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新たな御狩場?

  • ハイドン:弦楽四重奏曲集 Op. 64 タートライQ(Hungaroton HCD 11838-39)
  • フランク:弦楽四重奏曲 ゲヴァントハウスQ(Deutsche Schallplatten TKCC-70671)
  • ショスタコーヴィチ(バルシャーイ編):弦楽のための交響曲(弦楽四重奏曲第10番)、アイネ・クライネ・シンフォニー(弦楽四重奏曲第1番)、室内交響曲(弦楽四重奏曲第8番) ファン・アルフェン/ロッテルダムCO(talent DOM 2929 72)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第5番、武満徹:フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム 佐渡裕/ベルリンPO(avex AVCL-25733~4)
東京での空き時間は御茶ノ水~神保町界隈で過ごすことが多いのだが、先日久し振りに新宿で時間ができたので、偵察がてらディスクユニオン 新宿クラシック館を初訪問。結果としては、量の割りにあまり琴線に触れる品揃えではなかったが、挨拶代わりに4枚だけ購入。私にとってのディスクユニオンのランキングは今のところ、大阪>お茶の水>新宿、かな。とはいえ、中古音盤屋は通ってなんぼのところがあるので、今後も機会があれば足を運びたい。

さて、まずはいつものようにルーティーンをこなしてみたが、結局タートライQのハイドンしか見つけることができなかった。この「第2トスト四重奏曲」はタートライQ最晩年の録音であるが、元々素朴な風合いを持った彼らの音色がさらに枯れていて、一聴するとピリオド楽器による演奏と間違えてしまうほど。ともかく、これでタートライQのハイドン全集を無事にコンプリートできた。


私にとってフランクという作曲家は、微妙な存在。ピアノ五重奏曲や交響曲は大好きだし、ヴァイオリン・ソナタも聴けば素晴らしい作品だと思うが、部分的にはともかく、全曲を通して気に入る作品は他に思い当たらない。弦楽四重奏曲も、楽曲の長大さに見合う魅力を感じられないまま今に至る。ズスケ時代のゲヴァントハウスQによる本盤は初出時から名盤として知られているが、神経質な線の細さを持つこの団体の演奏では、この弦楽四重奏曲が私の好きな作品のリストに入ることはなかった。とはいえ、フランクの最高傑作に推す人もいるほどの作品だけに、今後も挫けることなく挑戦し続けたい。


ショスタコーヴィチ関係は、どうにも目ぼしい物を見つけることができず、わりと安かった2枚だけ確保。まずは、バルシャーイが弦楽合奏用に編曲した弦楽四重奏曲3曲のアルバム。何とも繊細な演奏で、弱音の美に耽溺しているかのよう。第10番ではその意図がよく伝わるものの、第1番の素朴な活力は犠牲になっている。また、技術的な破綻を避けるためか第3楽章の極端に遅いテンポもいただけないし、それでもなお瑕が残っているのも残念。有名な第8番には、やはり表面的な美観を損なってでも内面から噴き出るような力強さが欲しいところ。響きの志向そのものは悪くないだけに、残念。


佐渡 裕のベルリン・フィルへのデビューは、当時様々なメディアで大々的に取り上げられ、その際に放送された演奏会の映像は録画もして視聴している(2011年7月11日のエントリー)。当時は汗を撒き散らして忘我の境地で音響に没入する指揮者の姿に激情型の演奏という印象を抱いたが、今回改めて音だけで聴くと、隅々まで極めて整然としたアンサンブルで極上の響きでありながらも、音楽そのものは非常に冷静であることに驚かされた。テンポが変わる箇所のスムーズさなどは指揮者の棒に忠実であった証であろうが、それゆえに、あの指揮姿とギャップのある淡々とした音楽と、それでいて豪奢な響きには、まさに“笛吹けども踊らず”的なオーケストラの恐ろしさが垣間見える。こうした背景を何も知らずに聴くならば、「お手本のような」演奏であることに違いはない。

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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

comment

Secre

佐渡さんのショスタコーヴィチ5bann

笛吹けど踊らずですか。指揮者とオケの関係がベルリンフィルでは逆転しているようです、楽員たちの審議のうえで指揮者を選ぶ、佐度氏の場合1団員の推薦(新世界の他オケでの演奏)で決まったようで。第一ヴァイオリンの若い女性は鋭い批評のもち主でした。独創と好奇心を満たせるものがあるかどうかが問われる。
佐渡さんの5番、3種類聞いているが解釈にはそれほど差がないようです。
最近師匠であるバースタインのマーラーの5.9番のリハーサルを見た。感情的と言われる彼の中に非常に細かいリズム処理と荒れ狂う楽章での体を張った弦の強さ(汚い音もじさない)のこだわりを見た。
同じように汗をかいても佐渡氏の出てくるものはどこか空虚さが感じられる。どこが違うとすれば工藤さんも評されている内面の文化的な考察が抜け落ちているのではと思った次第。
5月、井村/堺フィルで5、内容の詰まった5番を聞けた。井村氏がこのオケを初めて振ったのが5番だったということで特に思い入れの曲だったようだ。耳タコ状態であったこの曲が名作であることを改めて思った次第、。特に3楽章の弦の分厚い響き(16型)は感動的でした。4楽章は上滑りに感じたが。
9月兵庫芸文管で佐渡氏のブルックナー8番を聞きましたが身振りはずいぶん抑制されていました。再度ベルリンフィルからオファーは来るのだろうか?。
プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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