ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲(クヴャトコフスキ独奏)/ミケランジェロの詩による組曲(ホル独唱)/24の前奏曲とフーガ(ジャルベール独奏)

  • ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1&2番 クヴャトコフスキ (Vc) ラジスキ/ポーランド放送O (DUX 0549)
  • ショスタコーヴィチ:ミケランジェロの詩による組曲、プーシキンの詩による4つのモノローグ ホル (B) バシキーロヴァ (Pf) カラプチェフスキイ/フランス国立ロワールO (Calliope CAL 9382)
  • ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ ジャルベール (Pf) (ATMA ACD2 2555)
11月24日27日および12月6日の記事の続き。結局“ついで”に注文した音盤を先に聴き通してしまった。いずれも比較的新しい録音であるが、新譜としては既に鮮度を失ったものばかり。

ポーランドの若手チェロ奏者クヴャトコフスキによるチェロ協奏曲は、第1番の冒頭から溌剌とした、それでいて深みのある良い音色に耳が惹きつけられる。技術的にも非常に高水準で洗練されているので、明快なリズム感が鮮やかに表出されており、最良の意味での現代的な演奏と言ってよいだろう。オーケストラは地味ながらも無難かつ端正な出来。第2番のホルンは少々物足りないが、独奏の素晴らしさを妨げるほどのものではない。近年になってリリースされた同曲の録音中、出色の一枚である。

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オランダ生まれのバス歌手ホルによる歌曲集は、最晩年の傑作「ミケランジェロ組曲」と、“雪どけ”前夜の隠れた佳品「プーシキンの詩による4つのモノローグ」という組み合わせである。どこか人間的な温もりを感じさせるホルの歌唱スタイルは、後者により相応しい。その優しい表情が、不遇の時期に、それでいてウストヴォーリスカヤに熱をあげていたりもした人間ショスタコーヴィチの一面を温かく描き出しているようにも聴こえる。一方のミケランジェロ組曲は、あまりに人間的すぎて生温い。オーケストラも柔和な響きに終始し、作品が持つ近寄り難いまでの荘厳さといった側面が欠落した演奏となっている。ピアノ伴奏版の方が、ホルの美質が生かされた演奏に仕上がったかもしれない。

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カナダの若手ピアノ奏者ジャルベールによる24の前奏曲とフーガは、仄暗い静謐感が印象的な美演である。端正な表情を終始崩すことなく、それでいて抒情的に歌い込みつつ、均整のとれた造形をなし得ている。勢いに任せるところがないので、曲によっては物足りなさを感じると同時に、全体として単調さが気にならなくもないが、この雰囲気は決して悪くない。古典的な佇まいを持ったこの作品は、現代の若手演奏家と相性が良いのかもしれない。

Shostakovich
24 Preludes & Fugues Op.87
David Jalbert
HMVジャパン
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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メールを送れなかったので、こちらからすみません。
探してますのコーナーに掲載されている、
組曲「ボルト」 Ensemble de Cuivres Guy Touvron 1982 Denon 38C37 7238 Satirical Dance only.
をYahooオークションに出品しました。
よかったらご覧になってみて下さい。
プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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