イタリアQのボッケリーニなど

  • 平尾貴四男:五重奏曲、間宮芳生:木管五重奏のための三楽章、入野義朗:「パルティータ」より アウロス五重奏団 (King KC3004 [LP])
  • 驚異のサウンド!パイプオルガンの魅力(ムーソルグスキイ:「展覧会の絵」よりプロムナード、ドビュッシー:ベルガマスク組曲より月の光、ラヴェル:ボレロ、アルビノーニ:アダージョ、J. S. バッハ:管弦楽組曲第3番よりアリア、およげ!たいやきくん(たいやきくんのテーマによるファンタジア)) 斎藤英美 (Org) (東芝EMI LF-91021 [LP])
  • コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ、ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲、チェロ・ソナタ シュタルケル (Vc) オイダス (Vn) ヘルツ (Pf) (Philips SFX-7585 [LP])
  • ボッケリーニ:弦楽四重奏曲 Op. 6-1(G.165)、Op. 58-2(G.243)、Op. 6-3(G.167) イタリアQ (Philips X-7798 [LP])
  • ベルク:弦楽四重奏曲、抒情組曲 ウィーン・アルバン・ベルクQ (Telefunken SLA 6301 [LP])
札幌で時間に余裕があるときは、狸小路7丁目にある中古音盤屋、FreshAirの店頭を覗くのが常である。ここはクラシックが主力では全くないのだが、店の軒先に並んでいる3~4箱程度のエサ箱に入っているクラシックの中古LPの中に、必ずと言ってよいほど目ぼしい音盤が紛れ込んでいるので、チェックを怠る訳にはいかない。

まず目についたのは、往年の日本人演奏家による、日本人作曲家の作品集。小出信也 (Fl)、丸山盛三 (Ob)、浜中浩一 (Cl)、山田桂三 (Hr)、戸沢宗雄 (Fg)というメンバーの名前には郷愁すら感じてしまう。特にファゴットの戸沢氏は、私が住んでいた当時の札幌交響楽団を代表する名奏者でもあったのでなおさら。生真面目に整えられたアンサンブルは、音色の多彩さには欠けるものの、「わが国を代表する演奏家達による」といった類の昭和の煽り文句がいかにも似合う立派な演奏である。いずれの作品も平明な音調ながら、それぞれの音楽的背景を感じさせつつ、どこか耳馴染みのある和風の旋律が聴こえてくるという点で、興味深いアルバムである。


東芝EMIの「プロユース・シリーズ」という、高音質アナログテストレコードの一枚であるオルガン作品集は、「およげ!たいやきくん」をパイプオルガンで演奏しているという“ネタ”だけで購入したもの。解説書も徹底して録音技術に関する記述ばかりであり、完全にオーディオマニアのために作られた音盤と言ってよいだろう。確かに見事な音がしているが、残響のふくよかさや雰囲気に欠けるのは、当時の録音思想的に仕方のないところなのだろうか。編曲および演奏については、とりたててコメントすべき点はない。「およげ!たいやきくん」も、タイトル以上の“ネタ”たり得なかった。


「松脂の飛び散る音が聞こえる」録音で有名なシュタルケルのコダーイのアルバム(2回目;1950年)は、未架蔵だったこともあって今回気の赴くままに購入。軽くネットで調べてみると、このアルバムはCD化されているものの、現時点では入手があまり容易ではない模様。録音の品質もさることながら、何より演奏内容が(有名な無伴奏だけでなく、他の2曲も含めて)極めて優れているので、これは何とももったいないことだ。素晴らしい演奏なのは“お国もの”だからだと単純に言いたくはないのだが、しかし、あらゆるフレーズの隅々まで心からの共感をもって自然に歌われているのを聴くと、そうとしか言いようがないような気もする。盤面の状態が悪く、針飛びもあったのは残念だが、それでも架蔵しておく価値のあるアルバムである。


今回の最大の収穫は、イタリアQによるボッケリーニの弦楽四重奏曲集である。これは、2016年7月10日のエントリーで紹介した幸松 肇氏の著作で知った音盤で、機会があれば是非聴いてみたいと思っていたもの。こんなにあっさりと巡り合えるとは思ってもみなかった。CDにもなっているようだが、イタリアQの全録音を集めた大きなBOXセットでしか入手できないようなので、運が良かった、の一言に尽きる。「典雅」という形容が相応しい、気品のある歌心と明朗かつ闊達な演奏は、ボッケリーニの魅力と真価を余すところなく伝えてくれる。名盤。


ウィーン・アルバン・ベルクQのデビュー・アルバム(商業的にハイドンの「皇帝」&「騎士」が先に発売された)であるベルクの2曲は、もちろんCDで持っており、幾度となく聴き込んだものだが、なんとなくオリジナル盤LPでも持っておきたくなって購入。

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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