N響アワー「第9を超えた男たち」

  • N響アワー「第9を超えた男たち」 ジンマン、コウト/NHK交響楽団 (録画 [NHK-ETV(2009.2.22)])
テレビの番組表を漫然とチェックしていたら、このタイトルが目についた。その時点で詳細は分からなかったのだが、とりあえず予約録画しておいたところ、期待通りショスタコーヴィチの、それも聴いた(観た)ことのない演奏がオンエアされた。なかなかの嗅覚……と自慢したいところだが、1月24日放送の新日本フィルによるショスタコーヴィチの交響曲第9番(「オーケストラの森」)や、バティアシュヴィリ独奏のショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲に至っては、2月6日分だけではなく23日放送分までも録画しそびれてしまった。すっかり衰えたなぁ……

さて、番組中で流れた演奏は、次の2つ:
  • マーラー:交響曲第10番より「アダージョ」 ジンマン指揮(2009年1月16日)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 コウト指揮(2008年11月21日)

マーラーは、名演奏とまでは思わなかったが、雰囲気のある佳演だったと言ってよいだろう。弦楽器の整然としたアンサンブルが好印象。金管陣は、いつもながら冴えない。終演後の拍手は、早過ぎ。今時、まだこんなタイミングで拍手する人がいるのかと、逆に感心したくらい。

ショスタコーヴィチは、あまり褒められた出来ではないだろう。第1楽章の中途半端に遅めなテンポは、作品本来の諧謔性を後退させただけで、悲劇性のような要素を強調するわけでもなく、ただ単に音楽の流れが停滞しただけ。第2楽章の雰囲気は悪くなかったが、指揮にメリハリがないせいか、はたまた木管陣の表現力のせいか、いかにも単調な音楽に終始。第3楽章のテンポ感はよかったが、ここは、オーケストラ側(の一部)に技術的な不満あり。第4楽章にも、意味深さは感じられない。淡々とした……と言えば聞こえは良いが、少なくとも僕には、何かを訴えよう、表現しようという意思を見出すことはできなかった。第5楽章は、ごくオーソドックスな解釈。おちゃらけたばか騒ぎ、という作品解釈でなかったことはわかるが、じゃあ何なの?といった感じ。

最近の演奏会の映像をあまり熱心に観ていなかったこともあって今まで気づかなかったが、N響の顔ぶれも随分と世代交代が進んだようだ。もっとも、オーケストラのサウンドが劇的に変わった、とは感じられなかったが。それはこれからのお楽しみ、といったところだろう。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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