溜まった録画を一気に視聴(ストラディヴァリウス、PMF、五嶋みどり)

  • ストラディヴァリウス ~魔性の楽器 300年の物語~ (録画 [NHK ETV(2014.4.26)])
  • PMF 25年の響き 佐渡裕と音楽の未来たち (録画 [NHK ETV(2014.9.28)])
  • プロフェッショナル 仕事の流儀「バイオリニスト・五嶋みどり」 (録画 [NHK 総合(2014.11.3)])
妖怪ウォッチやらでいっぱいになってきたレコーダーの整理がてら、録画したまま放っていた音楽関係の番組をDVD-Rにおとしつつ視聴。以下は、単なる備忘録。

ストラディヴァリウスの音の秘密に迫ったETV特集は、2013年11月7日にNHK総合で放送されたNHKスペシャル「至高のバイオリン ストラディヴァリウスの謎」を再編集した物。といってもダイジェスト版ではなく、楽器製作に関わるようなエピソードやシーンが追加されており、保存するならこちらの方だろう(私はどちらもDVD-Rに焼きましたが)。当初ナビゲーターのような役回りだった五明カレンの比重はかなり小さくなっているので、彼女のファンには物足りない再編集だろうが。ストラディヴァリウスは間違いなく神格化するに値する楽器だとは思うが、たとえば量産楽器→コンテンポラリーの並→コンテンポラリーの上→モダンの上→オールドの上→オールドの特上、みたいな比較の上でストラディヴァリウスを紹介する方が、あまり馴染みのない視聴者にとってはその凄味が理解されやすいのではないか。もっとも、そんな番組が一般的な視聴率を取れるとも思わないが。

PMFは、ちょうど私が大学に進学した1990年の夏に始まったと記憶しているが、今に至るまで一度も足を運べていないのは札幌人として痛恨の極み。PMFのドキュメンタリー部分は、ごくオーソドックスな構成。目当ては、もちろんガラ・コンサート(2014年8月2日)におけるショスタコーヴィチの交響曲第5番(佐渡裕指揮)のライヴ。今時、この曲の演奏に苦労するプロはいないだろうが、そのせいで妙に余裕綽々な演奏が多い中、隅々まで懸命に演奏する若者達の姿はとても心地よい。かつて佐渡氏が客演したベルリン・フィルとの演奏とは異なり、佐渡氏の棒が道化のように上滑りすることはなく、舞台上が一体となった熱演で、気持ちよく作品を楽しむことができた。

五嶋みどりのドキュメンタリーは、2014年3月の来日公演でのメンデルスゾーンに至る過程を通してヴァイオリニストとしての日常を描いた前半と、自身が携わる特別支援学校や養護学校の「楽器指導支援プログラム」という試みを追った後半との二部構成。後半の社会的な意義はもちろん十分に理解しつつも、やはり前半部分が面白かったというのが正直な感想。特に、一日の始まりのスケールやヴィブラートの練習や、執拗に技術的な難所を繰り返し磨き上げる姿には、大いに刺激を受けた。
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genre : 音楽

ドルジーニンのソ連ヴィオラ曲集、ティーシチェンコの自作自演

  • ヴァーインベルグ:無伴奏ヴィオラ・ソナタ第1番、フリード:ヴィオラ・ソナタ ドルジーニン (Va) ムンチャン (Pf) (Melodiya 33 C 10-08249-50 [LP])
  • ティーシチェンコ:ピアノ・ソナタ第7番 ティーシチェンコ (Pf) ミハーイロフ (Bell) (Melodiya C10 20091 004 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からの10月到着分。

ドルジーニンの剛毅な音は、私にとって理想のヴィオラの音だ。技術的な洗練度は既に二世代くらい前のものであるにせよ、その魅力は褪せることがない。イチローの凄さを同時代人として誇りに思いつつ、張本の古い映像に懐かしさと表裏一体の魅力を感じるようなものか。そのドルジーニンとほぼ同世代の作曲家による、ドルジーニン自身に献呈された2曲を集めたアルバムは、演奏家と作曲家の双方にとってその真価が十二分に発揮された聴き応えのある一枚である。楽曲としては、独特のテンションの高さが印象的なヴァーインベルグの方が面白いが、ショスタコーヴィチがヴィオラ・ソナタを書くきっかけとなったとも伝えられるフリードのソナタを、ショスタコーヴィチの自宅で弾いてきかせたドルジーニン&ムンチャンの顔合わせで聴くことができるのも、ショスタコーヴィチ愛好家にとっては非常に価値がある。


ティーシチェンコのピアノ・ソナタ第7番は、チューブラーベルが加わる編成が珍しいせいか、彼の作品中でもわりと知名度の高い一曲である。独特の音響ではあるが、この編成の必然性は今一つ分からない。とはいえ、ショスタコーヴィチのピアノ・ソナタ第1番を下敷きにしたように聴こえる楽曲そのものは、ティーシチェンコらしい瞑想的な曲調の中にも覇気が満ちていて、凡百のイロモノとは一線を画した内容がある。作曲家自身の演奏も見事なもので、リファレンスとして後世まで価値を持ち続ける録音だろう。

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tag : 作曲家_Weinberg,M.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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