フヴォロストーフスキイの「さまようロシア」


  • ラフマニノフ:「ここはすばらしい」「すべては過ぎゆく」「女たちは答えた」「ああ、私の畑よ」「友よ私の言葉を信じるな」「私はあなたを待っている」「夜」「夜は悲しい」「私はふたたびただひとり」、スヴィリードフ:さまようロシア フヴォロストーフスキイ (Br) アルカーディエフ (Pf) (Philips 446 666-2)
ここのところ立て続け(1月20日2月6日のエントリー)にYouTubeでスヴィリードフの歌曲を視聴したせいで、通勤時のBGMをはじめ、すっかりスヴィリードフ漬け。勢いに任せて、長らく入手しそびれていた音盤も注文してしまった。

フヴォロストーフスキイ初期の録音(1994年)だが、Philipsというメジャー・レーベルからリリースされたにもかかわらず、国内盤がなかったこともあるのか、ごく一部を除いてほとんど話題にならなかったアルバムである。日本のAmazonには商品ページすら存在せず、米Amazonに数点が出品されている。運良く新品があったので、それをオーダー。送料を合わせても800円ちょっとだったので、円安の影響もそれほどではなく、お得に入手できた方だろう。

当時、まだ32歳のフヴォロストーフスキイに後年の表現力を求めるのは酷というものだろうが、輝かしい声の魅力に、それだけで押し切ってしまえるほどの勢いが感じられるのも、若さゆえと言ったところだろうか。彼の気取った歌い方は、ラフマニノフの甘美な旋律とよくマッチし、洗練されたロシア歌曲の世界を楽しませてくれる。一方、目当てのスヴィリードフでは、素朴でありながらも深い楽曲の世界に迫りきっているとは言えず、表面的な旋律美をなぞっているだけの箇所が少なくないのが惜しい。ただ、アルカーディエフのピアノは素晴らしく、そう複雑ではない動きの中で、和声の多彩な響きを見事に引き出している。

演奏内容とは関係ないが、「さまようロシア」の歌詞(露、英、独、仏)がついているのも、とにかくスヴィリードフに関する情報は少ないだけに、嬉しいところである。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Sviridov,G.V.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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