ハイドン、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲など(買い物録その1)

  • ハイドン:ヴァイオリン協奏曲第1、4番、M. ハイドン:ヴァイオリン協奏曲 MH 207 グリュミオー (Vn) レパード/イギリスCO、ニュー・フィルハーモニアO デ・ワールト/ロイヤル・コンセルトヘボウO (Decca UCCD-9844)
  • ハイドン:弦楽四重奏曲第72~74番 クイケンQ (Denon COCO-73204)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番、ルトスワフスキ:弦楽四重奏曲 ウィーン・アルバン・ベルクQ (hänssler CD 93.722)
HMV ONLINEのタイムセールで大物が出ていたので、ついでにいくつかまとめ買い。目当ての大物はまだ手つかずだが、聴いたものから順に記していく。

まずは、子供が発表会で弾くことになっているハイドンの協奏曲を。私自身は弾いたことはないのだが、弟が第1番を弾いたことがあり、その際にデビュー間もないファン・クーレンのLPを聴いていた記憶はあるものの、私はLP、CD通して一切架蔵していなかった。最初の一枚なので、定番のグリュミオー盤を選択。今となってはあまりにオールド・ファッションな演奏ではあるが、ヴァイオリンの初学者にとっては、グリュミオーの美音に得ることも多いだろう。ヴァイオリン協奏曲の割に旋律美はそれほど際立たず、それでいて同じフレーズが意表を突く変化をする辺り、ハイドンの面目躍如であると同時に、有名曲と言うには微妙な立ち位置であるのも納得するが、グリュミオーの独奏は高貴な歌心でヴァイオリンの魅力を存分に聴かせてくれる。ただし、オーケストラはいずれの曲も冴えない。第4番などはコンチェルト・グロッソ的な色彩が濃いだけに、いくら“伴奏”とはいえ、もう少ししっかりと演奏してほしいところ。M. ハイドンの曲は、ヨーゼフの2曲に明らかに劣り、グリュミオーのヴァイオリンをもってしても残念ながら退屈した。

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クイケンQのハイドン・シリーズ中、唯一未架蔵であった作品74の3曲は、彼らの他の録音と同様に、美しい響きと洗練された歌心に感心させられた。ただ、この楽曲群にはもっとシンフォニックなスケール感や、野趣あふれる勢いが欲しいところ。とはいえ演奏の水準は高いので、全集、とまでは言わないが、一曲でも多くハイドンの弦楽四重奏曲の録音を続けて欲しいものだ。

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hänsslerレーベルからリリースされている、往年の(と言っても、私よりも上の世代にとっては同時代の団体なのだが)弦楽四重奏団のライヴ録音シリーズも、チェックはしていたのだが買いそびれていた。収録曲に新鮮味はないものの、私にとって永遠の憧れであるABQの1978年シュヴェツィンゲン音楽祭ライヴをオーダー。

第2Vn交代後の第2期メンバーによる演奏だが、特にベートーヴェンはEMIの第1回目の録音と同じ顔触れであり、元来ライヴとスタジオで演奏の傾向が大きく変わる団体でもないので、耳朶の奥深くに刷り込まれたあの颯爽とした音楽がこの録音でも繰り広げられている。現在の水準で聴けば必ずしも精確無比な完璧な演奏、とまでは言えないのだが、隅々まで徹底的に目配りの届いたアンサンブルは、やはり恰好よい。後年の秘儀を繰り出すような自在さに比べるとかなり生真面目で直線的な演奏だが、私自身が繰り返し聴き込んだ彼らの演奏の多くが80年代中盤以前の録音だったせいか、むしろ、これぞABQという感じで幾分の懐かしさを持って楽しんだ。

ルトスワフスキはVaがカクシュカの録音しかないので、バイエルレの骨太なVaがまた異なるバランスで主張しているのを興味深く聴いた。既に彼らの解釈自体は確立しているのだが、情緒的な後年の正規録音に比べると、どこか現代音楽然とした肌触りに、彼らの音楽的な発展の過程と、時代の流れを感じる。

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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