ショスタコーヴィチの写真集

  • ドンブロフスカヤ(編):ドミートリィ・ショスタコーヴィチ-写真で辿る人生, DSCH, 2006.
  • ショスタコーヴィチ:歌劇「オランゴ」(未完), DSCH, 2010.
  • ショスタコーヴィチ:バレエ「明るい小川」作品39, DSCH, 1997.
  • ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 作品134, DSCH, 2002.
  • ショスタコーヴィチ:フィンランドの主題による組曲 Sans op. D(ix), DSCH, 2002.
  • ショスタコーヴィチ(ツィガーノフ編):アンダンティーノ(弦楽四重奏曲第4番第2楽章) DSCH, 2009.
  • ショスタコーヴィチ(スタセーヴィチ編):シンフォニエッタ 作品110bis, DSCH, 2011.
古い話だが、2006年12月16日に東京外国語大学で開催された「ドミートリー・ショスタコーヴィチ生誕100年記念国際シンポジウム『甦るショスタコーヴィチ』」の席上、出席者の一人であった故ヤクーボフ氏から主催者の亀山郁夫教授に一冊の本が寄贈された。それは、その時点でDSCH社の新刊であったショスタコーヴィチの写真集だった。しっかりとしたハードカバーの大型本で、そもそもDSCH社の出版物が少なくとも我が国では安定的に供給されているとは言い難い状況だった(今でも、それほど変わってはいない)ので、是非とも欲しいと思いつつも入手できずに今日に至っていた。

そうして5年以上が過ぎたのだが、ついに先日、いつも利用している通販サイトのリストにこの写真集を見つけた。ユーロ安ということもあって、その場で迷わずオーダー。在庫切れで一ヶ月ほど待たされたが、無事に手元に届いた。とにかく嬉しい。

本文は206ページで、掲載されている写真は348枚。編者の序文によると約半数が初公開の写真ということだが、ChandosのDVD/CD-ROMに収録されている写真も多く、また全てにショスタコーヴィチが写っているわけではないので、見たことのない写真に圧倒されるといった感じではない。ただ、編年体に整理された全体の構成は読み応えがあり、写真の説明文(露・英)の情報量はなかなかのものである。評伝の類の代わりにすることはできないが、逆に評伝ではよく伝わらない雰囲気のようなものが全編に満ちており、ショスタコーヴィチ・ファンならば書棚に鎮座させておきたい、宝物のような書籍といってよいだろう。



この写真集のついでに、先日サロネンの指揮でた世界初演が行われたばかりの未完のオペラ・ブッファ「オランゴ」のスコアも注文してみた。30ページ弱に及ぶ解説は非常に充実していて、この知られざる作品の背景と内容を知るための、現時点における唯一の文献である。自分の勉強のために訳出したいと考えているが、なにしろ分量が多いため、いつまでかかるかさっぱり分からない…

これら2冊が手元に届いて間もなく、同じサイトから送料無料キャンペーンの案内が届いた。せっかくなので、今度はDSCH社のペーパーバック版の演奏譜を適当に数冊注文した。「明るい小川」「ヴァイオリン・ソナタ」「フィンランドの主題による組曲」の3冊は、DSCH社初期の刊行物。同社のペーパーバック版は実際の演奏に使われることを想定しているので基本的に解説等は掲載されていないが、「明るい小川」にはバレエのあらすじ(露・英)、「フィンランドの主題による組曲」には作品の成立経緯についての解説(露のみ)がついている。他人の手による編曲も少なからず出版リストに挙がっている(どういう基準で選定しているのかはよくわからない。たとえば「3つの幻想的な舞曲」など、Vn版よりも原曲を先に出版すべきと思うのだが)のがDSCH社の特徴でもあるが、今回は弦楽四重奏曲の編曲を2曲。ツィガーノフの編曲はいまだに音源を入手することができていないが、弦楽合奏にティンパニを加えたスタセーヴィチの「シンフォニエッタ」にはペシェク盤(Panton)がある。ティンパニを使っている編曲には他にソンデーツキス版もあるので、その相違なども確かめてみたいところ。
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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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