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【楽曲解説】ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番

Ludwig van Beethoven
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)


Streichquartett Nr. 12 Es-dur Op. 127
弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 作品127



 「交響曲」「ピアノ・ソナタ」「弦楽四重奏曲」は、ベートーヴェンの創作の三本柱といわれます。経済的な困窮や難聴をはじめとする数々の病、さらには親族にまつわるいざこざに苦悩しつつ、ピアノ・ソナタ第32番作品111と交響曲第9番作品125をもってこれら二つのジャンルに別れを告げたベートーヴェンは、弦楽四重奏曲でその生涯を締めくくることになります。この後期四重奏曲(Die Späten Streichquartette)の嚆矢を飾る作品が、第12番です。

 4楽章の古典的な形式による平明で自然な姿を採りながらも極めて自由で独創的な内容に、最晩年の楽聖が至った境地を聴くことができます。第1楽章は清澄で抒情的な音楽ですが、まるでソナタ形式に抗うかのように提示部、展開部、再現部の前にMaestosoの重厚な和声が割って入ります。第2楽章は、主題と4つの変奏、コーダから成る変奏曲。交響曲第9番第3楽章の延長上にある、後期四重奏曲の神髄ともいえる幽玄の世界です。第3楽章の素朴なスケルツォにも、透明な寂寥感が漂っています。不思議な軽さを持つ第4楽章は型通りのソナタ形式ですが、コーダではやや唐突に気分が変わります。このような分裂した気分の相克が、この曲の特徴です。

シュペーテ弦楽四重奏団 第1回公演(2011年9月19, 24日)

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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Beethoven,L.v. 演奏活動_DasSpäteQuartett

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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