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NHK交響楽団第1819回定期公演他

  • トゥール:アディトゥス、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、バルトーク:管弦楽のための協奏曲 五嶋みどり (Vn) P.ヤルヴィ(指揮) (2015.10.23 録画 [NHK ETV(2015.12.20)])
  • ペルト:フラトレス P.ヤルヴィ(指揮) (2005.5.25 録画 [NHK ETV(2015.12.20)])
  • ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番、フランク:ヴァイオリン・ソナタ、フォーレ:夢のあとに、ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ヴェンゲーロフ (Vn) パピアン (Pf) (2013.6.12 録画 [NHK BSプレミアム(2015.11.16)])
  • キング・クリムゾン:21世紀のスキッツォイドマン、ジェネシス:月影の騎士、ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第7番、エマーソン・レイク・アンド・パーマー:悪の教典#9第一印象パート1、キング・クリムゾン:暗黒(Starless) モルゴーアQ (録画 [NHK BSプレミアム(2015.12.22)])
昨年末に放送された演奏会等の録画を、遅ればせながら視聴。

まずは、「クラシック音楽館」から、N響の第1819回定期公演。録画し損なったものの、友人のご厚意で見せていただくことができた。

もちろん、目当ては五嶋みどりの独奏によるショスタコーヴィチの協奏曲。冷ややかで高貴な、それでいて内的な熱量が圧倒的な、とても素晴らしい演奏に、この作品の醍醐味を存分に堪能させてもらった。とりわけ第1楽章と第3楽章の抑制されたヴィブラートの音色が、作品の本質と深く共鳴しているようで心を奪われた。演奏頻度の高い曲だけに、オーケストラも手慣れたもの。第2楽章の冒頭こそ不安定だったが、それ以外は完璧な演奏と言ってよいだろう。

エストニアの作曲家トゥールの作品は、美しい瞬間もあり楽しい瞬間もあり興味深い音楽だが、一聴しただけでは捉えどころのない印象。何度か繰り返し聴き込んでみたい気がする。ただ、オーケストラ全体の方向が定まらずに少々散漫な演奏であるように感じられ、P.ヤルヴィの指揮は交通整理に追われているようにも見えた。

メインの「オケコン」は、技術的な見せ場を整然とこなしつつ、歌うべきは歌い、煽るべきは煽る、といった楽曲の魅力を余すところなく伝えるP.ヤルヴィの指揮が素晴らしい。コンサートマスターの交代もさることながら、管楽器も世代交代が進んだN響の、今の実力が存分に発揮された演奏である。若返ったオーケストラと新しい指揮者との、今後の進境に期待したい。

「コンサートプラス」は、遡ること10年前の公演から、ペルトの有名曲。聴き慣れたオーケストラの響きゆえか、作品の静謐な美しさをどこか寛いだ気分で味わうことができた。

私の世代にとっては“現代音楽”の範疇にあった作品群が、ごく馴染みのある響きとして自然に演奏され、そして聴取されていることに、時の流れを感じるプログラムであった。

クラシック倶楽部」からは、2つ。どちらも既に何度も再放送されている。

ヴェンゲーロフのリサイタルは、超有名曲2曲。ヘンデルではバロック弓を用いているが、彼ならモダン弓でも難なくこの演奏解釈を実現できるようにも思えるので、いまひとつ必然性は感じられなかったが、隅々まで生気に満ちた自在なアーティキュレイションが素晴らしく、この謂わば聴き飽きた作品が実に新鮮に響く。フランクは、さらに圧倒的。ヴァイオリンという楽器の魅力と後期ロマン派音楽の濃厚な魅力、共に最大限に表現し尽くされている。アンコールの2曲は、いずれも名人芸。ヴェンゲーロフが、好き嫌いを超えて、現代のヴァイオリン界の頂点に立つ奏者であることを再確認させられた。

モルゴーアQのプログレッシブ・ロック集は、その真中に演奏されたショスタコーヴィチの第7番目当てではあったが、全編通じて弦楽四重奏の愉しみを堪能できる内容に満足。ショスタコーヴィチはいささか激しさに偏った演奏ではあるが、これもまたこの曲の一側面であるには違いない。プログレッシブ・ロックの4曲はどれも原曲を知らなかったので、Youtubeでざっと聴いてみた。時代を感じさせる音響そのものはさておき、いずれの曲も原曲が驚くほど再現されていると同時に、弦楽四重奏としての完成度が高いことに感心した。ピーター・バラカンによるインタビュー部分も、各奏者の個性がよく伝わって面白い。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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