年末の中古レコード・セールにて

  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第3&4番、Op.14-1 メロスQ (Intercord INT 820.530)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5&6番 メロスQ (Intercord INT 820.531)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番 メロスQ (Intercord INT 820.753)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8&9番 メロスQ (Intercord INT 820.533)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第10&11番 メロスQ (Intercord INT 820.534)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12&16番 メロスQ (Intercord INT 820.535)
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12&16番、大フーガ バリリQ (Preiser 90097)
  • ハイドン:弦楽四重奏曲第72番 Op. 74-1、モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番、ベートーヴェン:大フーガ、弦楽四重奏曲第16番、シューベルト:弦楽四重奏曲第14番 アマデウスQ アロノヴィッツ (Va) (Andante AN2160)
  • ロータ:弦楽のための協奏曲、マリピエロ:交響曲第6番「弦楽のための」、ポレーナ:ヴィヴァルディ、モリコーネ:10の独奏弦楽器のための練習曲 イタリア合奏団 (Denon COCO-70720)
  • バルトーク:ルーマニア民俗舞曲、ボッケリーニ:「マドリードの帰営ラッパ」の主題による変奏曲、バーバー:弦楽のためのアダージョ、ボッケリーニ:メヌエット、ボッテジーニ:タランテラ、チャイコーフスキイ:アンダンテ・カンタービレ、J. シュトラウスII世&弟:ピツィカート・ポルカ、トゥリーナ:闘牛士の祈り、ハイドン(伝ホフステッター):セレナード、グリーグ:2つの哀しき旋律、ブリテン:シンプル・シンフォニより第2楽章 イタリア合奏団 (Denon COCO-75040)
  • ロッシーニ:弦楽のためのソナタ(全6曲)、ドニゼッティ:弦楽四重奏曲第3&5番 イタリア合奏団 (Denon COCO-73144→5)
2016年末もまた、家の大掃除を一段落させてから阪神百貨店の「中古&廃盤レコード・CDカウントダウンセール」へ。

今回最大の収穫は、メロスQのベートーヴェン全集旧盤がまとまって入手できたこと。第1&2番の1枚だけは学生時代に購入済みだったが、その時以来、どこかの中古屋で一度全曲が揃っているのを見ただけで、まさに幻の全集であった。残念ながら第13~15番は見当たらなかったが、それに躊躇している訳にはいかず、その場で一気に確保。

彼らの結成間もない時期(1960年代末~70年代初め)の録音ゆえに、アンサンブルの精度や音色の練り上げに粗さはあるが、彼らの特徴でありまた魅力でもある、いかにもドイツ風の暖かく厚みのある響きと、時に攻撃的ですらある鋭い表現意欲は、既に確立されている。こう言うと、たとえばラズモフスキー・セットであれば第1番辺りが良さそうに思えるのだが、第2番の方が圧倒的に素晴らしいところが、彼らの個性をよく表しているのかもしれない。曲によって出来に差はあるが、全体として非常に立派な全集である。

メロスQの遺産が冷遇されている、とまでは言わないが、この独インターコードの廉価盤にせよ、DGの新盤にせよ、彼らのベートーヴェンが現時点で入手難であることは、極めて残念としか言いようがない。



バリリQによるベートーヴェンのPreiser盤は、Westminsterレーベルの全集録音と同一のもの。何も考えずにライヴなどの別録音と思って手に取ったので、ちょっと残念。リマスターの音質は聴きやすく、悪くない。演奏については、改めて論ずるまでもないだろう。情感に満ちた美演である。

HMVジャパン

アマデウスQが結成後10年ほどの間にケルンで行ったライヴ録音を集めた2枚組は、既に彼らの個性が確立されていたことを示す歴史的な記録というだけでなく、後年に渡って彼が得意とした楽曲の優れた演奏が収録されている点で、非常に価値のあるアルバム。彼らの演奏は、シューベルトですら現代の様式からするとロマンティックに過ぎるが、活力に満ちた独特の音楽は確固たる技術と音楽的確信によって裏付けられており、聴き手を納得させるに十分な説得力を持っている。1st Vnのブレイニンの奔放な音楽が彼らを特徴づけているのは事実だが、他の3人の渋い音色と卓越したアンサンブルもまた、彼らの個性。華やかさと渋さ、泥臭さと鮮やかさといった対比に加え、弦楽四重奏の枠を超えたスケールの大きな高揚感を聴くと、なるほど彼らが圧倒的な人気を持っていた団体であったはずだと、改めて思う。いずれの録音も高音がきつく、やや耳にうるさい感じはあるが、収められた演奏を味わうには不足しない。どの収録曲も彼らの個性を発揮するに十分な名曲ばかりだが、個人的には、大好きなハイドンのOp.74-1が収録されていることがとても嬉しい。後年のDG盤では少々衰えも感じられるだけに、この瑞々しい覇気はたまらなく心に響く。

HMVジャパン

この中古市には、クラシックに関しても複数の店が出品しているのだが、なぜか今回はどの店の出品物にもイタリア合奏団のCDが目についた。収録曲を眺めて、家の棚に見当たらない楽曲が並んでいるアルバムを3枚選んで購入。

まずは、イタリアの現代作曲家の弦楽作品集。特に、ロータとモリコーネという映画音楽の巨匠2人の名がフィーチャーされている。とはいえ、収録されている作品全てがそれぞれに個性的かつ魅力的で、イタリアの現代音楽の多様さを堪能することができる面白いアルバムに仕上がっている。

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「プロムナード・コンサート」と題されたアルバムは、多彩な選曲と旋律美を前面に押し出した手馴れたアンサンブルが、弦楽合奏の粋と言って過言ではない魅力を放っている。こういう音楽は、この編成だからこそ、そしてこの団体だからこそなし得るのだろう。とても素敵な一枚である。

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ロッシーニの弦楽のためのソナタは、カラヤン/ベルリンPOの演奏(第1~3、6番の4曲のみ)しか持っていなかったので、この機会に全6曲を揃えておこうと確保。この団体のためにあるような作品だが、アンサンブルが緩くて冴えない出来だったのは意外。ドニゼッティの方が聴き映えのする演奏となっているが、どうせなら弦楽四重奏で聴きたいところ。

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genre : 音楽

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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