【録画】NHK交響楽団 第1642回定期公演

  • ベートーヴェン:序曲「献堂式」、ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番、フランク:交響曲 下野竜也(指揮) S. オズボーン (Pf) 関山幸弘 (Tp) (2009.2.18 録画 [NHK BS-hi(2009.3.18)])
気がつけば花見の盛りも過ぎ、すっかり春。何とはなしに気忙しい毎日で、優雅に音楽鑑賞……という気分にはならないのが寂しい。テレビも、深夜に酒を飲みながらバラエティを漫然と見てるだけ。4月からは「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメ(再放送?)も見始めたが、これは舞台の高校が我が家のすぐそばだから。色んな伏線やパロディが散りばめられているらしいが、周辺知識が皆無に等しいのでその辺りの面白さは端から諦め、専ら近所の風景が出てくるのを見て楽しんでいるだけ。色々と検索してみたら、BGMにショスタコーヴィチの交響曲第7番が使われている回もあるらしい。

といった感じで、録画したまま放置していたN響演奏会の映像を、一ヶ月近く経ってようやく観た。一言でまとめるなら、とても気持ちの良い演奏ということになるだろうか。隅々まで端正に整えられた、それでいて高揚感を伴う自然な音楽の流れは、決して華やかではないものの聴き手の心をしっかりと掴むに十分なもの。整然とした手応えのある響きはN響の底力なのだろうが、こうした音楽の特徴は下野氏の手腕によるものだろう。ベートーヴェンも立派だったが、やはりメインのフランクが素晴らしかった。この曲を最後まで退屈せずに聴き通すことはそう滅多にないのだが、とりたてて特別なことをしなくても丁寧に作り込めばこれだけの音楽になるという好例だろう。作品とオーケストラの相性も、悪くない。

もっとも、これを録画したのはショスタコーヴィチ作品が目当てだったのだが、そちらは今一つ。あまりに独善的な物言いで恐縮だが、要するに、オズボーンの解釈が好みではない。こういうのをお洒落だと感じる聴き手がいるだろうことはわかるし、それを否定するつもりもないが、少なくとも僕にとってはスピード感(物理的なテンポの速さだけではない)が決定的に欠如している。確かに第2楽章は美しく、ここだけを取り出すならば傑出した演奏だとも言えるのだが、それはあくまでも両端楽章の疾走感があってこそ。ちなみに、この作品は元来、合奏協奏曲の形態を念頭に置いて作曲されたといわれている。解釈に対する好みを別にすればピアノは十分に及第点以上の水準だし、弦楽合奏にもあえて文句を言いたくなるような部分は皆無。だが、もう一つの独奏パートが、その重要性にも関わらず演奏全体に対して負の効果しかなかったことには大いに不満が残る。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Secre

今夜のN響アワーで

 きょうのN響アワーで、ぼくも目当てだった標題のショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第一番を先ほど初めて観ました。録画もしたのでまた聴きますが、今のぼくなりの感想を言えば、掴みはOKで、総じて立派な演奏だったと想います。第二楽章なんて美しかったですし。でも矢張り、AllegroはAllegroらしく、もっと疾走して聴き手を楽しませてほしかったなと。( ´ ー ` ;
 さて、「もう一つの独奏パート」について言及されていますが、ついでに、二曲目に紹介されたチェロ協奏曲第一番のオケの独奏パートは残念ながら不発でした。主役のチェロの歌いまわしも自分にとっては少しクセを感じ、音自体も線が細かった様に想いました。
 それでも、今夜はショスタコーヴィチの音楽作品をまとめて聴けて良かったです。

初コメントありがとうございました

ウルスリさん、本ブログの初コメント、どうもありがとうございました(^^)

6月21日のN響アワーは、録画はしてあるのですが、まだ観ていません。番組が放送されていた時間は、演奏会の打ち上げで思いっきり飲んでました(笑)

ピアノ協奏曲は、オズボーンのものだったのですね。改めて聴いてみると、また違った感想を持つかもしれません。近い内に録画を観て、その感想もブログに載せようと思います。
プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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