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ハイドンの弦楽四重奏曲─アマデウス四重奏団編

僕は室内楽が大好きだ。特に弦楽四重奏。聴いていても楽しいし、実際に弾いてみるとさらに楽しい。その理由を小人数のための親密さとか、交響曲等と比べると私的な性格が強いことなどに求めることもできようが、とりあえずややこしい理屈は抜きにして好きなのだ。しかも、古典派以降の作曲家ならほとんどの人が書いている。その作曲家の良し悪し(有名であるかどうかではない)を計るには、弦楽四重奏曲を聴いてみれば良い。いかにチャイコフスキーが二流以下の作曲家であるかがわかるだろう(ファンの方、ごめんなさい)。

そこでハイドンの登場である。勿論文句無しの大作曲家だが、何より弦楽四重奏をたくさん作っていることが素晴らしい。「鳥」、「ひばり」、「皇帝」、「日の出」といったニックネーム付きの名作だけではなく、滅多に実演では聴くことのできないような曲も佳品揃いである。全集を完成させているのは恐らく3団体ほどであろう。それらについてはまたの機会にコメントすることとして、今日はアマデウス四重奏団のDGへの録音について述べてみようと思う。

彼らは、作品51「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」以降の全作品を録音している。演奏は、良くも悪くも強烈なアマデウス節である。1st Vnのブレイニンの汗臭い弾き方が、演奏の印象を決定してしまう。受け付けない人も多いだろう。でも、僕は大好き。ハイドンの弦楽四重奏曲では1st Vnにソリスティックな節が頻繁に出てくる。当然技巧的に問題があっては楽しさも半減するのだが(だって、それじゃ自分で弾いているのと何にも変わらないもん)、かといってひたすら清潔に弾いてしまうだけではちょっと物足りない。その点アマデウス四重奏団はバッチリ。あの愛嬌のある顔そのままの、ひしゃげたようなフレージングが技巧的なパッセージに絶妙の彩りを添える。

そんな彼らだから、やはり泥臭いロマンティシズムに満ちた、暑苦しい曲が絶品。作品64は特にそういう色合いの強い曲集だけに、どの曲も良い演奏。どれか一つと言われたら6番の2楽章か。あとは、作品71の2とか作品74の1なんかも曲の良さと相まって秀逸。そして特筆したいのは作品77の2曲。最近ではタカーチやアルバン・ベルクが録音したということで知名度もアップしたようだが、これこそまさに隠れた名曲と呼ぶのにふさわしい。規模は大きく、それでいて枯れた味わいにも不足してい
ない。ベートーヴェンの作品18とほぼ同時期で、モーツァルトはとうの昔に亡くなっていた、という時代背景を思い起こすと、ハイドンの個性と彼が到達した世界を知ることができるはずだ。この2曲を初めて弾いた時の感激と興奮は未だに忘れることができない。そしてその気持ちは弾く度にますます強くなっていく。

アマデウス四重奏団の演奏は、そんなアマチュアの感動を、まさにプロフェッショナルの技で味わせてくれる。「良い曲だなぁ、こんな風に弾いてみたいなぁ」と思わせてくれるのだ。もっとも、実際に弾いてみるとガッカリするだけなんだけどね(^^)。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Haydn,J. 演奏家_AmadeusQuartet

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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