スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ボイコの狂詩曲集……のはずが……


  • ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲、ピストン:ピアノ五重奏曲 E. ノートン (Pf) ジュリアードQ J. ハリス (Pf) ニュー・ミュージックQ (American Federation of Musicians CB 158-159 [LP])
  • ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ、シャブリエ:絵画的小曲集より第10曲「スケルツォ=ヴァルス」、第6曲「牧歌」、気まぐれなブーレ、シューベルト:感傷的なワルツより、高雅なワルツより、カヴァリ:Danza de las labradoras valencianas、ショスタコーヴィチ:24の前奏曲より第2、14、24番 A. イタービ (Pf) (RCA Victor LM-1975 [LP])
  • グラズノーフ:プーシキン生誕100年記念カンタータ、S. タネーエフ:プーシキン記念館の除幕のためのカンタータ、バラーキレフ:グリーンカ記念碑の除幕式のためのカンタータ、グラズノーフ:2つの前奏曲 ドルハーノヴァ (MS) オルフェノフ (T) レゴスターエヴァ (MS) A. コヴァリョーフ、M. ユロフスキイ/モスクワ放送SO、Cho. (Melodiya 33 CM 03559-60(a) [LP])
  • A. カップ:歌曲集、スヴィリードフ:Русская песня、A. プーシキンの詩による6つの歌曲より第2曲、Любовь、Ворон к ворону летит...、M. レールモントフの詩による8つの歌曲より第4、7、3曲 Mati Palm (B) Peep Lassmann (Pf) (Melodiya C10 28159 009 [LP])
  • ボイコ:グツール狂詩曲、カルパチア狂詩曲、ヴォルガ狂詩曲、ジプシー狂詩曲 A. コールサコフ (Vn) D. サーハロフ (Pf) スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO (Melodiya 33 C10-12931-32 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.から5枚が到着。

ジュリアードQによるショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲は、1999年にもブロンフマンとの共演で録音されているが、本盤は1952年に初代メンバー(ロバート・マン、ロバート・コフ、ラファエル・ヒリヤー、アーサー・ウィノグラード)で行われた録音である。一人も奏者が共通していないので、団体名は継承されているにせよ、全くの別団体と考えてよいだろう。速めのテンポにも関わらず、濃い口の歌い回しゆえに、不思議と素っ気なさはあまり感じられない。ただ、ライヴ録音とはいえ、第1楽章の終わりでアンサンブルが派手に乱れるなど、全体に荒っぽい仕上がりなのが気になる。併録のピストン作品(別団体による演奏)は、いかにもな新古典主義風の楽曲で、ミヨーのような響きが心地好い。ライヴ録音ということもあって録音状態はそれほど優れないが、肩肘張らずに楽しめる音楽の雰囲気は十分に味わうことができる。

イタービのアルバムは、舞曲的な性格を持ったピアノ小品を集めたもの。ヴァレンシア生まれの奏者だけに、シャブリエやカヴァリといった作曲家の作品が取り上げられているのも楽しい。いささか古めかしさを感じさせる録音ではあるが、演奏そのものは手堅く、過不足なく楽しむことができる。ただ、ショスタコーヴィチについては、少々表情付けが過多なようにも感じられた。

“Musical Memorials(音楽の記念碑)”と題されたアルバムは、その名の通り、ロシアの有名な文化人の記念や追悼を意図して書かれた作品を集めたもの。このような作品群が、後の“社会主義リアリズム”的な体制賛美の楽曲の雛型になったのであろう。作曲者の個性を窺うことはできるが、外面的な華やかさの割に面白味はそれほど感じられない。中では、本盤中唯一の純器楽曲であるグラズノーフの2つの前奏曲(それぞれスターソフとリームスキイ=コールサコフを追悼したもの)が確かな聴き応えを持つ充実した音楽であり、特に印象に残った。

A. カップは、エストニアの作曲家。歌手もエストニア人で、ジャケットの解説もエストニア語というアルバムは、豊かで伸びやかなバスの声質が素晴らしい。A. カップの歌曲は10曲が収録されているが、歌詞も含めて作品の素性はわからない。ただ、独特の抒情を湛えながらも澄んだロマンを感じさせる雰囲気は、とても魅力的である。一方のスヴィリードフ作品は7曲が収録されている。今回初めて聴いた作品は2曲だけであったが、やはりスヴィリードフの歌曲は良い。

最後は、ボイコが自身の民族性を強く意識して作曲した4曲の狂詩曲集である。グツール(東カルパチア山脈に住むウクライナ人のこと)、カルパチア、ヴォルガ、ジプシーといった、いかにもな名前に期待が膨らみ、わくわくしながら針を落としたのだが…………ジャケットと中身のLPが全くの別物。しかも、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」(K. ザンデルリンク指揮)の1枚目という、中途半端極まりないもの。この1枚のために送り返したりするのも面倒だが、もしかしたら、フィガロのセットを購入した人の対応次第で正しい中身が入手できるかもしれないし、でもやっぱり面倒だし…… せっかく盛り上がった気分が台無し。
スポンサーサイト

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

comment

Secre

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最新記事
カテゴリ
タグツリー
★ トップ(最新記事)
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
人気記事ランキング
RSSリンクの表示
リンク
音盤検索
HMV検索
検索する

音楽関係のブログ(リンク・更新状況)
PopUp WikipediaⅡ
記事中の気になるキーワードをマウスで選択してください。Wikipediaからの検索結果がポップアップ表示されます。
Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。