風邪でダウン

  • バラキレフ:交響曲第1番、カリンニコフ:交響曲第1番 コンドラーシン/モスクワPO (Melodiya MEL CD 10 00957)
  • ショスタコーヴィチ(ツィガーノフ編):10の前奏曲、ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番、ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ ラクリン (Vn & Va) ゴラン (Pf) (Warner WPCS-11881/2)
  • ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番、チェロ・ソナタ チャン (Vc) パッパーノ (Pf)/ロンドンSO (EMI 0946 3 32422 2 7)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第8番、祝典序曲 ジョルダニア/ロシア連邦O (Angelok1 CD-9932)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 カエターニ/ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディSO (Arts 47704-8 [SACD])
風邪をこじらせて、ひどい目にあった。11月末から12月頭にかけて、ほとんど寝たきり&病院通い。しかも、一家四人揃って。年末は何かとバタバタするのに、色んな予定が大幅に狂ってしまった。

さて、寝込む前にTower Records難波店で買い込んだ音盤について。

Melodiyaレーベルの新譜(といっても復刻物ではあるが)を、久しぶりに店頭で見た。権利関係もさることながら、会社自体がどうなっているのかさっぱり分からない状態であるものの、今後貴重な音源が少しでも多くCD化されることを願いたい。ということで、コンドラーシン指揮のカリンニコフを入手。バラキレフの交響曲は、2004年10月25日付の本欄で触れた中古LPにて聴いたことがあったが、カリンニコフは初めて聴く演奏。作品の抒情性が素直に表出された、洗練された流れが印象的な仕上がり。どこか泥臭さを感じさせるスヴェトラーノフ盤の対極にあるような演奏だが、どちらもツボをよく押さえていて甲乙つけ難い。敢えてどちらか一方を選ばなければならないとすれば、僕はスヴェトラーノフ盤をとる…かな?

ポイントカードがたまっていたので、なんとなく買いそびれていたラクリンのアルバムも購入。実に良い音がしている。言うまでもなく、磨きぬかれた技術も傑出している。ベートーヴェンでは若々しい素直な音楽作りに好感が持てるが、ショスタコーヴィチの前奏曲では作為的な表情付けが気になる。メイン(?)のヴィオラ・ソナタでは、いかにもヴァイオリニストのヴィオラという音色だが、技術的には全く問題のない澄み切った響きは立派なもの。見事にコントロールされた弱音で徹底的に静謐感を描き出そうとする解釈には説得力があるものの、歌い口に軟派なところがあって僕の好みとは異なる。

ハンナ・チャンのアルバムも、目に付いたので確保。協奏曲は、ライヴのような一貫した熱気が感じられる(収録も一日で行われている)が、全体にチェロの音量が小さく、無理して荒れた音になっているのが気になる。音楽自体も、ソロ、オーケストラ共に平凡。第3楽章のカデンツァでは調弦の狂いも気になる。彼女の演奏はほとんど聴いていないのでこの録音だけで全てを判断することはできないが、少なくともこの作品は彼女に不向きだろう。ソナタでは協奏曲ほどの力みは感じられないものの、やはり随所で楽器が鳴りきらずに音が割れてしまうのが耳障り。左手の技術にはさほど不満がないだけに、もう少し丁寧な演奏を望みたいところ。ただ、第3楽章だけは清らかな静謐感があって立派な出来。

グルジアの指揮者ヴァフタン・ジョルダニアは、つい先日の10月4日に62歳で逝去されたばかり。図らずも追悼盤となってしまった交響曲第8番&祝典序曲のアルバムを店頭で見つけた。ジョルダニアのショスタコーヴィチは他に交響曲第11番と映画&劇音楽集を聴いたことがあるが、どちらもあまり感心しなかった記憶がある。未聴だが、交響曲第1&12番というアルバムもある模様。さて、演奏内容。交響曲は、極端なほどに抒情的な音楽作りが特徴的。第3楽章以外は、徹底して響きの爆発を避けているのではないかと思えるほど。意図としてはよくわかるのだが、やはり単調さは否めない。せっかくロシアのオーケストラで演奏しているにもかかわらず、その魅力はほとんど感じられない(もっとも、技術的にそれほど巧い団体ではないが)。物足りなさが残る仕上がり。祝典序曲は、素直な音楽作りが心地よい。技術的な精度はそれほど高くないが、十分に楽しめる。

同じく交響曲第8番のカエターニ盤。第2楽章と第3楽章以外のテンポが猛烈に速い。だが、聴こえてくる音楽の中にこの快速テンポの必然性はあまり感じられない。むしろ作品が本来持っているテンポ感とずれているために、楽曲の展開が有する劇性が損なわれている。音楽の流れに感情の起伏がついていかないような、そんな違和感が残る。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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