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ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート2004

  • ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編) バレンボイム (Pf) ラトル/ベルリンPO (EuroArts 2020108 [DVD])
アリアCDで安売りしていたDVDの中に気になる物があったのだが、その際についでにオーダーしたDVDだけが届いた(残念ながら、目当てのDVDは抽選にはずれて入手できず……)。別にベルリンPOの次期首席指揮者が決まったからでも、ギリシャの金融危機にちなんだ訳でもない。

アバド時代の1991年からベルリンPOの創立記念日である5月1日に行われている、恒例の「ヨーロッパ・コンサート」。本DVDは、アテネのイロド・アティコス音楽堂にて行われた2004年の映像である。NHK(たぶんBS-hi)でも何度か放映されており、その内のどれかを観た記憶はあるのだが、2000年に私自身が弾いたシェーンベルク編曲のピアノ四重奏曲第1番が収録されていることもあり、せっかく目に付いたのでこの機会に架蔵しておくことにした。

まずは、野外での収録にも関わらず、音質がクリアなことに驚かされる。何らかの加工が施されているのだろうが、ライヴの雰囲気は損なわれておらず、しかもラトルならではの精緻な表現も十分に味わうことができる。一方で、野外ならではの雰囲気を存分に活かした映像も美しくて楽しい。オーケストラに対するカメラワークも満足のいくもの。つまり、映像作品として非常に水準の高い仕上がりである。

とはいえ、こうした好印象も演奏の素晴らしさがあってこそ。バレンボイムのぬっとりと濃口のピアノはブラームスの第1番にぴったりで、洗練された佇まいのラトル/ベルリン・フィルも、いささか泥臭くも濃密なバレンボイムの音世界に懐深く呼応しているのが素晴らしい。バレンボイムの独奏にはミスが少なくないが、そもそもが野外コンサートのライヴ録音にスタジオ録音の精度を求めるつもりもなく、うるさいことさえ言わなければそれほど気にはならない。

後半のシェーンベルク編曲は、この曲を得意とするラトルの凝った内声の処理に唸らされると同時に、シェーンベルクの緻密なスコアを、いともやすやすとブラームスの土俵で音にしてしまうベルリンPOの卓越した機能性にも圧倒される。このコンビがお互いの美質を最大限に発揮し合った、間もなく過ぎ去ろうとしている時代を代表する極めて優れた記録と言えるだろう。

また、ボーナストラックとして収録されているヨーロッパ・コンサートの歴史に関するドキュメンタリー(当然ながら2004年までの内容)も、簡潔ながらも音楽ファンの関心に十二分に応える秀逸もので、必見。

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theme : クラシック
genre : 音楽

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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