スコットランド国立ユースO

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  • ショスタコーヴィチ:祝典序曲、ウィルソン:ヴァイオリン協奏曲、ホルスト:「惑星」より「火星」「木星」「土星」「天王星」 コヴァチ (Vn) シーマン/スコットランド国立ユースO (nyos NYOS 01)
何年も前にどこかの店頭で見かけたものの、その後見つけることができず、HMVサイトの検索で発見したので注文したら、廃盤で入手不可と言われた。その音盤が、これ。はっきり言ってしまえば、わざわざ苦労して探すようなものでは全くない。見かけたものを入手し損ねたというのは悔しいが、仕方ないなと諦めていたところ、たまたまどこかのブログ(失念してしまった…)でこの盤が紹介されているのを見つけ、何となくオーケストラ名で検索してみたらスコットランド国立ユースOのサイトに辿り着き、そこから注文を出してみたら、あっさりと手元に届いた次第。

演奏内容は、予想通りのごくごく平凡なもの。ユース・オーケストラである以上、技術的に物足りないのは仕方ないところだが、音楽のテンションが持続せずに、あちこちで弛緩してしまうのには感心しない。ショスタコーヴィチでは、冒頭のファンファーレはそれなりに輝かしい響きがしているものの(音程は悪い)、主部に入ってからは、特に弱奏の部分で音楽の流れまで失われてしまう。「惑星」からの抜粋も同様。「火星」と「木星」では技術不足が気になるし、「土星」と「天王星」はいかにも退屈。ウィルソンの協奏曲は、ベルクの名作の焼き直しみたいな雰囲気で、あまり興味を惹かれない。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

ショスタコーヴィチ“指揮”の交響曲第10番

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  • ショスタコーヴィチ:交響曲第10番、カバレーフスキイ:「コラ・ブリュニオン」序曲 D. ショスタコーヴィチ/ナショナルPO カバレーフスキイ/ボリショイ劇場O (Colosseum CRLP 173 [LP])
  • ショスタコーヴィチ:バレエ組曲第1番、プロコーフィエフ:組曲「ロミオとジュリエット」第2番 ガーウク/ソヴィエト国立SO、ムラヴィーンスキイ/レニングラードPO (Vanguard VRS 6004 [LP])
  • モーツァルト:歌劇「魔笛」より、ヴェルディ:「ドン・カルロ」より、モーツァルト:交響曲第41番、ショスタコーヴィチ第1番 ムント/ゲルゼンキルヒェン市O (Stadt Gelsenkirchen F 666 493-4 [LP])
  • カバレーフスキイ:ソナチネ第1番、ハチャトゥリャーン:トッカータ、ショスタコーヴィチ:3つの幻想的な舞曲、プロコーフィエフ:子供のための音楽 セビョク (Pf) (Erato EFM 42074 [10"mono])
  • カバレーフスキイ:ソナチネ第1番、ロシア民謡による舞曲風変奏曲、ウクライナ民謡による7つの陽気な変奏曲、30の子供のための小品より(「いたずら」(Op. 27-13)、「芝の上のおどり」(Op. 27-17)、「みじかいお話」(Op. 27-20)、「トッカティーナ」(Op. 27-12))、24の子供のためのやさしい小品より(「Clowns」(39-20))、6つの前奏曲とフーガより第1、3曲、スロヴァキア民謡による変奏曲、4つのロンド カバレーフスキイ (Pf) (Melodiya 33 D 5892-93 [10"mono])
  • グラズノーフ:弦楽四重奏曲第1、2番 ショスタコーヴィチQ (Melodiya C 10-16753-4 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からの5月到着分。

“ショスタコーヴィチ指揮”の交響曲第10番は、もちろん表記が間違っていて、実際はムラヴィーンスキイ指揮の1954年録音。単純なデータ上のミスとは考えづらいので、恐らくは故意に捏造したものだろう。この、ある意味で有名な盤が未架蔵のままだったので、カタログで見かけた以上はコレクターとして注文しないわけにはいかない。演奏は、恣意的なテンポ変化などが気になるが、全体に引き締まった緊張感が一貫していて、なかなか優れたもの。カバレーフスキイ作品の方は、ロシア色の強い、古臭いながらもどこか惹かれる響きが楽しいが、演奏解釈はごく平凡。録音状態は、どちらも悪い。

ガーウクが指揮したバレエ組曲第1番は、現在広く知られているアトヴミャーン編のものではなく、ショスタコーヴィチ自身が選曲したもの。したがって、楽曲構成が異なる(各曲のオーケストレイションの詳細などは、わからない)。軽い作品の楽しい演奏……とは少し異なる、抒情と現代風の鋭利さとの間を不器用に漂うような音楽が面白い。特にワルツのリズム感が古風で、他の演奏では聴かれない独自の魅力がある。録音が古いこともあってダイナミックレンジが狭く、音楽の流れが平板に聴こえてしまうのは残念。「ロミオとジュリエット」の第2組曲は、1954年のよく知られた録音である。もちろん立派な演奏だが、録音状態も含めて、同じムラヴィーンスキイでも後年の録音には劣る部分が少なくない。

ウーヴェ・ムントという名前には、京都市交響楽団の第10代常任指揮者(1999~2001)や、NHK響への客演などを通して馴染みがあるものの、演奏解釈上にこれといった特徴はないという印象。ムントがかつて常任を務めていたゲルゼンキルヒェン市Oのアルバムは、オペラ2曲のDisc-1、交響曲2曲のDisc-2という構成になっているが、ともに地味ながらも堅実な演奏に仕上がっている。モーツァルトの2曲は、いかにも南ドイツといった風情の響きが素敵。ただ、ヴェルディでは歌手の水準に、ショスタコーヴィチではソロの技術的な水準に不満が残る。

ソヴィエトの作曲家による軽くて気の利いたピアノ小品集というのは、結構数が多い。セビョク盤もそういうアルバムの一つで、ジャケット写真の雰囲気から察するに、子供向けの作品を集めたアルバムという企画意図があったのだろう。もっとも、ハチャトゥリャーンとショスタコーヴィチの作品は、作曲家が若い頃に書いたという以外に“子供”の要素はないのだが。それよりも、ジャケットの表記では「ハチャトゥリャーンの作品13の1」となっていて、カバレーフスキイの名が完全に抜け落ちているのは、問題だろう。1960年代当時の西側での知名度を象徴しているのだろうか。演奏自体は可もなく不可もなくといったところか。肩の力が抜けた、良い意味での気軽で明朗な音楽は、純粋に楽しい。

セビョク盤では作曲家として認知されていなかったカバレーフスキイだが、彼が子供のために書いた作品を自演したアルバムも入手できた。カバレーフスキイはゴリデンヴェーイゼル門下のピアニストでもあり、演奏家としても卓越した腕を持っていた。複数の曲集から数曲ずつ抜粋されたものの寄せ集め的な構成には、正直言ってきちんとした企画意図があるとは思えないが、取り上げられた作品はいずれも平易ながらも変化と味わいのある上質の教材といったものばかり。カバレーフスキイの演奏は十分に鮮やかではあるが、いかにも弾き飛ばしている感じで、彼の誠実ではない人柄が偲ばれる……と言ったら、悪意があり過ぎだろうか?

グラズノーフの弦楽四重奏曲は、今回で第2番を聴くことができたので、残すは傑作(と言われている)第5番だけとなった。ショスタコーヴィチQの録音はCD化されているのだが、LPのカップリング曲に興味があるので、どうしてもLPで入手したいところ。まぁ、それはさておき、CDで既に持っていた第1番と同様、第2番も素直で伸びやかな抒情がとても心地好い。垢抜けたロシア臭とでも言ったら良いだろうか、グラズノーフ独特の品の良い旋律が、やや散漫で冗長な構成の中に展開されていく。

何気なくネットで動画を漁っていたら、昔のニュース映画のBGMにショスタコーヴィチのバレエ組曲第1番の第1曲が使われている(4分30秒辺りから)ものを発見。ニュースの内容といい、朝日ニュースであることといい、あぁ…ショスタコーヴィチは左翼音楽だったのか……みたいな、妙な感慨を抱いてしまう。この時代にこの曲の音源が日本に入っていたというのも、それはそれで興味深いのだが。

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genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Kabalevsky,D.B. 作曲家_Glazunov,A.K.

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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