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ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番(モスクワ初演)

  • ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番、ゴルベフ:チェロ協奏曲 ロストロポーヴィチ (Vc) ガウク/モスクワPO スヴェトラーノフ/モスクワ放送SO (Moscow Conservatoire SMC CD 0029)
  • ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番(with コンドラーシン)、チェロ協奏曲第2番、チェロ・ソナタ、チェロ協奏曲第1番(with ガーウク) ロストロポーヴィチ (Vc) ショスタコーヴィチ (Pf) コンドラーシン/チェコPO スヴェトラーノフ/プラハSO ガーウク/モスクワPO (Supraphon SU 4101-2)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第6番、祝典序曲 ペトコフ/プロヴディフPO (Balkanton BCA 10212 [LP])

あてどもなくネットを彷徨っていたら、リリース時にチェックして以来、すっかり忘れていたアルバムを発見。Tower Records Onlineでしか見当たらない音盤があったので、いまさらながら初めて利用してみた。

目当ては、ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番のモスクワ初演ライヴ。モスクワ音楽院とスプラフォンの2種類があり、どちらも“初出”を謳っているので、確認がてら両方をオーダー。

まず、収録内容について整理しておこう。ロストロポーヴィチが弾いたショスタコーヴィチの協奏曲には数多くのライヴ録音があり、それぞれが複数のレーベルから雑然とリリースされているために、今回のように確認作業をしなければならないことも少なくない。面倒なだけであまり楽しくはないこの作業、本当はできるだけ回避したかったのだが、この種の情報がすぐに見当たらなかったため、やむを得ずに確認した結果は、以下の通り:
  • リリースはモスクワ音楽院盤の方が先(マルPから判断)。
  • モスクワ音楽院盤とスプラフォン盤のモスクワ初演とされる音源は同一。ただし、終演後の拍手(に含まれる歓声)は異なり、私の感覚では前者の方で編集が行われているようだ。
  • モスクワ音楽院盤は「10月9日」、スプラフォン盤は「10月6日」の収録と記載されているが、ヒュームのカタログではモスクワ初演は「10月9日」となっている。
  • スプラフォン盤に収録されているコンドラーシンとのライヴ録音は、20年近く前にIntaglioレーベルから「INCD 7251」としてリリースされた音盤に収録されている演奏と同一。
  • 作曲者と共演したチェロ・ソナタは、有名な録音。
  • スヴェトラーノフとの第2番は、初出音源。
“初出音源”が売りのわりに1曲しか初出がないというのは微妙な感じもするが、おそらくはスプラフォンの制作スタッフがモスクワ音楽院盤やintaglio盤のことを知らなかっただけだろうし、モスクワ音楽院盤がHMV ONLINEAmazonでは見当たらないこともあり、ショスタコーヴィチ作品にのみ関心があるのならば、スプラフォン盤を入手すれば十分だろう。かつてのRevelation盤(RV10087)のように第2番の代わりに全く違う曲(ロペス=グラーサの室内協奏曲;2013年6月9日のエントリーにある録音と同一)が入っていたりするわけではないので、特に問題はない。

さて、第1番のモスクワ初演ライヴだが、辺り憚らぬ鼻息だけでもロストロポーヴィチの凄まじい気合は明らか。ただ、基本的なテンポ設定などはこの一か月後に行われたオーマンディとのスタジオ録音とほぼ同じであり、全体の印象はむしろ落ち着いている。ガーウクの指揮に問題があるのか、リズムが鈍重で諧謔味に欠けるのが残念。ティンパニの打ち込みも守りに入ったような大人しさが物足りない。終盤でアンサンブルに若干の乱れが見られるが、ライヴということを考えれば許容範囲内。

これに比べると、翌年の「プラハの春」で演奏されたコンドラーシンとの共演の方が、音楽的には断然面白い。ただ、オーケストラは結構よれよれ。

正真正銘“初出音源”であるスヴェトラーノフとの第2番も、初演翌年のライヴ録音である。初演を担当した2人による演奏だけに、音楽の運びは確信に満ちているが、残念なことにオーケストラの水準が低過ぎる。第3楽章の崩れ方を聴くに、オーケストラをフォローするだけで精一杯といった感じで、部分的には味わい深い音楽も聴かれるものの、全体としては録音で繰り返し鑑賞するのは少々辛い。

チェロ・ソナタについては、改めて言及する必要はないだろう。いまだに同曲の最良の演奏である。

モスクワ音楽院盤のカップリングは、フレーンニコフやシニートケを師事したことでも知られるゴルベフの作品。プロコーフィエフの協奏交響曲の影が見え隠れする音楽で、強い個性は感じられないが、当時のソ連音楽の流行を反映しているという点で興味深い。


HMVジャパン


Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Co.からも、6月オーダー分の1枚が届いた。

ブルガリアを代表する指揮者でありヴァイオリニストのペトコフによるショスタコーヴィチ。野趣溢れる素朴で武骨な響きで奏でられる第1楽章はなかなかに味わい深いが、第2楽章以降は技術的な問題に起因するリズムの悪さが目立ち、残念ながら十分に楽しむことができない。祝典序曲も同様の仕上がりなのだが、コーダでバンダが加わった時のオルガンのような響きは実に魅力的である。

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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 演奏家_Rostropovich,M.L.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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