2番の映像が地上波で流れるというだけの理由で観てみたので、演奏はおろか、実はソヒエフという名前を聞いたのも初めて。

冒頭のリャードフから、透明感のある静かな響きに耳を奪われる。ただ単に弱音に耽溺しているだけではなく、低弦の動きには生々しい情感が感じられ、静謐な音楽ながらもロシア音楽らしい濃口の抒情にも不足しない。味わいのある複雑な表情が、全体としては端正な佇まいの中に収められており、とても立派で素晴らしい演奏であった。

ショスタコーヴィチも、同様の印象。ただし、こちらは少々、安全運転だったのが惜しいところ。諏訪内も楽譜を見ながらの演奏だったが、確かにアンサンブルに罠の多い曲なのでソロもオケも心のどこかに不安を抱きながらの演奏だったのかもしれない。とはいえ、諏訪内の鋭さを伴った澄んだ響きはソヒエフが引き出すオーケストラの響きとよく合っており、自然な一体感のある聴き応え十分な出来であった。ただ、特に第2楽章で内的な燃焼度に欠けるように感じられたのは残念。表面的にクールであることは悪くないが、張り詰めたテンションの高さが最晩年のショスタコーヴィチ作品には必要であるだけに、いささかの不満は残った。もちろん、実演で音楽的にも技術的にもこの水準に達した演奏というのは、そうめったに接することはできないだろうが。

チャイコーフスキイの第5番は、指揮者もオーケストラも自家薬篭中のレパートリーと言ってよいのだろう。テンポはより自在に伸縮しつつも、全曲を通して一本筋の通った緊張感は見事。知情意のバランスが優れているのだろう。スマートな全体像はいかにも現代的だが、コントロールされつつも柄の大きな情感も十分で、節度を保った音楽作りにもかかわらず、非常な熱気に溢れた音楽に仕上がっていたのが面白い。

演奏会全体を通して、惰性で流すことの少なくないN響の隅々までが、明確な意思を持って演奏に参加していたように見え、最近聴いた中では断トツで綺麗な音を出していたことは、特筆に値するだろう。ソヒエフという指揮者の統率能力の高さが存分に示されていたことに感心した。今後の活躍にも注目していきたい。

放送時間の残りは、本年1月20日に逝去されたアバドの追悼映像。私が音楽を熱心に聴き始めた頃はいつまでも若手の雰囲気を持つ才能のある中堅といった感じだったアバドが、紛れもない巨匠として天寿を全うされたことに、時の流れの速さを痛感する。痛々しいほどに老いたアバドの指揮姿は、しかし不思議と往年の若々しさを感じさせ、その音楽は老成という形容は相応しくない溌剌とした生命力に満ちている。合掌。

theme : クラシック
genre : 音楽

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プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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