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良くも悪くも期待外れ

  • ショスタコーヴィチ:交響曲第10番、チャイコーフスキイ:劇付随音楽「雪娘」より「メロドラマ」、リームスキイ=コールサコフ:歌劇「見えない町キーテジと処女フェヴローニヤの物語」より「自然への讃歌」「タタールの侵略とケルジェネツの戦い」 スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SO (ica Classics ICAC 5036)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 小澤征爾/サイトウ・キネンO (Decca UCCD-4232)
12月15日のエントリーに続き、HMV ONLINEから別の割引きセールの案内が届いた。早速チェックしてみたところ欲しい音盤が1枚見つかったので、セールの対象商品に限定して計4枚をオーダー。目当ての音盤は入荷待ちの状態で(セール品なのになぜ?)、先に2枚が届いた。

まずは、ソ連のプラハ侵攻の翌日(1968年8月21日)にロンドンで行われたスヴェトラーノフ/ソヴィエト国立SOのライヴ録音。中プロで演奏されたドヴォルザークのチェロ協奏曲(ロストロポーヴィチ独奏)は既にCD化済み(BBC Legends BBCL4110)で、鑑賞用には荒すぎるとは思いつつも、必ずしも好意的ではない聴衆を力技でねじ伏せてしまうかのような訴求力の強い音楽は、折に触れて聴きたくなる魅力を持っている。当日のメインであったショスタコーヴィチの交響曲第10番にも同様の音楽を期待したのだが、結論から言えば、残念ながら期待外れ。

演奏の直前に客席から飛び交う怒号は、曲が始まってもしばらく続き、それをたしなめるシーとの応酬で騒然とした雰囲気は、このライヴの歴史的な記録という側面を思い起こさせてくれるが、期待するほどの異様なテンションは演奏からは感じられない。これは劣悪といってよい録音状態のせいでもあろうが、異常な状況下の前半を終えて演奏者側の集中力が削がれていたと考える方が自然かもしれない。このコンビならではの泥臭い力強さは随所に発揮されているものの、空虚な威圧に止まっている箇所も少なくない。もっとも、スヴェトラーノフの直線的な解釈がこの作品に不向きであることも否定できず、歴史的な文脈でいたずらに持ち上げるほどの演奏ではないだろう。

アンコール的に収録された小品3曲は、別日の録音。演奏の傾向は同様だが、スヴェトラーノフと作品との相性はこちらの方が格段に良い。

HMVジャパン


一方、さしたる興味もないままに入手しそびれていた小澤征爾/サイトウ・キネンOの交響曲第5番は良い方の期待外れで、思いの外に充実した立派な演奏であった。隅々まで磨きあげられた響きで単に壮麗さを演出するだけでなく、作品の諸相を丹念かつ適切に描き切った小澤の解釈は、時に滑らかに過ぎるようにも思われるが、しかし見事に模範的なものである。敢えて注文をつけるならば、金管楽器の響きにより一層の色彩感が欲しいところ。

HMVジャパン
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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