【YouTube】スヴィリードフ: 「ペテルブルグ」

RSSリーダーの検索キーワードに“スヴィリードフ”を登録していたおかげで、娑羅さんブログ5月27日付の記事を見つけることができた。なんと、フヴォロストーフスキイがスヴィリードフ作品を歌ったリサイタルの映像がYouTubeにアップされているとのこと。

フヴォロストーフスキイには「さまようロシア」の録音もあり(Philips 446 666-2、ただし僕は未聴)、スヴィリードフ作品を積極的に取り上げてきたようだが、中でもA. ブロークの詩による歌曲集「ペテルブルグ」は彼にとって大切なレパートリーの一つに違いない。スヴィリードフはエセーニンの詩と同様にブロークの詩を好んで題材とし、少なくない歌曲を遺しているが、自身の生誕80年を記念して、フヴォロストーフスキイと彼のパートナーであるアルカディエフのために過去の作品から選び出して歌曲集に仕立てたものが、この「ペテルブルグ」である。1995年の初演後、2004年には同曲をスタジオ録音(Delos DE 3311)している。今回観ることのできたリサイタルは、初演の2年後、1997年にフヴォロストーフスキイの生まれ故郷クラスノヤルスクで2日間に渡って行われたものである。

どうにも救いようのない詩ばかり取り上げられているが、単なる陰気一辺倒ではなく、誰でも口ずさめそうな旋律と教会の鐘のように単純な伴奏との間に多彩な情感が溢れ出している、そんな名作である。歌詞をきちんと把握しているわけではないし、ましてやロシア語の一言一言に込められた象徴的な意味合いは全くといってよいほどわからないのだが、フヴォロストーフスキイの表情や一挙手一投足が、それらの理解を助けてくれるような気がする。後年のスタジオ録音ではさりげない表現の奥深さに熟練の技を感じたが、このリサイタルでは、生の感情を荒っぽくぶつけてくるような凄味がある。特に4~5曲の凄絶な盛り上がりには、魂を奪われる。終演後の熱狂的なスタンディング・オベーションは当然だろう。僕も、画面の前で思わず立ち上がってしまいそうになった。

1. 風見
2. 金の櫂
3. 花嫁
4. 合唱の中の声
5. 酒場のカウンターに釘付けになり6. そよ風は遠くからやってきた
7. ペテルブルグの歌
8. 荒涼たる時代に生まれて
9. 町の聖母
スヴィリードフ:「ペテルブルグ」
フヴォロストーフスキイ (Br) アルカディエフ (Pf)(1997年7月10日 クラスノヤルスク)
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Sviridov,G.V.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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