未聴LP(12月分)

  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番、シマノフスキー:弦楽四重奏曲第2番 ヴァギーQ (CBC SM 312 [LP])
  • ミャスコーフスキイ:交響曲第3番 スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO (Melodiya 33 D 016145-46 [LP])
  • ミャスコーフスキイ:交響曲第27番 ガーウク/モスクワ放送SO (MK 1524 [LP])
  • 日本・ロシア音楽家協会(編):ロシア音楽事典,(株)河合楽器製作所・出版部,2006.
12月は本業に加えて出張やその他の用事が重なり、とても音楽を聴く時間を作り出せる状況ではなかった。音楽に関係するところでは、16日(土)に東京外国語大学亀山郁夫教授が中心となって企画された「ドミートリー・ショスタコーヴィチ生誕100年記念国際シンポジウム『甦るショスタコーヴィチ』」に参加し、翌17日(日)には宝塚市交響楽団の第41回定期演奏会にエキストラ出演。シンポジウムは、ショスタコーヴィチに関心のある人ならその名を一度は目にしたことがあるに違いない、わが国を代表する研究者と海外の大物(ヤクーボフ氏、バートレット女史、ウィルソン女史)が一同に会した華やかなもの。やや不便な場所と、事前の宣伝に不足していたにもかかわらず、100名強の来場者があったというのにも驚いた。個人的には、こうした文系のシンポジウムというは全くの初体験だったので、普段の自分達の流儀との違いに戸惑うことも多く、また同時に刺激も受けることができた。パネリストとしては、全く何の貢献もできなかったけれど。一方、塚響のプログラムは、次の通り:
  1. チャイコーフスキイ:ピアノ協奏曲第1番
  2. ショスタコーヴィチ:交響曲第10番
    ショスタコーヴィチ:ノヴォロシイスクの鐘の音楽 【アンコール】
     指揮:船曳圭一郎、Pf独奏:山畑 誠  いたみホール
「第10番をやるので是非」と声をかけてくださった団の方々に感謝あるのみ。プログラムの楽曲解説とアンコールの選曲で、少しは恩返しできましたかね?

こんな感じで、音楽鑑賞なんて通勤途中のiPodのみ…といった惨憺たる状況下、Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からLPが届く。

ヴァギーQは1965年に結成されたカナダの団体。結成後間もない1966年にショスタコーヴィチの第8番を録音しているので、これは彼らにとって同曲の2回目の録音ということになる。旧盤は未聴なので比較はできないが、安定した技術を持つ、手堅いアンサンブルだという印象。いかにも北米圏の団体らしく音色に華はないが、堅実な楽曲解釈と丁寧な演奏には好感が持てる。どちらかといえばシマノフスキーの方に適性を感じたが、両曲とも水準の高い佳演である。

今回もまた、ミャスコーフスキイの交響曲をオーダー。第3番は、スヴェトラーノフによる全集録音中の1枚。不安と怯えのような感じが支配的な音楽は、極めて晦渋な印象。スクリャービンからの影響なども指摘されているようだが、僕には正直なところピンと来なかった。演奏に関しては、技術的な問題は感じなかったが、現時点では、音楽的な内容を判断できるほど作品を掴めてはいない。

もう一枚は、名曲第27番。ガーウクの破廉恥なまでの歌心は、本能的に聴き手の心を揺さぶる。残念ながら録音は劣悪で、楽曲の細部は潰れてはっきりと聴き取れない部分も少なくないが、それでもなお、この落日の抒情とでもいった美しさは十分に伝わる。

夏に発刊されていたのはチェックしていながらも、何となく買いそびれていた『ロシア音楽事典』をようやく購入。これは、ロシア音楽に関連する事項を網羅的に取り上げた、何かと便利な事典。比較的有名な作品までもが項目となっている充実振り。記述については詳細度や正確さにやや散らばりがある。たとえば、ショスタコーヴィチの映画音楽「馬あぶ」(本書では「あぶ」と表記)の解説は、あら筋の他、有名な「ロマンス」が用いられているシーンにも誤認がある。とはいえ、まずは手元に置いておくべき一冊だろう。

ロシア音楽事典ロシア音楽事典
(2006/08/01)
日本ロシア音楽家協会

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genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Myaskovsky,N.Y. 演奏活動_宝塚市交響楽団

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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