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シュポア:九重奏曲他(チェコ九重奏団)/君が代のすべて

  • シュポア:九重奏曲、ベールヴァルド:大七重奏曲 チェコ九重奏団 (Supraphon COCO-78797)
  • 君が代のすべて (KING KICG 3074)
ちょっとした時間潰しに、BOOKOFF西宮北口店に入った。特に何かを探そうという意思は全くなく、漫然と漫画やらDVDやらを眺め、子供用のCDを何枚か物色した後、申し訳程度にクラシックの棚もチェックしてみた。

そこで見つけたのが、チェコ九重奏団によるシュポアとベールヴァルドの室内楽である。両曲とも音盤は架蔵していないし、ベールヴァルドは聴いたこともない作品だったので、購入してみた。

幾分古風ですらあるチェコ流儀の響きは、ファンにはたまらないだろう。手堅くも伸びやかなアンサンブルは、いかにも室内楽といった趣。ただ、楽曲そのものの魅力がやや弱い。BGM的な聴き方をしている分には心地よいのだが、肩肘張った“鑑賞”にはそぐわない。こういう音楽はスピーカーに向かって聴くより、実際に演奏して愉しむべきものなのかもしれない。



さて、この時に物色した子供用のCDを捕獲しに、後日また店へ足を運んだ。毎度のことながら何の期待も抱かずに横目でクラシック付近の棚に目をやると、「君が代のすべて」というアルバムが目に入った。これはグラズノーフの「連合国国歌によるパラフレーズ」が収録されていることで以前からチェックしていた音盤だったが、価格が高いので買いそびれていたもの。またとない機会なので、喜び勇んでレジへと持って行った。

このアルバムは、現行の「君が代」が作曲されて120年を記念し、2000年にリリースされた企画盤。タイトル通り、徹頭徹尾「君が代」に特化した内容は、1999年8月13日に「国旗及び国歌に関する法律」が公布・即日施行されて間もなかったこともあり、当時はそれなりに話題になったようだ。

収録内容は、以下の通り:
  1. 君が代(前場コウ)
  2. 君が代(野中図洋和/陸上自衛隊中央音楽隊)
  3. 君が代(初代)(青木凱征/海上自衛隊東京音楽隊)
  4. 君が代(和歌披講/古謡)(芝祐靖、石川高、八木千暁、田渕勝彦)
  5. 君が代(雅楽版)(宮内庁楽部)
  6. サザレイシ(保育唱歌)(小林綾子、芝祐靖)
  7. 君が代(小学唱歌)(小林綾子、角聖子)
  8. 君が代(藤山一郎、青山繁子)
  9. 君が代(吾妻婦人音楽連中)
  10. 君が代~君が代(ラッパ譜)(陸軍戸山学校軍楽隊)
  11. 君が代(納所文子、納所辧次郎、村田操、澤田孝一)
  12. 君が代(本郷小学校生徒)
  13. 君が代(木下保、内田栄一、斉藤静子、黒沢貞子、辻順治/陸軍戸山学校軍楽隊)
  14. 君が代(雅楽版)(宮内省楽部)
  15. 君が代(ラッパ譜)~君が代(内藤清五/海軍軍楽隊)
  16. 君が代(近衛秀麿/伯林フィルハーモニック管絃楽団)
  17. 宮城道雄:君が代変奏曲(宮城道雄、時田初枝、牧瀬喜代子)
  18. エッケルト:大日本帝国国歌行進(春日楽長/陸軍戸山学校軍楽隊)
  19. 吉本光蔵:君が代行進曲(青木凱征/海上自衛隊東京音楽隊)
  20. ビュッセール:日本のメロディーによる即興曲(早川りさこ)
  21. 成田為三:君が代変奏曲より(角聖子)
  22. グラズノーフ:連合国国歌によるパラフレーズ作品96より(西本智実/日本フィルハーモニー交響楽団)
  23. プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」第1幕より(福森湘/東京フィルハーモニー交響楽団、佐藤ひさら、福井敬、折江忠道、松浦健)
  24. ガイヤール:歌劇「戦争」第3幕より(内藤裕史/アンサンブル・ヴェルソー、清水良枝)
  25. 山田耕筰:御大典奉祝前奏曲ー「君が代」を主題とせる(山田一雄/東京都交響楽団、東京混声合唱団)
  26. さとわの夢(ウォン・ウィンツァン)
目当てのグラズノーフの作品は、残念ながら、「君が代」部分だけの抜粋であった。

「君が代」の成立に至る過程を、実際の音として聴くことができるだけでも十分に貴重だが、本盤の素晴らしさは、片山杜秀や所功をはじめとする豪華執筆陣による54ページにも及ぶ充実した解説にもある。「君が代」に関する第一級の資料と言ってよいだろう。「日の丸・君が代」法制化に対する賛否は別にして、日本に生まれ、日本人として日本に生きていく以上、避けて通ることのできない問題を考える上で、是非とも手元に置いておきたい一枚である。

アルバムの後半は、「君が代」を主題として用いた楽曲が、多数収録されている。「君が代」の持つ音楽的な可能性の全てを提示するかのような、多種多様な楽曲群に圧倒される。ガイヤールの歌劇「戦争」からの抜粋などは、当時の日本人がどのように見られていたかを端的に示す、興味深い音楽資料である。

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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