キタエンコのショスタコーヴィチ3

  • ショスタコーヴィチ:交響曲全集 キタエンコ/ケルン・ギュルツェニヒ管他 (Capriccio 71 029 [SACD])
またまた随分間隔が空いてしまったが、キタエンコ指揮のショスタコーヴィチの交響曲全集の続き。

第10番は、重厚なテンポ設定と各声部をしっかりと鳴らしきった格調高い仕上がりが、とても立派。だが逆に、音楽の推進力という点では物足りなさを感じる。後半の二つの楽章が落ち着いた良い出来。

この全集をここまで聴いてきた中で、最も優れた演奏だと感じたのは第11番。落ち着いたテンポ設定が単なる鈍重さに陥ることなく、スコアの行間に込められた想いを丹念に紐解いているような印象を与える。全曲を通して緊張感が持続し、過度に描写的になることを避けた節度ある音楽作りが素晴らしい。もちろん、第2楽章などでの音のエネルギーにも不足することはなく、非常にバランスのとれた名演である。

第12番も、第11番に匹敵する秀演。どちらかといえばきびきびとした速めのテンポで、堅実に響きを紡いでいく演奏スタイルは、作品によく合っている。全体に節度を持った抑制がなされていて、やみくもな暴発で聴き手を圧倒することはないが、逆に第2楽章のような部分でしっかりと聴かせてくれているのが立派。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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