【YouTube】ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番他

『ショスタコーヴィチ大研究』(春秋社, 1994)という本が手元にある。巻末にはショスタコーヴィチ作品を収録したCDのディスコグラフィのようなものが掲載されている。その本を片手に、鉛筆でチェックを書き込みながら、そこに挙げられていた音盤を片っ端から買い漁ったことも、今となっては懐かしい思い出だ。もちろん、今に至るまで入手できずにいる音盤も少なくはないわけだが。

ピアノ協奏曲第1番の項に挙がっていたFINLANDIAレーベルの音盤も、入手に苦労したものの一つだった。現在、僕の棚に収まっているのは、リストに掲載されていた盤ではなく、後年になってWarner傘下で再発されたものである。

独奏の2人も指揮者も、どちらの名も僕は聴いたことがなく、“無名”の演奏者による取るに足りない音盤だと、気にはしながらも、それほどの注意を払わないでいた。ある時、何のきっかけだったかはわからないが、北欧音楽に通暁されている方(心当たりのある数名の中のどなただったのか、すっかり失念してしまった…)から、この音盤でトランペットを吹いているヨウコ・ハルヤンネは、極めて傑出した奏者であるとご教示頂いた。それから間もなく上述した再発盤を入手することができ、その抜群の巧さに舌を巻いたものだった。もっとも、トランペット以外は特筆すべき点のない、いわゆる凡演であったが。

いつものようにYouTubeで“Shostakovich”を検索していると、ハルヤンネが吹いた同曲の映像がアップされていた。サカリ・オラモがヘルシンキ放送SOを指揮しているので、おそらくは1990年代半ばの映像なのだろう。かつて行く先々の音盤屋で探し回った演奏家の姿をPCで簡単に眺められるとは、良い時代になったものだ。もちろん、鮮やかで安定した演奏は、とても素晴らしい。ピアノは、作品の佇まいに対して少し大仰な表情が気にはなるが、ノリの良い快演である。

第1楽章第2楽章
第3~4楽章
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番
レスヤン (Pf) ハルヤンネ (Tp) オラモ/ヘルシンキ放送SO


2009年のノーベル賞授賞式で演奏された「祝典序曲」の映像も、見つけた。テミルカーノフの淡々とした指揮に対して、ロイヤル・ストッックホルムPOは輝かしい音色で勢いのある演奏を繰り広げている。通常の演奏会ではないので、細かい瑕をあげつらうつもりはないのだが、残念ながらコーダの乱れは相当なもの。

ショスタコーヴィチ:祝典序曲
テミルカーノフ/ロイヤル・ストックホルムPO(2009年)
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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