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ピアソラ:「新婚旅行」

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  • アストル・ピアソラ「新婚旅行」 (Victor VICC 60529)
  • ヴァインベルグ:ピアノ三重奏曲、ヴェプリク:3つの民族舞曲、ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 D. シトコヴェツキ (Vn) ゲリンガス (Vc) ネムツォフ (Pf) (hänssler CD 98.491)
  • ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番、24の前奏曲とフーガより第1番、弦楽四重奏曲第8番(バウムガルトナー編)、24の前奏曲とフーガより第1番(バウムガルトナー編) グレムゼル (Pf) フリードリヒ (Tp) フィードラー/ルツェルン祝祭弦楽合奏団 (OEHMS OC 561)
7月上旬、Tower Records梅田店へ。お目当ては、『ピアソラの至宝』シリーズ 第2期の一枚として発売された「新婚旅行」というアルバム。オリジナルの形での世界初CD化ということで、聴いたことのないトラックも含まれている。当然買い逃すわけにはいかない。ピアソラとアグリの二重奏がメインということで地味だという話を聞いてはいたが、70年代中頃のピアソラのアルバムとしては、個人的には筆頭に挙げてもよいと思うくらい気に入った。もともと「エン・ペルソナ」のように渋いが雰囲気が濃厚なアルバムが大好きなので、二重奏であることは僕にとってむしろ肯定的な要素。とびっきりの名手二人が弾いていて、出来が悪いわけがないし。

いつものように、ついでに2点購入。ピアノ三重奏曲集は、何となく買いそびれていたもの。まずは、意欲的な選曲が素晴らしい。「ユダヤ」がテーマの選曲だが、シトコヴェツキ以外の2人にはあまりユダヤ的な粘りが感じられず、逆に硬質で即物主義的な仕上がりである。ヴァインベルグの作品は、あきらかに後半の2つの楽章に重心があるにもかかわらず、印象としては前半の方が強い。もう少し聴き込んでみないことには、あまりよくわからない。ヴェプリクの作品は気が利いていて楽しかった。楽曲の完成度は、やはりショスタコーヴィチ作品に軍配が上がる。演奏は、どこかすきま風が吹いているような、あまり締りが感じられないもの。ゲリンガスのチェロは颯爽としていて良いのだが、シトコヴェツキの弾き方が妙に浮いてしまっている。ピアノには、音楽的な主張があまり感じられない。

ルツェルン祝祭弦楽合奏団のアルバムは選曲自体に目新しさはないが、彼らにゆかりの深いバウムガルトナーの編曲作品を2曲収録しているところが目をひく。ピアノ協奏曲は、独奏ピアノの線が細くて表現が平板なために、全体に印象の薄い仕上がりになっている。弦楽合奏も、どこか雑然とした散漫な印象。トランペットのフリードリヒは、Capriccioレーベルからリリースした自身のアルバムでもこの曲を演奏しており、得意なレパートリーにしているようだが、この演奏ではそれほど際立った存在感は感じられないのが残念。24の前奏曲とフーガの第1番は、静謐感漂う雰囲気が悪くない、美しい演奏である。弦楽四重奏曲第8番はバウムガルトナー版であるが、広く使用されているバルシャイ版とそう大きな違いはない。きちんと聴き取ったわけではないが、TuttiとSoloの配分に若干の違いがあるといった程度だろう。演奏は、真摯に楽曲と向き合った誠実なものではあるが、全体に表現が直線的で楽曲が持つ巨大な印象の一部しか表出できていない。響きにも一層の艶が欲しいところ。最後に、原曲も収録されている24の前奏曲とフーガの第1番をバウムガルトナーが編曲したものが収録されている。ごく違和感のない穏やかな編曲で、この団体のキャラクターにもよく合っている。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : Tango_Piazzolla,A. 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Weinberg,M.

未聴LP(7月分)

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  • ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ、シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ シャフラン (Vc) ペチェルスカヤ (Pf) (RCA Victor LM-2553 [LP])
  • Modern Music for Clarinet(ラヴェル(Hoerée編):ハバネラ形式の小品、M. グールド:グアヒーラ、カバレーフスキイ(Kay編):短い話、ミヨー(Kay編):「ブラジルの思い出」より第7曲「コルコヴァード」、ドビュッシー(Kay編):小品、グラナドス(Kay編):「スペイン舞曲集」より第5曲「アンダルーサ」ショスタコーヴィチ(Kay編):24の前奏曲より第17番、プーランク(Kay編):「6人組のアルバム」より第5曲「ワルツ」、ガーシュイン(Shaw & Kay編):ミュージカル「淑女よ善良なれ」より「私の愛する人」、Shulman:Mood in Question、Rendezvous for Clarinet and Strings、ポーター(Shaw & Shulman編):「踊るニューヨーク」より「あなたに夢中」) ショウ (Cl) ヘンドル/オーケストラ、ニュー・ミュージックQ (Columbia ML4260 [LP])
  • レスピーギ:ローマ三部作、ショスタコーヴィチ:ユダヤの民族詩より ボブリネヴァ (S)、ボリソヴァ (A)、マースレンニコフ (T) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO (Melodiya C10-16327-30 [LP])
7月は、とにかく忙しかった。通常の仕事に加えて、ショスタコーヴィチ本の方も9月の発刊(奥付には「9月25日発行」と記される予定)へ向けての作業が大詰めを迎えているために、とてものんびり音楽を聴いている余裕がなかった。学会の大会も終わり、お盆で外からの仕事があまり来ないこの時期に、たまった音盤を何とか一掃してしまいたいところ。まずは、Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からの7月到着分から。今回の3枚は、わりと地味なラインナップ。

シャフランが演奏したショスタコーヴィチのチェロ・ソナタには4種類の録音があるが、このRCA盤は中古市場でもよく見かけるものの、わりと高値で流通しているので、シャフランが僕の好みではないということもあって長らく購入を見送ってきた。今回は、他にオーダーする音盤が少なかったので、購入総額の余裕を見て発注したもの。それでも、モノラル盤(ステレオ盤も存在する)で50ドル近い価格は決して安くはない。演奏自体は、音楽の流れが非常に良い秀演である。淀みなく紡がれていく音と音との間に漂う、シャフラン独特の抒情的な雰囲気が素敵。シャフランの鼻の詰まったような音色も、不思議と嫌味に感じられない。

「Modern Music for Clarinet」というアルバムはクラリネット用の編曲作品を集めたもので、A面はクラシカルな作品、B面はミュージカルなどからのナンバーが収録されている。元は、それぞれ違うアルバムだったようだ。聴く前はB面の方が面白そうだと想像していたのだが、原曲との違いがはっきりしているせいか意外にA面が良かった。いかにもホテルのロビーで流れていそうなムーディーなアレンジと、どこか気だるさを感じさせる“ゆるい”演奏が時代を感じさせる。

スヴェトラーノフの「ローマ三部作」はScribendum盤CDで、「ユダヤの民族詩より」はLu Chant du Monde盤LPで所有しているが、今回はオーダー点数自体が少なかったこともあって、たまにはオリジナル・ジャケットを入手してみるのも一興かと注文したもの。演奏自体について改めてコメントするようなことはないが、このコンビの力強い野趣溢れる音楽は何度聴いても魅力的である。ただ、「ローマ三部作」の魅力がどこにあるのかは未だによくわからない。

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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