オストラヴァ音楽院室内管弦楽団の弦楽合奏作品集


  • ヘンデル:合奏協奏曲 Op. 6-4、モーツァルト:ディヴェルティメント KV 136、ショスタコーヴィチ(スタニェク編):24の前奏曲とフーガより第24番、クレイチー:小組曲 スタニェク/オストラヴァ音楽院CO (panton 8111 0231 [LP])
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 スロヴァーク/スロヴァキアPO (Opus 9110 0523 [LP])
随分と間が空いてしまったが、3月8日の記事の続き。

弦楽合奏曲を集めたアルバムで演奏しているオストラヴァ音楽院室内管弦楽団というのは、ライナーノーツを斜め読みした限りでは、17歳以下の学生が中心の団体のようだ。これがなかなか好感度の高い演奏で、ちょっとした掘り出し物。言うまでもなく、技術的にも音楽的にも、とりたてて傑出している訳ではない。だが、みずみずしい音色は下手なプロの団体よりはずっと魅力的だし、丹念に仕上げられた音楽は平凡ではあるが素直で耳に心地よい。ヘンデルなどは、若者が感情移入しやすいのか、切々とした歌が実に立派。“弦の国”チェコの面目躍如たるものがある。

A面が古典でB面が現代曲というのは、いかにもこの編成のアルバムにありがちな組み合わせだが、ちょっと凝った選曲なのが嬉しい。ショスタコーヴィチは、有名なバルシャイ編の室内交響曲ではなく、24の前奏曲とフーガの第24曲を指揮者が編曲したものである。フーガには若干の違和感がなくもないが、前奏曲は編曲も演奏も優れている。ショスタコーヴィチとほぼ同年齢のクレイチーというチェコの作曲家については、初めてその名を知ったが、洒落た小品といった風情で、なかなか愉しい作品であった。

スロヴァークが指揮したショスタコーヴィチの交響曲全集(Naxos)は、今となっては価格面においても利点はなく、コレクターでなければ敢えて手を出す必要性が全くないセットだが、その中でも第5番は比較的良好な演奏であった。スロヴァークにとっては旧録となるOpus盤も、端正ながらも熱気を孕んだ気持ちの良い演奏である。オーケストラは技術的にも音楽的にも洗練されていないが、不思議とこの曲ではあまり気にならない。このコンビは同時期に第10番も録音しているので、機会があればそちらも聴いてみたいところだ。
スポンサーサイト

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

comment

Secre

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
カテゴリ
タグツリー
★ トップ(最新記事)
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
人気記事ランキング
RSSリンクの表示
リンク
音盤検索
HMV検索
検索する

音楽関係のブログ(リンク・更新状況)
PopUp WikipediaⅡ
記事中の気になるキーワードをマウスで選択してください。Wikipediaからの検索結果がポップアップ表示されます。
Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター