【録画】アンドレ・プレヴィンとN響の仲間たち

  • モーツァルト:セレナード「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」、ピアノ四重奏曲第1&2番 プレヴィン (Pf) 堀 正文、松田拓之 (Vn) 佐々木亮 (Va) 藤森亮一 (Vc) 市川雅典 (Cb) (2010.11.2 録画 [NHK ETV(2011.1.7)])
NHK交響楽団の弦楽器奏者と同団首席客演指揮者のプレヴィンとの顔合わせによる、オール・モーツァルトの室内楽演奏会を、NHK教育テレビの芸術劇場で観た。プログラムに惹かれた訳でも、好きな奏者がいる訳でもなく、とりたてて何かを期待することのないまま、要は気まぐれで録画したものである。

ところが、嬉しい誤算とはまさにこのことで、上質で心地の好い音楽が繰り広げられた、とても素敵な演奏会であった。「アイネ・クライネ」といえば自分で弾く機会の方が多いくらいで、特に弦楽五重奏のような室内楽編成でのプロの演奏を改まって聴いたのは、もしかしたら実は初めてのことかもしれない。絶妙に肩の力が抜けた雰囲気は、気心の知れた名手の集まりならではのもの。「セレナード」という曲種に相応しい、寛いだ暖かみに満ちた演奏であった。

続く、プレヴィンが参加したピアノ四重奏曲を聴いて、この音楽がプレヴィンによって導かれたものだと気付かされた。技術的な精度とは別の次元で、全ての音が珠のように磨かれている。特別な表情付けは行われていないが、余裕のある音の流れの中から多彩な陰影が移ろう様は、まさに大人の音楽。モーツァルトの2曲のピアノ四重奏曲は、情熱の奔流を内に秘めたシンフォニックでドラマチックな演奏も良いが、こういう優しい温もりを湛えた演奏も良いものだ。そして、こういう演奏は、誰にでも真似ができるような類のものではない。
スポンサーサイト

theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Mozart,W.A.

comment

Secre

プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
カテゴリ
タグツリー
★ トップ(最新記事)
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
人気記事ランキング
RSSリンクの表示
リンク
音盤検索
HMV検索
検索する

音楽関係のブログ(リンク・更新状況)
PopUp WikipediaⅡ
記事中の気になるキーワードをマウスで選択してください。Wikipediaからの検索結果がポップアップ表示されます。
Wikipedia
developed by 遊ぶブログ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター