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フヴォロストーフスキイのDVD

  • Russian songs from the war years フヴォロストーフスキイ (Br) オルベリアン/モスクワCO他 (VAI 4318 [DVD])
  • ザ・ベスト・オヴ・モスクワ・シアター・オペラ モスクワ室内歌劇場 (Exton OVCL-00214)
  • シューマン:交響曲第1~4番、序曲とスケルツォ、フィナーレ サヴァリッシュ/ドレスデン・シュターツカペレ (EMI 7243 5 67771 2 5)
  • ベールヴァルド:交響曲第3番「風変わりな交響曲“Singulière”」、交響曲 第1番「まじめな交響曲“Sérieuse”」、妖精の踊り、「エストレッラ・デ・ソリア」序曲、ノルウェーの山の思い出、Racing、交響曲第2番「気まぐれな交響曲“Capriceuse”」、交響曲第4番「素朴な交響曲“Naive”」 ビョルリン/ロイヤルPO (EMI 7243 5 73335 2 8)
注文していた音盤が入荷したということで、Tower Records梅田店へ。

その音盤とは、2003年8月8日にクレムリン宮殿で行われたフヴォロストーフスキイの演奏会を収録したDVD。2003年12月29日の本欄で取り上げた、大祖国戦争の前後に愛唱されたソ連の大衆歌曲を集めたCDの収録曲(一部)が歌われている。収録曲は以下の通り:
  1. Soldiers are coming
  2. 暗い夜
  3. 士官のワルツ
  4. On a nameless hill
  5. 戦友よ、君はいずこに
  6. カチューシャ
  7. 満州の丘に立ちて
  8. 誓いの石
  9. 淋しいアコーディオン
  10. The last battle
  11. 私のモスクワ
内容は、期待以上に素晴らしい。どこかの歌謡ショーのような舞台配置だが、どう考えても“室内管弦楽団”には見えないオーケストラもさることながら合唱の壮大な人数に旧ソ連チックな趣味を感じなくもない。この壮麗なバックを従えたフヴォロストーフスキイの格好良さといったら!会場の巨大さから考えると彼の細かな表情まで見てとれた観客はほとんどいなかっただろうと思われるが、映像では随所で翳りのある微笑を浮かべ(もちろん、歌詞と無関係ではないのだが)、どこか杉様に通ずるものまで感じてしまった。歌唱に関しては、以前に述べたCDの感想と特に異なることはない。ただ、たとえば「暗い夜」を聴きながら涙を拭うこともせずに泣きはらす老女の姿や、「私のモスクワ」で観客が総立ちになって一緒に歌う姿を見ると、この戦争が当時のロシア人にとってどれほどの体験だったのかが僅かながらも伺える。勝っても負けても戦争とはこういうものだ。もっとも、昨今の日本を見ていると、やった以上は何としてでも勝たなければならなかったのかなぁなんて思ったりもするのですがね。まぁ、これは余談。ロシア音楽好きなら、持っていて損をすることはないでしょう。

せっかく音盤屋に来たので、この1枚だけで帰るのは惜しい。まずは、レコード芸術誌8月号の新譜批評欄を見て気になっていたモスクワ室内歌劇場のベスト盤を。収録曲は以下の通り:
  1. モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」より「セネカよ、予は決意した」(2001年)
  2. モーツァルト:歌劇「ドンジョヴァンニ」より「お手をどうぞ」(2001年)
  3. モーツァルト:歌劇「ドンジョヴァンニ」より「窓辺においで」(2001年)
  4. モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」より「恥らわずに」(2001年)
  5. パシケーヴィチ:歌劇「守銭奴」より「どうしてここへ来たのか」(2001年)
  6. ポルトニャンスキイ:歌劇「鷹」より「酒に栄光あれ!」(2001年)
  7. ストラヴィーンスキイ:おどけた歌(2001年)
  8. ストラヴィーンスキイ:歌劇「放蕩者のなりゆき」より(1996年)
  9. ヴォールコフ:歌劇「生きて記憶せよ」より「静かに、アンドレイ」(2001年)
  10. ショスタコーヴィチ:歌劇「鼻」より「イヴァーン・ヤーコヴレヴィチとプラスコーヴィヤ・オーシポヴナ(第1幕第1場)」(2001年)
  11. ショスタコーヴィチ:歌劇「鼻」より「医者、コヴァリョーフ少佐と召使(第3幕第8場)」(2001年)
  12. ホールミノフ:喜歌劇「結婚披露宴」より「このように冷たいお方が」(2001年)
  13. タリヴェルディエフ:喜歌劇「カリオストロ公爵」より「プラスコーヴィヤ・ペトローヴナのアリア」(1986年)
  14. フレーンニコフ:喜歌劇「恋愛騒ぎ」より「ボラーヒオのセレナーデ」(2001年)
今年7月の来日公演に合わせて発売されたものだが、録音年のデータからすると、2001年録音分以外は既発の音源だと思われるものの、2001年録音分が既発かどうかは確証がない。たとえばショスタコーヴィチの「鼻」については、収録されているアリア2曲とも恐らく初出音源だろうが、これが全曲録音からの抜粋なのか、そもそもこの2曲しか録音がないのかは全く不明である。個人的には全曲が録音されていて、それがいつか発売されてもらいたいと期待しますがね。もっとも、音だけの録音ならばもっと優秀な演奏家を集めたものが欲しいかな。この団体の公演を収めたLDがかつて東芝EMIから発売されていたので、それをDVD化してもらう方が優先度が高いかも。それはともかく、内容はそれなりに楽しい。特にストラヴィーンスキイ以降の現代作品が興味深い。ただ、基本的に音楽だけで勝負する団体だけではないので、このようにCDという形で聴くと少々辛い部分もある。

来年の2月12日に予定されているかぶとやま交響楽団の第33回定期演奏会。これは、僕は出演しないのだが、実は一度も聴いたことのない曲が3曲中2曲を占めるため、良い機会だと思ってそれらの作品が収録されたCDも購入。上記演奏会のプログラムは以下の通り:
  • シューマン:序曲とスケルツォ、フィナーレ
  • ベールヴァルド:交響曲第3番「風変わりな交響曲“Singulière”」
  • シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 作品43
シューマン作品はこれまで存在も知らなかったくらいなので、もしかしたら定盤とされている演奏があるのかもしれないが、たまたま店頭で発見したものを購入。サヴァリッシュの全集にフィルアップされていたのだが、2枚組で1500円程度の安価だったので躊躇せずにレジへと持っていくことができた。このように特別な事前情報や根拠なくして入手したこの全集、実に素晴らしい。第1番の冒頭から、立派で壮麗で、折り目正しく模範的なバランスとフレージングが達成されていて、それでいてニュアンスに満ちた音楽が繰り広げられる。残響の多い録音は好みではないが、とにかく音楽の完成度が極めて高い。これらの作品群を、素直に良い音楽だと思って聴けたのは初めて。

ベールヴァルドは全く初体験の作曲家。別に敬遠していたわけでも何でもなく、気に留める機会が今までなかっただけ。1796~1868年という生きた時代からも想像がつくように、北欧らしさよりはむしろドイツらしさを感じさせる古典的で端正な作品。上品な抒情と澄んだ響きがなかなか魅力的。中では第3番「サンギュリエール」がわりと人気の高い作品らしいが、なるほど充実した説得力の強い個性的な音楽。僕が気に入ったのは、荒削りな情感が魅力的な第1番「セリューズ」。

今回のプログラムは、渋いけれどもなかなか良いのではないだろうか。ただ、演奏する側にとっては相当ハードだろう。特に前半の2曲で、技術的な問題ばかりにとらわれずに音楽の全体像を意識して各曲を構成していくかがポイントになるような気がする。シベリウスで発散するだけでは、せっかくのプログラムの意味がない。聴きに行けるといいのだけど。

色々書いてきたが、実はこの日一番の収穫は、音盤屋の帰りに寄ったササヤ書店で、Музыка社刊ショスタコーヴィチ作品選集の第10巻を発見したこと。元々新品と中古品との区別がつき辛い装丁ではあるのだが、どちらにせよ9000円弱で入手できたのは嬉しい。この選集、これで全42巻中14冊を揃えることができた。丁度三分の一。全巻揃うのはいつになることやら…
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : USSR大衆歌曲. 作曲家_Shostakovich,D.D. 演奏活動_かぶとやま交響楽団

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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