『スターリン・ジョーク』


  • 平井吉夫(編):スターリン・ジョーク, 河出文庫, 河出書房新社, 1990.
3月の下旬、所用で神戸・三宮に出向くことがあった。交通の連絡が思いの外スムーズで、予定していた時間より30分ほど早めに駅に到着してしまった。こういう微妙な時間を潰すには、本屋が最適だ。神戸でのんびり買い物することはないので、とりたてて行きつけの店はない。センター街を歩いていれば何かあるだろうと、勘に任せて歩いていると、古本屋が目に入った。店頭のワゴンに並べられていた文庫本を雑に眺めていていたら、目に留まったのがスターリンの顔が描かれた赤い表紙のこの本。こういうのを“縁”というのだろう。たった200円で大満足。

類書は他にもあるが、この本は徹底して政治的なアネクドートに集中していること、そして「あとがき」にある編者の秀逸な考察の2点において、抜きんでている。特に、「よくできたジョークは普遍的」という言葉が印象に残った。なるほど、たとえば次のアネクドートなどは、2009年9月以降の日本のものとしか思えない:

ある女が、法廷で言い張った。自分はたしかに三度結婚したが、ずっと処女であった……。
裁判官が理由をたずねた。
「最初の夫はインポテンツでした。二番目の夫はホモ、三番目は党幹部だったんですもの」
「なんだって?」と判事がたずねる。
「党幹部よ!彼ったら、いつだって約束するだけ、そうなの、約束するだけ……」

(p. 24)

スピーチのネタに困ることは、しばらくなさそうだ。

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theme : 読んだ本。
genre : 本・雑誌

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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