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DSCH社の新全集第9、54、122巻


  • ショスタコーヴィチ:交響曲第9番変ホ長調 作品70, 新全集第9巻, DSCH, 2002.
  • ショスタコーヴィチ:劇音楽「条件つきの死者」作品31 & 31a、大きな稲妻 Sans op. D(iv), 新全集第54巻, DSCH, 2009.
  • ショスタコーヴィチ:映画音楽「新バビロン」作品18, 新全集第122巻, DSCH, 2004.
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第9番 作品117, スコア, DSCH, 2001.
  • ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第9番 作品117, パート譜, DSCH, 2001.
  • ショスタコーヴィチ:反形式主義的ラヨーク Sans op. X(ii), DSCH, 1995.
いつも利用しているショップから、ショスタコーヴィチの楽譜のセールの案内が届いた。ユーロ安の今、注文しない手はない。今回はDSCH社の新全集の内、値引き率の高い物を適当に選択してみた。

交響曲第9番には版の問題があるが、新全集も旧選集と同様に改訂版が採用されている。実演を聴いた上でショスタコーヴィチ自身が行った改訂と思われるので、初版の軽やかさも捨て難いところではあるが、これが妥当な判断なのだろう。この第9巻の最も注目すべき点は、交響曲第9番の草稿のファクシミリが収録されていること。従来、バルシャーイの回想などで語られてきた「交響曲第9番の総譜を、ショスタコーヴィチはいきなりペン書きで書き上げた」という神話の真偽にも関わる資料で、入念な準備の上に交響曲が作曲されたことが示されている。この事実は「オーケストレイションを」いきなり清書書きしたこととは矛盾しないし、そもそもショスタコーヴィチの天才性を否定するものではない。

第54巻には、劇音楽「条件つきの死者」と「大きな稲妻」が収録されている。「条件つきの死者」では、ショスタコーヴィチ自身がオーケストレイションした楽曲は2曲にとどまり、残りはマクバーニーが編曲したものである。今まではCDの情報しかなかったために、楽曲の順番や表題などにはっきりしないことも多かったが、これで少なくとも楽譜に基づいて整理することができる。

第122巻は、映画音楽「新バビロン」の全曲である。現場でどのようなカットや繰り返しが行われたのかを正確に知るのは恐らく不可能であろうが、映画のどの場面にどの音楽が対応するのかを総譜中の指示から知ることができる意義は大きい。せっかくなので手元にあるCDとVHSの映像とを同期させてみたいと思っているのだが、iMovieの操作がよくわからず現在悪戦苦闘中。

ペーパーバックの普及版からは、近い内に演奏したいと切望している弦楽四重奏曲第9番と、DSCH社が最初に出版した「ラヨーク」を選択。「ラヨーク」とバレエ3部作(ピアノ・スコア)、映画音楽「愚かな小ねずみ」(ピアノ・スコア)といった辺りが第1回配本だったと記憶しているが、これらはいずれもわら半紙のような紙質である。厚手の上質紙が使われている近年の出版物との違いに、ロシアの歴史を感じる。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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