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【楽曲解説】ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第9番

Дмитрий Дмитриевич Шостакович
ドミートリィ・ドミートリェヴィチ・ショスタコーヴィチ(1906~1975)


Квартет No 9 Ми-бемоль мажор соч. 117
弦楽四重奏曲第9番 変ホ長調 作品117



共産党入党を強いられた絶望的な状況下で書かれた弦楽四重奏曲第8番 作品110(1960)の後、ショスタコーヴィチは新しい弦楽四重奏曲に何度か着手しましたが、満足する形に仕上げることはできませんでした。結局、自身が「創造の下痢」と形容した多作の年、1964年に、わずか一か月足らずで規模の大きな新作が完成します。それが、この第9番です。

 第3楽章の主題には、直前にショスタコーヴィチが作曲した、コージンツェフ監督の映画「ハムレット」(1964)で、墓場で髑髏を手にしたハムレットがホレーシオ相手に人生を語る場面の音楽が流用されていますが、この作曲家特有の二重言語的な意味合いを持つ引用とは考えられていません。つまり、文学的に内容を解釈するよりはむしろ、楽章の枠を超えた動機の巧妙な取扱いによって長大な全曲を見事に統一する、ショスタコーヴィチ独自の形式感を味わうべき純音楽的な作品です。それぞれに独立した性格を持つ全楽章が切れ目なく続けて演奏されますが、第1~3楽章を提示部、第4楽章を経過部、そして長大な第5楽章を展開部-再現部-結尾部と考えることで、全体が単一楽章のような構造を有しているとみなすこともできます。

 各楽章の主題や動機が、いかに終楽章のクライマックスを創り出すか、お楽しみください。

シュペーテ弦楽四重奏団 第3回公演(2013年4月13, 20日)

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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D. 演奏活動_DasSpäteQuartett

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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