【YouTube】カラヤン/ベルリンPOの来日公演(1981年)

カラヤン/ベルリン・フィルの7回目の来日公演(1981年10月28日~11月8日)は、「TBSカラヤン・ベルリン・フィル日本公演実行委員会」が主催したということで、TBSが一部の公演を録画放映したらしい。僕はまだ小学5年生、もしかしたらテレビを観ていたかもしれないが、全く記憶にはない。YouTubeに、その時の特番の映像(一部)があった。ブラームスの交響曲第3&1番という、恥ずかしいほどに王道のプログラム。

全曲揃っていたのは第1番だけだが、これが非常に素晴らしい。徹頭徹尾、カラヤン様式による音楽で、その完成度の高さは聴き手に有無を言わせない。華麗、豪華、流麗……カラヤンの音楽を批評する際に用いられてきた言葉が、全て当てはまる。これを“ブラームスではない”と切り捨ててしまうのは、一種の思考停止だろう。こういう音楽、こういう響きが大衆の支持を得た時代があったということ、それを確立し、その魅力を誰よりも強い説得力をもって伝えてきたのがカラヤンその人であったこと、そして何より、この音楽が今なお抗い難い魅力を持っていることを無視してはならない。この公演は、カラヤン/ベルリンPOの公演でB席以上が2万円の大台を越えた初めての時だったという(ここ参照)。30年近く前の2万円である。だが、この響きの対価としては、決して高すぎることはない。

第1楽章(1)第1楽章(2)
第2楽章第3楽章
第4楽章(1)第4楽章(2)
ブラームス:交響曲第1番
カラヤン/ベルリンPO(1981年10月30日 東京文化会館)


第3番は、残念ながら後半の2つの楽章しか見当たらなかった。実は、ブラームスの交響曲中で僕が最も好きなのは、第3番の第2楽章。聴きたかったなぁ。もっとも、第1番とは異なり、第3番はあまりに甘美に過ぎ、無条件に賛美する気にはなれないが。とはいえ、カラヤン芸術の見事な成果の一つであろうこの公演、DVD化されないだろうか。

第3楽章第4楽章
ブラームス:交響曲第3番
カラヤン/ベルリンPO(1981年10月30日 東京文化会館)


同じ特番の中で放送された、カラヤンと小澤征爾の対談の映像もあった。これは極めて面白い。ある意味で下品なくらいに貪欲な小澤と、あくまでも巨匠然とした佇まいを貫き通すカラヤンの対照も面白いのだが、会話の内容そのものが非常に示唆に富んでいて、プロの仕事の一端を垣間見ることができることが何より面白い。
カラヤンと小澤征爾の対談
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 演奏家_Karajan,H.v. 作曲家_Brahms,J.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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