南アフリカのショスタコーヴィチ


  • シューベルト:ソナチネ第3番、ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第6番、ヴィヴァルディ:ヴァイオリン・ソナタ Op. 2-2、ヴァーインベルグ:ソナチネ、K. ハチャトゥリャーン:ヴァイオリン・ソナタ L. コーガン (Vn) N. コーガン、N. ヴァルター、ミトニック、K. ハチャトゥリャーン (Pf) (Russian Disc R10 01707 [LP])
  • ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番、プロコーフィエフ:バレエ「シンデレラ」より「ワルツ」「ガヴォット」「パスピエ」、グラズノーフ:瞑想曲、ラフマニノフ:ヴォカリーズ、ヴァーインベルグ:モルダビア狂詩曲 D. オーイストラフ (Vn) サードロ (Vc) D. ショスタコーヴィチ、ヤンポーリスキイ、コレゴルスカヤ、ヴァーインベルグ (Pf) (Colosseum CRLPX 011 [LP])
  • クラツォフ:Nagstuk(管弦楽のための夜曲)、テミンフ:フルートと管弦楽のための音楽、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 南アフリカ国立放送協会交響楽団? (South African Broadcasting Corporation LT 12.417-8/SM [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からの4月到着分。ヴァーインベルグのヴァイオリン曲目当ての2枚と、ショスタコーヴィチ目当ての1枚、計3枚が届いた。

L. コーガンのアルバムは、ライヴ録音ばかり。技術的な問題などあろうはずもなく、いずれの作品においても彼ならではの音と切れ味、そして洗練されてはいるが野趣のある抒情性を堪能することができる。中では、僕にとっては聴く機会の少ないヴィヴァルディのソナタが気に入った。無類のテクニシャンで怜悧な演奏をするという点で、L. コーガンはハイフェッツを連想させなくもないが、K. ハチャトゥリャーンのソナタを聴き比べればその違いは明白。どちらも凄い演奏であるのは確かだが、僕はL. コーガンの泥臭さを好む。目当てのヴァーインベルグは他にミフリン盤しか聴いたことのない曲だが、民族的な香りを漂わせつつも洗練された響きの魅力を、コーガンは余すところなく引き出している。

一方のD. オーイストラフのアルバムは、スタジオ録音を集めたもの。そもそも古い録音ばかりな上に、今回入手した盤は盤面の状態が非常に悪く、数か所で針飛びをしてしまい、まともな鑑賞ができなかったのが残念。若きオーイストラフの冴えた技巧は立派なものだが、音楽の広がりは後年の演奏より一段落ちる感が否めない。もっとも、これはこの盤の音質にも多分に影響された感想ではあるだろうが。ヴァーインベルグのモルダビア狂詩曲は初めて聴いたが、民族色溢れる愉しい作品で、ほどよい難易度を持つ洒落たショウピースといった感じ。ただ、いささか冗長で散漫な感が否めないのは惜しいところ。ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲は、有名な録音。演奏内容は傑出しているが、録音状態が劣悪なのが何とも残念。

ショスタコーヴィチ目当てで入手した、南アフリカ国立放送協会のアーカイヴと思われる一枚は、なぜかショスタコーヴィチの交響曲で裏表ではなく、A面は南アフリカ(在住)の作曲家2人の作品、B面は交響曲の第1&2楽章という妙な組み合わせ。こんな入手の仕方をすると、どうしても残る楽章を入手しなければならなくなる。困ったものだ。さらに、ジャケットはおろか、レーベル面にも曲名以外のデータ(演奏者、録音年等)が一切記されていないので、探そうにも手がかりが少なすぎる。何より困るのは、肝心の演奏が素人レベルということ。解釈云々の前に、技術面でクリアしなければならない課題が多過ぎて、演奏内容を論ずる気にもならない。A面の現代作品も、特に面白くはない。南アフリカのオーケストラは聴いたことがないので何かのネタにでもなれば……という期待は、あっさりと打ち砕かれた。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Weinberg,M.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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