アコーディオン合奏による室内交響曲


  • ショスタコーヴィチ:5つの間奏曲(歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より)、ブリテン:パッサカリアと4つの海の間奏曲(歌劇「ピーター・グライムズ」より)、バーンスタイン:「ウエストサイド物語」からのシンフォニック・ダンス ラニクルズ/サンフランシスコ歌劇場O (Arabesque Z6764)
  • ショスタコーヴィチ(バルシャーイ編):室内交響曲、チャイコーフスキイ:アンダンテ・カンタービレ、アレーンスキイ:チャイコーフスキイの主題による変奏曲、ストラヴィーンスキイ:バーゼル協奏曲 セジョン・ソロイスツ (Samsung SCC-013SJS)
  • ジャゾット(伝アルビノーニ)(ウイドブロ編):アダージョ、ビゼー:「アルルの女」第2組曲、ミアスコウ(ピヒューラ編):ウクライナ舞曲、ショスタコーヴィチ(ウイドブロ編):室内交響曲 ウイドブロ/バリソレターノ・アコーディオン・グループ (Tañidos SRC-204)
ずいぶんと間が空いてしまったが、6月7日12日の続き。

まずは、「Symphony at the Opera」と題されたアルバムから。ショスタコーヴィチ、ブリテン、バーンスタインという作曲家の組み合わせはごく妥当なもので、アルバムとしてのまとまりは良い。ただ、ブックレットを見ると1st Vnが6~7プルトの編成であるようだが、聴こえてくる響きはそれよりも薄い。よく整えられた演奏ではあるのだが、交響的な広がりに欠けるのは残念。ショスタコーヴィチは、よく知られた「歌劇『カテリーナ・イズマーイロヴァ』の5つの間奏曲 作品114a」と同じ構成なのだが、第1幕第1場と第2場の間奏曲と第3幕第7場と第8場の間奏曲とが作品29と作品114では別の曲になっていること、第3幕第6場と第7場の間奏曲の開始部分がその少し前の歌の部分からになっていることが作品114aとは異なっている。

韓国出身でジュリアード音楽院ヴァイオリン科のヒョー・カン教授が音楽監督を務めるアンサンブル、セジョン・ソロイスツは、ジュリアード音楽院の卒業生とアスペン音楽祭の参加者が集まって1995年に結成された団体。“セジョン”とは、李氏朝鮮の第4代国王で朝鮮史上最も偉大な君主の一人とされる「世宗」のことらしい。ジャケット写真から判断するに、3-3-2-2-1という編成のようだ。指揮者なしでの演奏だが、技術面の水準は高く、アンサンブルにも破綻はない。ただその分、音楽的な冒険は一切なく、表面的な美感に留まっている感は否めない。細身の響きも、そうした印象の一因であろう。

最後は、12台のアコーディオン合奏によるクラシック作品集という珍盤。これがまた、なかなかイける。オルガンのような崇高な響きではないのだが、均質な音色の合奏が独特の響きを生み出している。選曲も素晴らしく、アコーディオンの音が想起させる風景とシンクロするような作品ばかりが選ばれている。ショスタコーヴィチも良い。不思議とアコーディオンの音色に違和感はなく、弦楽合奏同様の広がりを感じさせるのが面白い。“際物”と言っては失礼なほどの真摯で音楽的な演奏である。

まだ7枚残っている。続きは、また後日。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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