フェドセーエフとチェクナヴォリャーンのショスタコーヴィチ

  • ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲第2番、ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 マフチン (Vn) クニャーゼフ (Vc) ベレゾフスキー (Pf) (Warner WPCS-11844)
  • ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、ヤナーチェク:ヴァイオリン協奏曲「魂のさすらい」 スクリデ (Vn) M. フランク/ミュンヘンPO、ヤノフスキイ/ベルリン放送SO (Sony 82876731462)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第1&3番 フェドセーエフ/モスクワ放送SO、モスクワ国立アカデミー室内合唱団 (Relief CR991077)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第10番、ハチャトゥリャーン:バレエ「ガイーヌ」より(「ガイーヌのアダージョ」「レズギンカ舞曲」「剣の舞」「ゴパック」) チェクナヴォリャーン/ナショナルPO (BMG TWCL-3014)
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集 ダネルQ (Fuga Libera FUG512)
何だかやらなければならないことが山積み。思いっきり現実逃避モードでTower Records難波店へ。本当は、ムーソルグスキイを何か聴きたかったのだが、「展覧会の絵」以外はお寒い品揃えだったので、いつものようにショスタコーヴィチばかりになってしまった(^^;

ピアノ三重奏曲では、クニャーゼフがフィーチャーされているようなクレジットだが、実際は三者が拮抗した、大柄でありながらもバランスのとれた名演。現代風の洗練が感じられるとはいえ、ロシアの伝統的な音色であるのも嬉しい。特にピアノのベレゾフスキーが好調で、幾分ロマンティックな歌に流れる傾向はあるものの、圧倒的な力で音楽を牽引している。クニャーゼフの切実な音楽も素晴らしいが、マフチンも負けずに健闘している。国内盤で発売されたこともあって購入を後回しにしていたが、なんともったいないことをしていたのだろう。

スクリデのヴァイオリン協奏曲は、ナージャなどと同じく切々と歌い込みながらも派手に切れ味を見せ付ける、甘口路線の演奏。華やかで効果満点の演奏ではあるが、この作品はこんなに軟派な曲ではない。ヤナーチェクの協奏曲は初めて聴いたが、なかなか美しい曲で聴き入ってしまった。ただ、演奏自体はいまいち。ソロにもオーケストラにも、さらなる繊細さを求めたい。

フェドセーエフは、以前キャニオンでショスタコーヴィチの交響曲全集をリリースするはずだったが、諸般の事情でそれが頓挫したのを残念に思っていた。今回Reliefから発売された第1&3番のジャケットを見る限りでは、新たに全集の企画が進んでいるようで嬉しい限り。第10番と第8番は既にReliefからリリースされているが、この全集でその録音が使われるのか、それとも新たに収録し直されるのかはわからない。さて演奏内容だが、両曲ともに近年のフェドセーエフらしさが存分に発揮された美演に仕上がっている。オーケストラの高い技量に支えられた、隅々まで磨きぬかれた響きの美しさは、この演奏の最大の魅力だろう。力みの一切ない甘さすら感じさせる歌は、ショスタコーヴィチの初期作品の一面を魅力的に描き出している。第1番の立派な壮麗さは他に類がなく、聴き手によっては違和感を持つかもしれないほど。ただ、少々甘口に過ぎるところが、僕の好みではない。第3番はさらなる名演。流麗な音楽の中から、今まで気づかなかった美しい響きが随所に浮かび上がってくる。この作品をこれほど楽しんで聴いたのは初めて。きびきびとした合唱も素晴らしい。全集の完成が待ち遠しい。

チェクナヴォリャーンの交響曲第10番は、タワーレコードRCAプレシャス・セレクション1000の第3期発売分。世界初CD化だが、事前に全くチェックしていなかったので店頭で見つけて驚いた。発売直後だったようだが、もちろん即確保。これがまた、何とも凄い演奏。こういうのを爆演というのだろう。物理的な音量・音圧もさることながら、テンションが尋常ではない。オーケストラの技量はあまり高くなく、第2楽章などでは乱れまくるのだが、そんなことはお構いなしに突き進む音楽の凄みは筆舌に尽くし難い。低弦や金管楽器の妙なバランスを素直に認める気にはならないが、独特の沸き立つようなリズムの力が表出されているのは面白い。ハチャトゥリャーンは、全曲盤からの抜粋。こちらは文句なしにハマっている。

ダネルQの弦楽四重奏曲全集も購入したが、こちらは聴き通すのに時間がかかりそうなので、また後日…(いつになることやら(^^;)
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 演奏家_Fedoseyev,V.I.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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