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ショスタコーヴィチの室内楽曲三題

  • モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番、ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第2番 ザグレブQ (Jugoton LSY-66178 [LP])
  • ツェムリンスキー:ピアノ三重奏曲、グリーグ:アンダンテ・コン・モート、ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 ウィーン・シューベルト・トリオ (PAN PAN 170 012 [LP])
  • メートネル:ヴァイオリン・ソナタ第1番、4つのおとぎ話 Op.34より第2曲(ヤンポーリスキイ編)、スクリャービン:2つの夜想曲 Op.5より第1曲(モギレーフスキイ編)、ワルツ Op.38(ヴラヂーミルスキイ編)、3つの小品 Op.45より第1曲「アルバムの綴り」(山田耕筰編)、9つのマズルカ Op.25より第1曲(ツィガーノフ編)、ショスタコーヴィチ(ツィガーノフ編):10の前奏曲 マリーニン (Vn) シテルン (Pf) (Melodiya D-016139-40 [LP])
Ars Antiqua / Mikrokosmos Mail Order Coからの10月入荷分。

ザグレブQは、輝かしく洗練された音とは対極の、骨太な野趣のある、それでいてしっとりとした渋みのある落ち着いた音を持った団体という印象。(録音当時は)若い団体のようで、微細な表現に凝るというよりは、大局的な音楽の流れに身を任せるような伸びやかな演奏である。モーツァルトはいささか一本調子に感じられるが、ショスタコーヴィチは一転してこの団体の特徴が全てプラスに働いたような快演に仕上がっている。


ウィーン・シューベルト・トリオのアルバムは、典型的な後期ロマン派の濃密さと、聴き手の心に直接訴えかける感傷的な情緒とが際立つ選曲も魅力的だが、何よりも演奏の美しさが素晴らしい。いずれもピアノ三重奏曲特有のソリスティックな側面よりは三者が織り成す内向的ながらも熱い情感が印象的な作品だけに、彼らのごく自然に一致した音色の感覚と緊密なアンサンブルによって、決して有名曲とは言えないこれらの作品の魅力と美しさが余すところなく表出されている。ショスタコーヴィチはもちろんのこと、私は初めて聴いたツェムリンスキーとグリーグについても、決定盤と言ってしまって構わないと思う。


マリーニンによるロシア・アヴァンギャルドのヴァイオリン曲集は、秘曲メートネルのソナタもさることながら、多彩な編曲者達によるピアノ曲の編曲が聴き物である。いずれも原曲の雰囲気を損なうことなく、あたかもオリジナルがヴァイオリン曲であるかのように錯覚させる見事なアレンジ揃い。スクリャービンに傾倒していたという山田耕筰の編曲が収録されているのも興味深い。実力派のヴァイオリニストだけに、技術的にも音楽的にも、文字通り模範的な演奏である。


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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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