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ボーナス買い物録(その2)

  • ストラヴィーンスキイ:イタリア組曲、プロコーフィエフ:チェロ・ソナタ、ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ、プロコーフィエフ:バレエ「石の花」よりワルツ マイスキー (Vc) アルゲリッチ (Pf) (DG 00289 477 5323)
  • アルゲリッチと仲間たち ルガーノ・フェスティヴァル2002-2004 アルゲリッチ(Pf)他 (EMI 7243 4 76871 2 9)
7月15日に続いて、Tower Records難波店での買い物について。

DGからは、クレーメル、マイスキー、アルゲリッチの三者が参加したアルバムがいくつかリリースされている。本アルバムも同種の企画だろう。クレーメルとアルゲリッチは決定的に仲が悪いという話を聞いたことがあるが、マイスキーとアルゲリッチはどうなのだろうか。とりあえず、彼らの組み合わせで感心した録音は一枚もないので、今回も特に期待することなくプレイヤーにCDをセットした。案の定…それぞれの個性の範疇で個々に音楽を繰り広げるだけの内容にがっかり。こういう方向性では、マイスキーの技術面での不足が露わになるだけの凡演に成り下がってしまうのも致し方のないところだろう。マイスキーは盛大な唸り声をあげているにも関わらず、マイスキーの鼻歌に気乗りのしないアルゲリッチが淡々とつけているようにしか聴こえない。

室内楽の演奏と若手演奏家の育成という目的でアルゲリッチが主催している『ルガーノ・フェステイヴァル』の2002~2004年のライヴ録音集は、以下の内容:
【CD1】
プロコーフィエフ(寺嶋陸也編):交響曲第1番「古典」 アルゲリッチ、ブロンフマン(Pf)
チャイコーフスキイ(エコノム編):組曲「くるみ割り人形」 アルゲリッチ、ディーナ(Pf)
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 アルゲリッチ(Pf) ヴェンゲーロフ(Vn) カプソン(Vc)
【CD2】
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ヴェンゲーロフ(Vn) ジルベルシテイン(Pf)
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番 ブロンフマン(Pf) R. カプソン(Vn) G. カプソン(Vc)
【CD3】
シューマン:ピアノ五重奏曲 アルゲリッチ(Pf) シュヴァルツベルグ、R. カプソン(Vn) ロマノフ=シュヴァルツベルグ(Va) ドブリンスキー(Vc)
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ホッスズ=レゴツキ(Vn) アルゲリッチ(Pf)
ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲第2番 デラハント(Pf) R. カプソン(Vn) チェン(Va) G. カプソン(Vc)
音楽祭のライヴ録音ということもあるのだろうが、全体を通して勢いに任せた部分が少なくなく、もう少し丁寧に練り上げた音楽を望みたくなってしまう。この手のアルバムにこうした感想が的をはずしているのはわかっているのだけれど。

面白かったのは1枚目。2台ピアノによる編曲物は、寛いだ雰囲気がなかなか。特にプロコーフィエフは原曲とはまた異なった色彩感と軽やかさがあって、意外と楽しめた。お目当てのショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番も優れた演奏。ヴェンゲーロフの歌いまわしは僕の好みではないが、真摯に音楽に没頭している雰囲気が素晴らしい。アルゲリッチも、クレーメルとマイスキーと組んだ日本公演のライヴ録音とは比べ物にならないくらい作品の本質に迫っている。また、G. カプソンのチェロも巧い。この3枚組の白眉だろう。

2枚目では、カプソン兄弟のシューベルトが美演。彼らの名前、実は初めて知ったのだが随分と評価が高いみたいで、確かに端正でありながらも繊細な輝きのある音色は大変魅力的。2楽章の歌には惚れ惚れしてしまう。ブロンフマンもわりと丁寧な弾きっぷりで好感が持てる。一方でヴェンゲーロフとジルベルシテインのブラームスは、僕の好みからは大きくはずれた演奏。技術的には何の問題もなく、音楽的にもよく考え抜かれているとは思うのだが、それがあまりにも微視的すぎて作品全体の魅力が十分に伝わってこない。4楽章になって急に大熱演になるのも不自然。こういう有名曲の場合、無理して新機軸やら個性やらを打ち出すのが悪いとは言わないが、ごく“普通”に弾き切る方がずっと良いような気がする。

3枚目ではアルゲリッチが参加した2曲のシューマンが目玉なのだろうが、どちらも完成度は低い。好き嫌いは別として、アルゲリッチの奔放さにはそれなりの魅力がある。またそれに触発されたメンバー間の熱気もなかなかのもの。だが、アルゲリッチについていけないと感じる箇所が少なからずあり、これが協奏曲なら楽しむこともできるのだろうが、室内楽ではそうはいかない。ピアノ五重奏曲の第1ヴァイオリンのだらしないポルタメントや音程が悪いのも気になる。シューマンの内に秘めた情熱が常に煮えたぎり、時折噴出するような音楽そのものはそう悪くないだけに、ちょっともったいない。まぁ、会場で生演奏を聴いていればもっと素直に圧倒されていたのかもしれないが。それに比べてドヴォルザークは立派な演奏。ドヴォルザークの土臭い抒情を見事に洗練された響きで歌い上げた秀演。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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