2017年の録画視聴録

  • レニングラード 女神が奏でた交響曲 (録画 [BSフジ(2017.3.25)])
  • ショスタコーヴィチ:歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」 ソヒエフ/ボリショイ劇場 (2016.11.12 録画 [NHK BSプレミアム(2017.7.10)])
  • R. シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」 ヨーヨー・マ (Vc) M. ヤンソンス/バイエルン放送SO (2016.1.29/30 録画 [NHK BSプレミアム(2017.7.10)])
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第12番、ユーマンス(ショスタコーヴィチ編):タヒチ・トロット 川瀬賢太郎/読売日本SO (2017.6.7 録画 [BS日テレ(2017.9.30)])
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 P. ヤルヴィ/NHK SO (2017.9.16 録画 [NHK ETV(2017.10.1)])
  • ベートーヴェン:交響曲第2番より第2楽章 マタチッチ/NHK SO (1984.3.14 録画 [NHK ETV(2017.10.1)])
  • ドヴィエンヌ:クラリネット・ソナタ第3番 松本健司 (Cl) 横山幸雄 (Pf) (2016.3.24 録画 [NHK ETV(2017.10.1)])
  • ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 木嶋真優 (Vn) 藤岡幸夫/東京シティ・フィルハーモニックO (2017.7.22 録画 [BSジャパン(2017.10.2)])
  • モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番、シューマン:ピアノ五重奏曲 岡田博美 (Pf) パノハQ (2015.12.2 録画 [NHK BSプレミアム(2017.9.27)])
  • モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番より第2、3楽章、フランク:ピアノ五重奏曲  原田幸一郎、神谷美千子、神尾真由子 (Vn) 磯村和英 (Va) 毛利伯郎 (Vc) クルティシェフ (Pf) (2017.7.14 録画 [NHK BSプレミアム(2017.9.29)])
  • モーツァルト:弦楽四重奏曲第5番、ドビュッシー:弦楽四重奏曲、ラヴェル:弦楽四重奏曲より第2楽章 アキロンQ (2017.6.4 録画 [NHK BSプレミアム(2017.7.17)])
  • モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番より第1楽章、ドビュッシー:弦楽四重奏曲、アーベ(エベーヌQ編):ネイチャー・ボーイ、エベーヌQ編:ミザルー、コズマ(武満徹編):枯葉 エベーヌQ (2011.11.7 録画 [NHK BSプレミアム(2014.11.13)])
歳をとるにつれ、マメさ、勤勉さが急激に失われていく今日この頃。テレビの音楽番組のチェックは疎かになり、運よく逃さずに録画はできても、視聴するのは数か月先…みたいなことが続いてしまい、本ブログでもテレビ放送された演奏の記録は随分と無沙汰してしまった。

ということで、2017年に録画視聴した音楽番組を列記だけしておく。

まずは、BSフジで放送されたショスタコーヴィチの交響曲第7番を巡るドキュメンタリー。といっても、これは2014年5月29日のエントリーでも紹介した「戦火のシンフォニー: レニングラード封鎖345日目の真実, 新潮社, 2014」という文献に基づいた、一種の紀行番組のようなもの。封鎖戦の悲惨さは前面に押し出されているものの、一般受けの悪くない範囲の描写に留まっている。楽曲の背景を知るための映像資料としては、十分なものだと思う。

2017年にテレビで放映されたショスタコーヴィチ作品の中で 質量ともに最もインパクトのあった物は、ボリショイ劇場による「カテリーナ・イズマーイロヴァ」の公演だろう。これはそのタイトル通り、改定後の作品114の方である。シンプルで機能的な舞台美術はいかにも現代的だが、さすがに本場ロシアの劇場だけあって、衣装も含めて時代の雰囲気は過不足なく表現されている。音楽的な仕上がりはなかなかの高水準で、録音レベルは低いものの、起伏に満ちたオーケストラの表現は、細かいアンサンブルの精度を超えて聴き手に対する訴求力を持っている。歌手も総じて立派な出来。ただ敢えて言うならば、セルゲイにはもう少しダメ男風の退廃した色気を求めたいところ。

この「カテリーナ・イズマーイロヴァ」と併せて放送されたのが、M. ヤンソンスによる「ドン・キホーテ」。ヨー・ヨー・マの独奏共々、流麗かつ華麗な横綱相撲。こういう演奏、音楽こそ、生で聴きたいものだ。

読響シンフォニックライブでは、現在売出し中の気鋭の若手指揮者、川瀬賢太郎氏によるショスタコーヴィチの第12番が放映された。演奏前のインタビューにおいて、いささかステレオタイプなショスタコーヴィチ観が語られていたのでそれほど大きな期待は抱かずに聴き始めたのだが、しなやかに流れつつも表現意欲に溢れた手応えのある佳演であった。激しい指揮ぶりと実際の音との間に若干の温度差を感じる瞬間もなくはなかったが、今後のさらなる発展、活躍が望まれる若武者ぶりに好感を抱いた。アンコールの「タヒチ・トロット」の映像は他に観たことがないので、その点でも満足。

その翌日にクラシック音楽館で放送されたNHK交響楽団第1864回定期公演では、P. ヤルヴィによるショスタコーヴィチの交響曲第7番が演奏された。N響はこの曲を度々演奏している(私が個人的に録画した物はこれで3つ目)が、最もスタイリッシュながらも迸る熱気に興奮させられる立派な出来だった。N響の水準も聴く度に向上していることが感じられる。

放送の残り時間は、N響首席クラリネット奏者の松本健司氏の特集。マタチッチのベートーヴェンは、確かに“昔のN響”なのだが、それを懐かしく、そして「これこそがN響」だと思ってしまっていることに気付き、自分が古い世代になりつつあることを実感。

同じ日には、エンター・ザ・ミュージックの再放送(?)もあり、ゲストの木嶋真優氏が演奏したショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番の抜粋が、藤岡幸夫氏との対談の合間に流れた。立派な演奏ではあったので、どれか一つの楽章をしっかりと流してくれた方が良かったのではないかとも思ったが、番組の趣旨もあるので致し方のないことだろう。

クラシック倶楽部は、弦楽四重奏ばかり。パノハQは、モーツァルトの第1番目当て。色々と工夫が凝らされているものの、全体としては非常に自然で叙情的な音楽。

原田幸一郎氏が中心となった室内楽演奏会は、期待以上の極めて素晴らしい内容に圧倒された。何よりも、原田氏にせよ磯村氏にせよ、衰えとは無縁の美しい音に驚かされる。アンサンブルの核が盤石なだけに、音楽的にもスケールの大きい、それでいて繊細な表情の巧さが光る仕上がりで、特にフランクはこの上ない名演。

アキロンQとエベーヌQの映像は、来たる4月に予定しているシュペーテQの演奏曲目であるドビュッシーの勉強のために視聴させてもらったもので、今回私が自分で録画したものではない。幾分の生真面目さを感じさせるアキロンQもよく考えられた演奏だが、エベーヌQの音色の多彩さは流石としか言いようがない。お得意のアンコールも含めて、非常に完成度の高い映像作品である。
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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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