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ケーゲルのベートーヴェンとショスタコーヴィチ

  • Who is afraid of 20th Century Music? Volume 3 メッツマッハー/ハンブルグ州立PO (Sony SXP 130081)
  • ベートーヴェン:「エグモント」序曲、交響曲第6番 ケーゲル/ドレスデンPO (Altus ALT055)
  • ベートーヴェン:交響曲第5番・J. S. バッハ:アリア ケーゲル/ドレスデンPO (Altus ALT056)
  • 「音楽と物語の世界」(プーランク:「ぞうのババール」・シベリウス:組曲「フロレスタン」・シサスク「星の組曲」) 館野泉 (Pf) 岸田今日子 (語り) (Sacrambow ATCO-1025)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 ケーゲル/ライプツィヒ放送SO (Weitblick SSS0028-2)
早速ノルシュテインの「話の話」を見たが、静寂の恐ろしいまでの力と、音楽の鮮烈な印象、そして不思議な優しさを感じさせる映像にすっかり引き込まれてしまった。ただ、内容は極めて難解で、さすがに一度見ただけではすぐに理解することは困難。まだ全作品を観たわけではないのだが、最初に収録されている「25日・最初の日」でいきなりショスタコーヴィチの交響曲第12番が流れてきたのは嬉しい誤算。第1楽章の主部に入ってすぐのザワザワした辺りの音楽に合わせて娘が踊りだしたので、「この曲好き?」と聞くと「好き!」と即答した。明日が3歳の誕生日。順調に成長しているようで嬉しい。もっとも、横で妻は不愉快そうな顔をしていたが。

DVD購入のついでにクラシックのフロアをのぞくと、メッツマッハーの「誰が20世紀音楽を恐れるか?」の第3巻が並んでいた。いつもながら気の利いた選曲で楽しい。ショスタコーヴィチの組曲「黄金時代」の第4曲は、平凡な演奏。このシリーズ、まだ第1巻(ショスタコーヴィチの「ポルカ」が収録されている)を入手していないのだが、どこかの店頭に並んでいないだろうか?

昨日に引き続き、ケーゲルのベートーヴェンを聴いてみた。今年一番の収穫となるであろうAltus盤。まずは「エグモント」序曲。ただのF音がこれほどまでに意味深く響くことは、それだけで奇跡と言ってしまって良いのではないだろうか?二度目のF音の痛切さには、もはや形容する言葉も見つからない。などと、宇野功芳氏のように大上段な言葉を使いたくなるほどの名演。「田園」も、全ての音が新鮮で、それでいて確固たる構成感を持ち、決して表面的なものに終始することのないドラマが展開される。この抽象美はただごとではない。「運命」も同様。許氏の扇情的な解説のような聴き方もあるだろうが、アンコールの「アリア」まで、全ての音が磨き上げられ、有機的に構成されつくした美の極致には、ただ黙って心を奪われるのが相応しいような気がする。

一休み、ということで、館野泉と岸田今日子によるピアノと語りのアルバムを聴く。なんとも心地の良い響き。流し聴きなので語りを真剣に追ったわけではないが、明瞭かつ表現力豊かな岸田今日子の語りは、思っていたよりも違和感なく音楽に溶け込んでいる。

さて、今日のメイン。ケーゲルの「レニングラード」。久しぶりにスコアを見ながら聴いたが、息つく間もなかったというのが正直な感想。交響曲としてのまとまりを感じさせる演奏が少ない作品だが、その中でケーゲルのタイトなまでの構成感は傑出している。第2楽章以降の高密度な内容は聴く度に感じていたが、今回スコアを見て感心したのは細部に渡る丁寧な音作り。オーケストラの技術的な限界ギリギリまで引き出した表現の振幅の大きさは比類なく、物量にモノを言わせたゲールギエフ盤などとは次元が違う。文学的な解釈は一切なく、ただスコアに書かれた音を丹念に再現することで、作品が持つ多層的な内容を自ずと聴き手自身に判断させるような音楽は、あらゆるショスタコーヴィチ作品の演奏において規範たるものだろう。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 作曲家_Beethoven,L.v. 演奏家_Kegel,H.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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