市民音楽大学…??

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  • ショスタコーヴィチ:格言集、シューマン:6つの間奏曲、ブラームス:シューマンの主題による変奏曲 ザハリエヴァ (Pf) (Balkanton BKA 1767 [LP])
  • メシアン:ハラウィ-愛と死の歌より第1、2、5、8、10曲、ショスタコーヴィチ:ツヴェターエヴァの詩による6つの歌曲 ローザノヴァ (MS) カターエヴァ (Pf) (Melodiya C10 22987 002 [LP])
  • フレーンニコフ:バレエ「愛のための愛」 コピロフ/ボリショイ劇場O (Melodiya 33 C 10-09255-8 [LP])
  • Народный университет музыкальной культуры Четвертая часть комплект 3 (Melodiya 33 C70-14559-68 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からの2月到着分も、相変わらずソ連音楽三昧。それにしても、2ヶ月以上も未聴のまま放置してしまったのは情けない。仮に忙しいにせよ、レコード1枚聴く時間くらいは何とかなるはずなのに…… ということで、結局この連休でまとめ聴き。

ブルガリアの女流ピアニスト、ザハリエヴァのアルバムは、少し不思議なプログラム。だが、一見すると違和感のあるショスタコーヴィチが、作品には不釣り合いなほどにロマンティックな情感を漂わせていることで、アルバム全体のバランスが取れているようにも聴こえる。音楽のスケールはあまり大きくないが、安定した技術に基づく丁寧な演奏には好感が持てた。

ローザノヴァによる歌曲集も、あまり見ない組み合わせ。硬質な透明感を漂わせた美感がなかなかのもの。全12曲から抜粋したメシアン作品が佳演である。ピアノも適度に雄弁で立派である。ショスタコーヴィチでは、声そのものの表情不足を感じるが、丁寧な仕上げがそれを補っている。

フレーンニコフはシェイクスピアの「から騒ぎ」を題材にした劇音楽、喜歌劇、映画音楽なども手掛けているが、今回入手したのはバレエ音楽。といっても、「酔っ払いの歌」のように有名な曲はいずれにも使い回されているようで、どこかで聴いたことのある旋律が随所に散りばめられている。楽しげな雰囲気とフレーンニコフらしい騒々しい響きは面白いが、バレエの舞台ならともかく、音楽だけを繰り返し鑑賞するのは少々退屈である。

最後のセットは、適当な和訳が思いつかないのだが、そのまま英語に置き換えるなら「National University of Music」とでもなるのだろう。LP1枚にテーマが割り振られ、音楽学者がそれについて、実際の演奏を交えながら(大半が抜粋)講義をする……といった趣き。今回入手したものは“第3巻”ということだが、全部で何巻まであるのかは知らない。このセットの内容は、以下の通り:
≪LP-1:カバレーフスキイ≫
  1. ドンキホーテのセレナーデ
     グリャーエフ コジュハル/管弦楽団
  2. W. シェイクスピアによる10のソネットより第4、5曲
     レイフェルクス (Br) カバレーフスキイ (Pf)
  3. ヴァイオリン協奏曲より第2楽章
     D. オーイストラフ (Vn) カバレーフスキイ/ソヴィエト国立SO
  4. 歌劇「コラ・ブリュニオン」より
     ジェムチュジン/スタニスラーフスキイ・ネミローヴィチ=ダーンチェンコ記念音楽劇場O他
  5. 「3つの歌」より第1曲「若い四人組」
     シランティエフ/全ソ・ラジオ・ステージO
  6. ピアノ協奏曲第4番より終楽章(抜粋)
     ポポーフ (Pf) コジュハル/モスクワ放送SO
  7. 歌劇「タラスの一家」より
     モロドツォヴァ ジェムチュジン/モスクワ放送SO
  8. レクイエム
     カバレーフスキイ/モスクワPO他
  9. 歌劇「コラ・ブリュニオン」より
     ジェムチュジナ/スタニスラーフスキイ・ネミローヴィチ=ダーンチェンコ記念音楽劇場O他
≪LP-2:スヴィリードフ≫
  1. 「吹雪」より「トロイカ」
     フェドセーエフ/モスクワ放送SO
  2. A. プーシキンの詩による6つの歌曲より第6曲「イジョーリへの道すがら」
     オブラスツォーヴァ (MS) スヴィリードフ (Pf)
  3. R. バーンズの詩による歌より第2曲
     ネステレーンコ (B) スヴィリードフ (Pf)
  4. 「S. エセーニン追悼の詩」より第1、2曲
     A. マースレンニコフ (T) テミルカーノフ/レニングラードPO他
  5. 「クールスクの歌」より第1、2曲
     コンドラーシン/モスクワPO ロシア共和国cho他
  6. 「三連細密画」より第1曲
     ロジデーストヴェンスキイ/モスクワ放送SO
  7. 劇音楽「皇帝ヒョードル・イヴァノーヴィチ」
     ユルローフ/ロシア共和国cho
  8. 「悲愴オラトリオ」よりフィナーレ
     A. ヴェデールニコフ (B) ラーフリン/モスクワPO他
≪LP-3:フレーンニコフ≫
  1. 交響曲第1番より第1楽章(抜粋)
     スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
  2. 歌劇「嵐の中へ」より
     アンドレーエヴァ (S) コロリョフ (T) プロヴァトロフ/スタニスラーフスキイ・ネミローヴィチ=ダーンチェンコ記念音楽劇場O他
  3.  マゴマエフ (Br) シランティエフ/全ソ・ラジオ・ステージO
  4. 喜歌劇「100の悪魔とたった一人の少女」より
     オソフスキイ/モスクワ・オペレッタ劇場O
  5. 映画音楽「猪と羊飼い」より
     ティムチェンコ (T) クヌシェヴィーツキイ/全ソ・ラジオ・ステージO
  6. 映画音楽「戦争の後の午後6時」より
     エィキナ (A) シランティエフ/全ソ・ラジオ・ステージO
  7. ソンブ・オブ・ソング
     グリャーエフ (Br) シランティエフ/全ソ・ラジオ・ステージO
  8. ピアノ協奏曲第2番より第3楽章
     フレーンニコフ (Pf) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
≪LP-4:シチェドリーン≫
  1. ピアノ協奏曲第1番よりフィナーレ(抜粋)
     N. ペトローフ (Pf) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
  2. 歌劇「愛だけでなく」よりヴァルヴァラのアリア「Страданье(苦しみ)」
     ダニリュク エールムレル/ボリショイ劇場O
  3. バレエ「せむしの子馬」より
     ジュライティス/モスクワ放送SO
  4. トワルドフスキイの詩による4つの合唱曲より
     サンドレル/レニングラード放送cho
  5. 交響曲第2番より第2楽章(抜粋)
     シチェドリーン (Pf) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
  6. オラトリオ「人民の心の中のレーニン」(抜粋)
     エィキナ ロジデーストヴェンスキイ/モスクワ放送SO他
  7. 24の前奏曲とフーガ第1巻より第12曲
     シチェドリーン (Pf)
  8. バレエ「アンナ・カレーニナ」
     シーモノフ/ボリショイ劇場O
  9. 歌劇「死せる魂」よりチチコフのアリア
     ヴォロシロ テミルカーノフ/ボリショイ劇場O
  10. ピアノ協奏曲第3番よりフィナーレ(抜粋)
     シチェドリーン (Pf) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
≪LP-5:我らの時代の歌≫
  1. ノーヴィコフ:世界民主青年の歌
  2. ソロヴィヨーフ=セドーイ:モスクワ郊外の夕べ
  3. モクロウーソフ:ソルモヴォの抒情歌
  4. パフムートヴァ:Песня о Тревожной Молодости
  5. オストローフスキイ:Пусть Всегда Будет Солнце
  6. コルマノフスキイ:Хотят ли Русские Войны?
  7. バスネル:名もなき丘の上で
  8. フレーンケリ:鶴
  9. A. ペトローフ:映画「Я Шагаю по Москве」からの歌
  10. O. フェーリツマン:Огромное Небо
  11. トゥハマノフ:勝利の日
最初の4枚はソ連の代表的な作曲家個人を取り上げたもので、最後の1枚は、いわゆる大衆歌曲に焦点をあてたもの。解説はもちろん、ネイティヴしか想定していないロシア語なので、残念ながら僕の語学力では、タモリが真似するロシア語と区別がつかなかったりするわけだが、ちょっと凝った感のある選曲がそれだけで十分面白い。演奏も、わりと“純正”なものが選ばれている(「モスクワ郊外の夕べ」がトローシンの歌唱だったり)。コンドラーシン指揮の音源もいくつか収録されているのだが、いずれも指揮者名がさりげなく表記されていないところに、強いソ連臭が漂っている。

ついでに、既に架蔵していた第2巻の内容も参考として記しておく。こちらもなかなか面白い内容である:
≪LP-1:プロコーフィエフ≫
  1. ピアノ協奏曲第1番 Op. 10より
     クラーイネフ (Pf) キタエーンコ/モスクワPO
  2. 4つの小品 Op. 3より第3曲「マーチ」
     ヴェデールニコフ (Pf)
  3. スキタイ組曲 Op. 20より
     イヴァーノフ/ソヴィエト国立SO
  4. 交響曲第1番 Op. 25より第1楽章(抜粋)
     ロジデーストヴェンスキイ/モスクワ放送SO
  5. 束の間の幻影 Op. 22より第16曲
     プロコーフィエフ (Pf)
  6. バレエ「ロミオとジュリエット」(抜粋)
     ロジデーストヴェンスキイ/ボリショイ劇場O
  7. 12のロシア民謡 Op. 104より第2曲「緑の木立」
     ドルリアーク (MS) リヒテル (Pf)
  8. 交響曲第7番 第1楽章(抜粋)
     ロジデーストヴェンスキイ/モスクワ放送SO
  9. 歌劇「セミョーン・コトコー」より
     ジューコフ/モスクワ放送SO他
  10. 歌劇「戦争と平和」より「エピグラフ」
     メーリク=パシャーエフ/ボリショイ劇場O
  11. 歌劇「戦争と平和」より「ワルツ」
     ロジデーストヴェンスキイ/ソヴィエト国立文化省SO
  12. オラトリオ「平和の守り」より第5曲「戦争など望んでいない(抜粋)」
     ジュライティス/モスクワPO他
  13. 交響曲第5番 第1楽章(抜粋)
     ロジデーストヴェンスキイ/モスクワ放送SO
≪LP-2:ショスタコーヴィチ≫
  1. 交響曲第1番 第1楽章(抜粋)
     スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
  2. 歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より「カテリーナのアリア(第1幕)」
     アンドレーエヴァ (S) プロヴァトロフ/スタニスラーフスキイ・ネミローヴィチ=ダーンチェンコ記念音楽劇場O
  3. ピアノ協奏曲第1番より第4楽章(抜粋)
     クラーイネフ (Pf) M. ショスタコーヴィチ/モスクワ放送SO
  4. 交響曲第5番 第1楽章(抜粋)
     M. ショスタコーヴィチ/ソヴィエト国立SO
  5. 弦楽四重奏曲第2番 第2楽章(抜粋)
     タネーエフQ
  6. 交響曲第10番 第2楽章(抜粋)
     キタエーンコ/モスクワPO
  7. A.ブロークの詩による7つの歌曲(第3曲「わたしたちはいっしょだった…」)
     ピサレンコ (S) カガーン (Vn)
  8. 交響曲第15番第4楽章(抜粋)
     M. ショスタコーヴィチ/モスクワ放送SO
≪LP-3:ハチャトゥリャーン≫
  1. トッカータ
     アムバクミャーン (Pf)
  2. ピアノ協奏曲第1番 第2楽章(抜粋)
     フリエール (Pf) コンドラーシン/モスクワPO
  3. ヴァイオリン協奏曲
     D. オーイストラフ (Vn) ハチャトゥリャーン/モスクワ放送SO
  4. バレエ「ガヤネー」より「子守歌」
     ロジデーストヴェンスキイ/レニングラードPO
  5. バレエ「ガヤネー」より「レズギーンカ」
     ロジデーストヴェンスキイ/レニングラードPO
  6. 交響曲第2番 第3楽章(抜粋)
     ハチャトゥリャーン/ウィーンPO
  7. バレエ「スパルターク」より「スパルタークとフリーギアのアダージョ」
     ジュライティス/ボリショイ劇場O
  8. 組曲「仮面舞踏会」より「ワルツ」
     ハチャトゥリャーン/モスクワ放送SO
≪LP-4:ソヴィエトの声楽曲、室内楽曲、歌劇≫
  1. ミャスコーフスキイ:12の歌 作品40より「肖像画に寄せて」
     デルビナ マルティノフスカヤ (Pf)
  2. シャポーリン:5つの歌 作品10より「呪文」
     グムィリャー (B) オストリン (Pf)
  3. A. アレクサーンドロフ:Альбооное Стихотворение
     ダヴィドヴァ バフチエフ (Pf)
  4. レーヴィナ:Качайтесь,Качайтесь,Каштаны
     イサコヴァ (MS) レーヴィナ (Pf)
  5. ガヴリーリン:「ロシアの手帳」より第1曲「河の向こうにガマズミの木が」
     ドルハーノヴァ (MS) スヴェトラーノヴァ (Pf)
  6. B. チャイコーフスキイ:「プーシキンの詩集」より第3曲「タリスマン」
     ピサレンコ (S) B. チャイコーフスキイ (Pf)
  7. ホールミノフ:歌劇「Оптимистическая Трагедия」より
     エールムレル/ボリショイ劇場O他
  8. シャポーリン:歌劇「デカブリスト」より
     メーリク=パシャーエフ/ボリショイ劇場O
  9. プロコーフィエフ:歌劇「修道院での婚約」より
     ヤンコ ブラヴィン アブドゥラエフ/スタニスラーフスキイ・ネミローヴィチ=ダーンチェンコ記念音楽劇場O
  10. シェバリーン:歌劇「じゃじゃ馬馴らし」より
     バライティス エルムレル/ボリショイ劇場O
  11. ショスタコーヴィチ:歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より「カテリーナのアリア(第4幕)」
     アンドレーエヴァ (S) プロヴァトロフ/スタニスラフスキー=ネミローヴィチ・ダンチェンコ
  12. スロニームスキイ:歌劇「ヴィリネヤ」より
     アブドゥラエフ/スタニスラーフスキイ・ネミローヴィチ=ダーンチェンコ記念音楽劇場O 他
≪LP-5:ソヴィエトのカンタータ、合唱曲≫
  1. ダヴィデーンコ:オラトリオ「十月の道」より
     ユルローフ/ロシア共和国cho
  2. シャポーリン:交響的カンタータ「クリコヴォの野にて」より第3曲
     レシェティン (B) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO
  3. コヴァーリ:オラトリオ「Емельян Пугачев」より
     サンドレル/レニングラード放送cho
  4. プロコーフィエフ:十月革命20周年のためのカンタータ(第2楽章)
     コンドラーシン/モスクワPO、ロシア共和国cho他
  5. シェバリーン:冬の道
     プティツァ/モスクワ放送cho
  6. サルマノフ:合唱協奏曲「Лебедушка」より第2、4曲
     サンドレル/レニングラード放送cho
  7. エシパーイ:オラトリオ「Ленин с нами」よりフィナーレ
     グスマン/モスクワ放送SO他
  8. ホールミノフ:Песня о Ленине
     A. ヴェデールニコフ (B) ユルローフ/ロシア共和国cho
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Kabalevsky,D.B. 作曲家_Sviridov,G.V. 作曲家_Khrennikov,T.N. 作曲家_Shchedrin,R.K. 作曲家_Prokofiev,S.S. 作曲家_Khachaturian,A.I. USSR大衆歌曲.

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Secre

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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