録画三昧&ヘーントヴァの著作まとめ買い

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  • ショスタコーヴィチ:バレエ「ボルト」(2006年9月;7月21日放映 [NHK-BShi])
  • ショスタコーヴィチ:バレエ「ボルト」 (BelAir BAC020 [DVD])
  • クレメラータ・バルティカ演奏会(2007年6月16日;8月3日放映 [NHK-ETV])
    • マーラー:交響曲第10番(編曲:シュタットルマイヤー、クレメラータ・バルティカ)
    • ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ(編曲:ジンマン、プシカレフ)
    • カンチェーリ:リトル・ダネリアーダ
    • ピアソラ:ブエノスアイレスの四季(編曲:デシャトニコフ)
    • ピアソラ:フーガ・イ・ミステリオ【アンコール】
  • チャイコーフスキイ:交響曲第5番 スヴェトラーノフ/NHK SO(1997年9月6日;8月20日放映 [NHK-ETV])
  • Хентова,С. М.,Шостакович - Пианист,Музыка,Ленинград,1964.
  • Хентова,С. М.,Шостакович в Петрограде - Ленинграде,Лениздат,Ленинград,1979.
  • Хентова,С. М.,Молодые годы Шостаковича,Книга вторая,Советский Композитор,Ленинград,1980.
  • Хентова,С. М.,Шостакович: Жизнь и Творчество,Том 1,Советский Композитор,Ленинград,1985.
  • Хентова,С. М.,Шостакович: Жизнь и Творчество,Том 2,Советский Композитор,Ленинград,1986.
  • Хентова,С. М.,Пушкин в Музыке Шостаковича,Variant,St Petersburg,1996.
今まで使っていたテレビの調子が悪くなってきたので、7月にテレビとHDDレコーダーを購入した。コピーの制限とかが煩わしくて、今までは古いVHSデッキで用を足していたのだが、デジタル放送の画質はやはりきれいだし、録画の操作もずいぶんと楽になった。もっとも、2011年の地デジ完全移行とか、利権臭がぷんぷんとする流れに乗ってしまったようで、どこか納得しかねる部分もあるのだが。とはいえ、今まで撮りためたVHSの録画をDVD-Rにダビングする分には、ビデオモードでコピーフリーなので、収納スペースの問題も考えると、せっかく操作が簡単になったこの機会にメディアの移行を進めておきたいところ。

…などと思っていたところ、タイミング良く、ショスタコーヴィチ関係の番組が2つ放映された。一つは、昨年生誕100年の一環としてボリショイ劇場で蘇演されたバレエ「ボルト」。“蘇演”とは言っても、大まかな筋は原作を踏襲しているが、登場人物の名前をはじめとして、台本は新規に構成されている。丁寧に検証はしていないが、音楽もショスタコーヴィチの書いた曲を順番通りに全て演奏してる訳ではない。もっとも、1980年代に上演された「黄金時代」は、筋書きすらも全く異なっていたことを考えると、これを“蘇演”と呼んでも良いのかもしれない。第2幕後半、イヴァーチカの夢のシーンなどは、ちょっと退屈したが、全体に“あの時代”の雰囲気が満ちていて、ソ連史に多少の知識を持っている人ならば面白く観ることができるだろう。

なお、これはBelAirというレーベルからリリースされたDVDと同一の内容。ただし、テレビ放送では冒頭に日本語のあらすじが表示されたが、DVDは日本語字幕すらなし。バレエだから、あまり関係ないが。DVDには、本編の他に振付のラトマンスキイ他のインタビューと、「アヴァン=ギャルドとキッチュ」という短編が収録されている。後者には、初期の映画の断片が含まれていたりする。

テレビの番組おすすめ機能を試していたら、いきなりクレメラータ・バルティカの演奏会がヒット。内容詳細にはマーラー作品しか表示されなかったし、来日公演のプログラムもチェックしていなかったのだが、たぶんショスタコーヴィチもあるだろうとヤマをかけて録画。こういう嗅覚は、まだ衰えていないようだ。マーラーの冒頭、ヴィオラ・ソロの後に入ってくるクレーメルの音色は、彼ならではの絶妙なもの。弦楽合奏の澄んだ響きは、クライマックスでの物足りなさを差し引いても、この作品の魅力を十分に伝えている。ショスタコーヴィチのヴァイオリン・ソナタは、やはり編曲に違和感が残るが、こうやって映像で観るとそれなりに面白い。ただ、クレーメルのコンディションは、あまり良くない。1979年のガヴリーロフとのLDや1983年の来日公演(ピアノはアファナーシエフ)に聴かれた異様に研ぎ澄まされた緊張感は、ここでは随分と後退している。これは、単に伴奏の編成が違うというだけではないだろう。大変面白かったのは、カンチェーリ作品。カンチェーリと同郷の映画監督ゲオルギイ・ダネリヤに捧げた作品ということだが、ユーモラスでありながら何とも哀愁漂う独特の雰囲気がたまらない。団員達の妙なうなり声(?)も楽しいのだが、一体何を表しているのだろうかと調べてみたら、ダネリヤ監督でカンチェーリが音楽を担当した「不思議惑星キン・ザ・ザ」というSFコメディのパロディらしい。この映画に出てくる異星人は、あらゆる会話を「クー」で済ますらしく、団員達が出している声は、この異星人の言葉のようだ。最後(とアンコール)のピアソラは、彼らお得意のレパートリー。すっかり自家薬籠中のものとした感が漂う。正直、編曲・演奏共、未だに好きにはなれないが…(^^; 映像的には、ヴィオラのウラ・ウリジョナとチェロのマルタ・スドラバという2人の美人奏者がフィーチャー気味だったが、確かにクレーメルのアップが続くよりは精神衛生上、大変よろしい。

同じくおすすめ機能で、スヴェトラーノフの来日公演もヒット。かぶとやま交響楽団の第36回定期演奏会(11月24日)の曲目でもあるし、ホルンの松崎氏の伝説の名演でもあるし、一応録画してみた。N響がスヴェトラーノフに身も心も預けているような、ある意味、微笑ましい記録である。

閑話休題

オランダの高名なショスタコーヴィチ(というかソ連音楽全般)マニアの方から、引越しで処分する本があるのでいらないか?というメールをもらった。リストの中には欲しい本が目白押しだったが、懐と相談して(ユーロ高は、ずっしりと響きますね)ヘーントヴァの著作ばかり6冊を譲ってもらうことにした。海外送金は面倒だったが、現物が手元に届いたのはメールをもらってから一ヶ月弱。特にトラブルもなく、スムーズな取引きができてほっとしている。恥ずかしながら今まで入手していなかった、「2巻本」を書棚に並べることができたのが今回の最大の収穫だろう。本当は、それに先行する「4巻本」も揃えたかったところではあるが。「Шостакович - Пианист」は、巻末にショスタコーヴィチが出演した演奏会のリストがあり、なかなか貴重な資料である。残念ながら、流し読みできるようなロシア語の力はないので、気の向いた時、あるいは必要に迫られた時にぼちぼちと読んでいきたい。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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