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ロシア・ピアニズム名盤選とブラームスのピアノ曲(続き)

  • ショパン:ピアノ協奏曲第1番、スクリャービン:ピアノ協奏曲 H. ネイガウス (Pf)他 (Denon COCQ-83663)
  • ブラームス:自作の主題による変奏曲、ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、パガニーニの主題による変奏曲 P. レーゼル (Pf) (Deutsche Schallplatten TKCC-70663)
  • ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、3つの間奏曲 作品117、6つの小品 作品118 A. ヴェデルニコフ (Pf) (Denon COCQ-83657)
昨日に引き続き、今日もピアノばかり。まずは、リヒテルが誉めていたネイガウスによるショパンの協奏曲を。これは、8月にかぶとやま交響楽団のお仕事で伴奏をすることになっている曲でもあり、少し前に購入して一度聴いていたもの。特筆すべきはガウクが指揮するオーケストラの下手糞さ、と言ったら怒られるか。一瞬、自分達の記録録音を聴いているような錯覚に襲われた。それはともかく、ここでのネイガウスは剛毅な感傷性とでもいった歌心で魅了してくれる。音符の数がやたらと多いのに、その全てを歌いきっているのが凄い。しかも、端正な佇まいを崩さずに。スクリャービンは好きな曲ではないが、ゴロヴァーノフの伴奏ともどもハマりまくり。確かに録音状態は酷いが(1946年)、少なくとも僕にとってこの曲はこの一枚があれば十分。

次に、レーゼルによるブラームスのピアノ独奏曲全集から、昨日ヴェデルニコフで聴いたパガニーニ変奏曲を収録した一枚を聴いてみた。若々しい勢いの良さが心地よい。堅実な技巧と僕好みの重厚で切れ味鋭いタッチで、衒いのない音楽が奏でられている。レーゼルはモスクワでバシキーロフに師事したらしいが、ロシア仕込みのテクニックを持ったドイツ人という点ではH. ネイガウスに通じるものを感じないわけでもない。さすがにネイガウスと比較するには一本調子に過ぎるが、淀みのない音楽の流れだけでこの長大な変奏曲を一気に聴かせてしまう音楽性は賞賛に値するだろう。実に爽快。

で、今度はヘンデル変奏曲をヴェデルニコフの演奏で聴いてみた。まず主題が実に良い。フレージングも響きも、こうでなければならないと言いたくなるような完璧さ。この変奏曲を支配する対位法的なテクスチャが見事に整理され、気品に溢れた壮大さを呈している。最後のフーガは圧巻。音楽的な完成度がレーゼルとは段違い。荘厳過ぎて何度も繰り返し聴く気にはあまりならないが。

時間がなかったので、後は作品118の2だけを聴いて、残りは明日以降にまわす。これも本当に良い演奏だと思う。まぁ、大好きな曲だけに大抵の演奏でも満足してしまうんだけど。昨日聴いた極めて人間的なネイガウス盤とは違って、ゆったりとしたテンポで突き放したような冷たさを感じるのに胸が締め付けられるという不思議な印象。適切なフレージングと気品のあるルバート以外には特に歌っていないように聴こえるのに、和声進行そのものが濃厚な歌になっている。そんじょそこらの“楽譜通り”の演奏では達することのできない境地。

実に心に染みる素晴らしい音楽を聴いた。いい夢が見られそう。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 演奏家_Neuhaus,H.G. 演奏家_Vedernikov,A.I. 演奏家_Rösel,P. 作曲家_Brahms,J.

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プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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