久しぶりのTower Records

decca-uccd3650.jpg
  • ブリテン:歌劇「カーリュー・リヴァー」 ブリテン/イギリス・オペラ・グループO他 (Decca UCCD-3650)
  • ブリテン:戦争レクイエム ブリテン/ロンドンSO他 (Decca UCCD-3633/4)
  • グラズノーフ:交響曲全集、幻想曲「海」 スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO (Venezia CDVE 04259)
  • チャイコーフスキイ国際コンクールの入賞者達(チェロ編)(Russian Disc RDCD 00378)
  • チャイコーフスキイ国際コンクールの入賞者達(ヴァイオリン編)(Russian Disc RDCD 00378)
気がついたら貯まったポイントカードの期限切れが迫っていたので、慌ててTower Records難波店へ。久しぶりの音盤店だったので30分以上店内をウロウロするも、今一つ集中力がなく、これといった収穫がなかったのは残念。

…と思っていたのだが、何気なく買った「カーリュー・リヴァー」の凄さに仰天。昨年は何と言っても“ショスタコーヴィチ生誕100年”だったが、“ブリテン没後30年”でもあったことも周知の事実。廉価な国内盤企画が昨年後半からリリースされていたのは知っていたので、「他に目ぼしい音盤もないし、何か買っておくか」といった軽い気持ちだったことを猛反省した。日本で見た「隅田川」云々とか、キリスト教的な救済がどうこうとかいった背景や思想的なことはさておき、全くもって尋常ではない美しさに衝撃を受けた。ブリテン作品を聴いたのは初めてではないし、名曲とされる作品のいくつかには強く惹かれてもいる。しかし、「カーリュー・リヴァー」から受けた衝撃は、それとは別次元。切り詰められた室内楽的編成から導き出される至高の響きは、たとえこの1曲しかなかったとしてもブリテンの名を不滅のものとするに足るだろう。

ブリテン作品の中でも特に好きな「戦争レクイエム」も、ケーゲル盤しか持っていなかったので、決定盤とされる自演盤を購入。これも、否の打ち所がない、圧倒的な名演。さすがに全作品のコンプリートや同曲異演を何種類も揃えるほどの熱意は(今のところ)ないが、ブリテンに関しては自作自演だけでもぼちぼち揃えてみようかな。

貯まったポイントの消化に選択したのは、スヴェトラーノフによるグラズノーフの交響曲全集。第5番(ムラヴィーンスキイ盤)しか聴いたことがなかったので、どちらかといえば資料的な興味から購入に踏み切った。演奏は、総じて素晴らしい。技術的には高い水準で安定しているし、音色や歌い口などは典型的なロシア流儀で嬉しい。ただ、作品そのものが微妙… 楽想や響きにはそれなりの魅力があるものの、冗長さは否めない。BGMとしては極上の部類と言えるだろうが。やはり有名になる曲には相応の理由があるもので、確かに第5番は図抜けて完成度が高い。特に第3楽章は彼の全交響曲の全楽章中の白眉。こういう曲をやらせたら、スヴェトラーノフの右に出る者はいない。

「チャイコーフスキイ国際コンクールの入賞者達」と題するCDが新譜コーナーに並んでいたので、収録曲をチェックしたところ、チェロ編にもヴァイオリン編にもショスタコーヴィチ作品があったので、とりあえず確保。収録曲は、以下の通り:
【チェロ編】
ブレヴァル:チェロ・ソナタより第1楽章 シャホフスカヤ(1962:第1位)
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタより第1楽章 パルナス(1962:第2位)
ブキニーク:協奏的練習曲 ホミツェル(1962:第3位)
ポッパー:練習曲ト短調 ノラス(1966:第2位)
プロコーフィエフ:バレエ「石の花」よりワルツ マイスキー(1966:第6位)
ロカテッリ:チェロ・ソナタ ゲオルギアン(1966:第1位)
チャイコーフスキイ:夜想曲 グートマン(1962:第3位)
プロコーフィエフ:バレエ「シンデレラ」よりアダージョ ゲリンガス(1970:第1位)
ヴラーソフ:バラード ヤグリング(1970:第2位)
ヴラーソフ:演奏会用小品 モニゲッティ(1974:第2位)
【ヴァイオリン編】
チャイコーフスキイ:瞑想曲 アハロニャーン(1974:第1位)
ヴィエニャフスキ:創作主題による華麗なる変奏曲 スタドレル(1982:第1位)
チャイコーフスキイ:憂鬱なセレナード オレグ(1986:第1位)
パガニーニ:パイジェルロのアリア「ネル・コル・ピウ」(わが心はもはやうつろになりて)による序奏と変奏曲  ムローヴァ(1982:第1位)
ショスタコーヴィチ(ツィガノーフ編):5つの前奏曲 カーラー(1986:第1位)
ビゼー(サラサーテ編):カルメン幻想曲 諏訪内晶子(1990:第1位)
どの奏者も技術的には極上で、さすが名門コンクールと感心しきり。演奏曲目は、いかにもコンクールらしく技巧的な小品が目白押しで、僕にとっては普段あまり聴かない曲が並んでいるのも楽しかった。ただ、審査員のプロフィールのみの解説書や、特にチェロ編では優勝者でも収録されていない人がいるなど、アルバムの編集方針はよくわからない。
スポンサーサイト

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Britten,B. 作曲家_Glazunov,A.K.

comment

Secre

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
カテゴリ
タグツリー
★ トップ(最新記事)
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
人気記事ランキング
RSSリンクの表示
リンク
音盤検索
HMV検索
検索する

音楽関係のブログ(リンク・更新状況)
PopUp WikipediaⅡ
記事中の気になるキーワードをマウスで選択してください。Wikipediaからの検索結果がポップアップ表示されます。
Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター