未聴LP(3月分)

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  • カバレーフスキイ:組曲「ロミオとジュリエット」 カバレーフスキイ/モスクワ放送SO (MK D 03824-03825 [LP])
  • ミャスコーフスキイ:ピアノ・ソナタ第2番、「思い出」より第4~6曲、抒情的組曲「やさしい変奏曲」、6つの即興曲「昔のこと」 スクラトフスカヤ (Pf) (Melodiya 33 C 10-08989-90 [LP])
  • スヴィリードフ:三連細密画、カンタータ「Wooden Russia」、S. エセーニンの詩による2つの合唱曲、カンタータ「雪が降る」 ロジデーストヴェンスキイ/モスクワ放送SO ユルロフ・ロシアCho グネーシン音楽大学Cho (Melodiya CM01943-03542 [LP])
  • ヒンデミット:弦楽オーケストラのための5つの小品、朝の音楽、ショスタコーヴィチ:弦楽八重奏のための2つの小品より「スケルツォ」、ウェーベルン:弦楽のための5つの小品、ケレメン:弦楽オーケストラのための協奏即興曲、ルーセル:シンフォニエッタ ヤニグロ/イ・ソリスティ・ディ・ザクレブ (Vanguard VSD-71118 [LP])
3月注文分に遅れること2週間ほどして、2月注文分がArs Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.から届いた。とはいえ、針を通すことができたのは、結局GWになってから。未聴の山は築きたくないと思いつつも、すっかり溜め込む癖がついてしまったようだ。

カバレーフスキイの自作自演盤は、劇付随音楽を元にした組曲。シェイクスピアという名から想起する格調高さはあまり感じられず、いかにもカバレーフスキイらしい派手な響きと、どこか民俗色を漂わせた平明な楽想に終始する。オーケストラも不揃いな音程をはじめ、集中度に欠ける感が否めない。率直に言って、期待はずれ。

ミャスコーフスキイのピアノ曲集は、作品も演奏も、正反対の意味で期待を裏切ってくれた。ラフマニノフの後継者とも言えるような濃密なロマン的感情と、半音階の多用による独特の晦渋さといった、ミャスコーフスキイの特徴を、女流ピアニストのスクラトフスカヤが気品を持って見事に表出している。多作家ミャスコーフスキイの全創作を追おうと考えただけでも気が遠くなるので、これまでピアノ曲には意識的に手を出さないようにしてきたが、ピアノ・ソナタの9曲くらいは制覇しておきたい……そう思わせてくれる、素晴らしい(ある意味では迷惑な(^^;)1枚であった。

スヴィリードフの作品は、ごく限られたものしか聴いていないが、その大半がフェドセーエフ指揮のもの。今回入手したアルバムは、エセーニンの詩によるカンタータ「Wooden Russia」(どう訳すのが一般的なのだろうか?)以外はどれも聴いたことがあるものばかりだが、ロジデーストヴェンスキイ指揮というのが(僕にとっては)珍しい。才気煥発というよりは、わりと手堅い演奏だが、スヴィリードフならではの旋律線の美しさが品良く表出されていて楽しい。

さて、ショスタコーヴィチ作品が収録された今回唯一のアルバムは、ヤニグロ指揮の弦楽合奏作品集である。実はこのアルバム、以前にもカタログに出たことがあり、めでたく確保することができた……はずのものであった。ジャケットにも“Shostakovich”の文字があり、何の疑いもなく針を落としてみると、全く違う音楽が…… 慌ててラベルを確認してみると、全く別の盤であった:
  • アブラヴァネル指揮ユタSO(Vanguard VSD-2120 [LP])
    • J. S. バッハ(シェーンベルク編):前奏曲とフーガ 変ホ長調「聖アン」
    • J. S. バッハ(シェーンベルク編):コラール前奏曲「装いせよ、わが魂よ」
    • J. S. バッハ(シェーンベルク編):コラール前奏曲「来たれ、創り主、聖霊なる神よ」
    • J. S. バッハ(ヴェーベルン編):「音楽の捧げ物」より6声のリチェルカーレ
    • J. S. バッハ(ストラヴィーンスキイ編):クリスマスの歌「高き天よりわれは来れり」によるコラール変奏曲
これはこれで悪くなかったのだが(そもそも、収録曲自体が名作の名編曲であるので、悪いはずがない)、ジャケットと盤が不揃いな物なんて、売りに出すわけにもいかず、返品するのも面倒で、そのまま棚の片隅に置かれたままである。

こんなことがあったので、意地でも本物の(?)この盤を入手したいと数年越しで思い続けていたところ、ようやくカタログに出たのでオーダー。無事にその内容を確認することができた。で、お目当てのショスタコーヴィチ作品は、苦労しただけのことはあって……というわけにはいかず、ごく標準的な演奏。まぁ、よくあることだ。技術の冴えはそれほどでもないが、どこか広がりのあるふくよかな響きが特徴的。ショスタコーヴィチの作風の転換よりも、作品10(交響曲第1番)との連続性がよくわかるような演奏である。その他の収録曲も同様な印象で、このアルバムの収録時(1960年代後半?)には現代曲であった作品ばかりだが、難解さは微塵も感じられず、滑らかで豊かな音楽が繰り広げられている。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Myaskovsky,N.Y. 作曲家_Kabalevsky,D.B. 作曲家_Sviridov,G.V.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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