[2003-06-21分] ネイガウスのブラームスと「リヒテルは語る」

  • リームスキイ=コールサコフ:交響組曲「シェエラザード」、ボロディン:中央アジアの草原にて、バラキレフ(リャプノフ編):イスラメイ ゲールギエフ/キーロフO (Philips 470 840-2)
  • J. S. バッハ:平均率クラヴィーア曲集第1巻より(6曲)、モーツァルト:ロンド、ブラームス:8つのピアノ曲 作品76より(7曲)、作品118-2、作品119より(2曲) H. ネイガウス (Pf) (Denon COCQ-83664)
今日は、かぶとやま交響楽団の練習日。午前中は子供の関係で用事があったりして、ほとんど音楽を聴く時間がとれなかった。

とりあえず、先日購入したばかりの、ゲールギエフの「シェエラザード」をまた聴き直してみる。隅々まで丁寧に磨き抜かれていることに、改めて感心。たとえば弦楽器に多用されているハーモニクスなどが実に鮮やかで、リームスキイ=コールサコフが意図したオーケストラの響きが、理想的といって良い形で再現されているように思われる。同じパターンの繰り返しながらも単調さを感じさせないのは、こうした地道な細部の積み上げによる成果なのだろう。テンポ設定は、いかにもスタイリッシュで颯爽としたものだが、時にあっさりと流れ過ぎと感じなくもない。キーロフOの各首席奏者は皆、実に達者。最新録音ゆえ、美しい響きも存分に堪能することができる。結局、こういう曲は、奏者の名技が前提条件になるんだろうな。アマチュアだの、音楽性だの、といった能書きは、単なる言い訳にしかならない。練習あるのみ。

どうしても、ネイガウスのブラームスを聴きたくなった。何という情感、何という完成度、何という音楽。どの曲をとっても、最初の一音からブラームスの音楽が溢れ出てくるような感じ。一つ一つのフレーズが聴き手を縛り付け、それが解けない内に次のフレーズがさらに聴き手を縛り付ける。まさに魔法。

ボリソフ著の「リヒテルは語る 人とピアノ、芸術と夢」を読了したが、モンサンジョン著の「リヒテル」とほとんど似たような印象。ここのエピソードは異なるものの、語り口はそっくり。楽曲を具体的なイメージでストーリー立てて捉える独特の感覚は、必ずしも共感できるわけではないが、大変興味深い。実は、僕はさしてピアノ音楽が好きではないので、リヒテルのピアノ演奏もごく数えるほどしか持っていないし、聴いてもいない。それでも、最近こうしてよく聴いているネイガウスの演奏を引き合いに出して語っている部分も多いので、リヒテルの難解な言葉のいくらかは理解することができたように思う。この本に出てくる録音のいくつかは僕も持っているので、せっかくの機会だから近い内に聴き直してみよう。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Rimsky-Korsakov,N.A. 作曲家_Brahms,J. 演奏家_Gergiev,V.A. 演奏家_Neuhaus,H.G. 演奏活動_かぶとやま交響楽団 演奏家_Richter,S.T.

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プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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