2003年の5盤

  • ベートーヴェン:「エグモント」序曲、交響曲第6番 ケーゲル/ドレスデンPO (Altus ALT055)
  • ベートーヴェン:交響曲第6番 C. クライバー/バイエルン州立O (Orfeo C600031B)
  • ベートーヴェン:交響曲第2番、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 フランチェスカッティ (Vn) ミトロプーロス/ウィーンPO (Orfeo C 534 001 B)
  • レーガー:ロマンティック組曲、モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ ツァグロセク、サロネン/バーデン・バーデン南西ドイツ放送SO (Allegria 221029-205)
  • ショスタコーヴィチ:ピアノ作品集 アシケナージ (Pf) (Decca UCCD-1105)
  • ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ、プロコーフィエフ:チェロ・ソナタ、ブリテン:チェロ・ソナタ ウィスペルウェイ (Vc) ラツィック (Pf) (Channel Classics CCS 20098)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第5番、ハイドン:交響曲第88番 オーマンディ/フィラデルフィアO (Scora scoracd005)
  • Where are You,my Brothers? フヴォロストーフスキイ (B) オルベリアン/モスクワ室内O他 (Delos DE3315)
ご縁があって名を連ねさせていただいている奥座敷同人の2003年の5盤がアップされた。趣味嗜好の全く異なる5名による選択だけに、毎年大いに刺激を受けている。また、諸氏が音盤から受けた印象から思考を披瀝していく様子を窺うだけでも大変楽しい。是非、ご一読を。

で、僕が5盤の一つとして挙げたケーゲルの来日公演ライブを聴いた。何度聴いても素晴らしい音楽に圧倒される。標題性を感じさせながらも徹底的に抽象的な音楽。第1楽章の多彩さ、第2楽章の深遠さ、第3楽章のベートーヴェン離れしたスケルツォ、一気呵成の第4楽章の向こうにやってくる第5楽章の抜け切った軽さ。これは、ひょっとしたら「田園」とは違う音楽なのかもしれないが、それでも僕は、この演奏で初めて「田園」を知ったと言いたい。

同じ「田園」でも一度聴いて即座に酷評したのが、クライバーの新(?)盤。その後何度か聴いたが、やはり絶賛されるほどの演奏とは思えない。ただ、感覚的な美しさを随分と盛り込もうとする指揮者の意図は見えてきた。颯爽としたテンポが、時にせかせかしたように感じられてしまうのは、おそらく練り上げ不足なのだろう。クライバーが何度もこの曲を演奏していれば、もしかしたら「運命」クラスの名演が生まれたかもしれない。

クライバーの後に、ミトロプーロスの1958年ザルツブルク音楽祭ライヴを聴くと、これぞベートーヴェンという音楽にほっとする。

今年二度目のTower Records難波店。お目当ては、かぶとやま交響楽団の第30回定期演奏会で取り上げるレーガーの「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」について、知人から情報をいただいたサロネン盤。この曲については、カイルベルト盤とベーム盤の2種類しか所有していないし、WOWWOWで放映されたホルスト・シュタイン/ベルリンPOの録画を入れてもたかだか3種類しか聴いたことがなかったため、新盤(といっても再発のようだが)を買い逃すわけにはいかない。さて、その演奏内容だが、スコアを的確に音化した秀演で、僕が聴いた中では最も優れたもの。やたらと仔細に書き込まれたアーティキュレーションやデュナーミクを、実に丁寧に再現していることに感心した。冗長なフーガもしっかりと構成を捉えていて、退屈さをあまり感じさせない。オーケストラも十分に巧い。

アシケナージのピアノ作品集は、想像していたのよりもずっと充実した内容。選曲についてはやや散漫な感じも否めないが、深く沈みこむような情緒が全体をうまく統一している。ここには、アシケナージのショスタコーヴィチ観、あるいはソ連観が強く反映しているのだろう。

ウィスペルウェイのチェロ・ソナタは、いつでも買えると思って何となく買いそびれていたもの。気がついたら、日本語解説がついた割高な形でしか店頭で見かけなくなってしまった。損したなぁ。技術的にも音楽的にも模範的な演奏。どことなくぎこちなさを感じる瞬間があるのは惜しいが、作品の美質を漏れなく伝えてくれる。

オーマンディのソ連ライヴは、覇気に満ちたなかなかの演奏。オーマンディの5番といえば2種類のスタジオ録音が遺されているが、RCA盤の高みには達していないがSONY盤よりは聴くべきところが多いといった感じ。艶やかな美音を武器に、推進力溢れる音楽が繰り広げられている。ただし残念なことに、録音は悪い。これは是非とも生で聴きたかった。

仕事しながらついつい流してしまうのが、フヴォロストーフスキイのソ連流行歌集。やっぱり大好きなんだよなぁ、こういうの。

やることが増えてくると、何かと妙な現実逃避をしたくなるもの。ふと思い立って編集CDを作ってみた。お題は「ロマンティック」。いい歳して、何をしてるんだか… 内容は以下の通り:
  1. Brahms: Intermezzo A-Dur Op.118-2 [H. Neuhaus (Pf) ]
  2. Shostakovich: Prelude (from ‘The Gadfly’ Op. 97) Arr. by Y. Larichev [J. Williams & T. Kain (Gt) ]
  3. Sviridov: Romance (from ‘Snowstorm’)[V. Fedoseyev/Moscow Radio SO ]
  4. Fibich: Poeme Op.41-4 Arr. by G. Saborov [Bolshoi Theatre Violin Ensemble ]
  5. Shostakovich: Waltz (from ‘Pirogov’ Op. 76) [V. Fedoseyev/Moscow Radio SO ]
  6. Ravel: String Quartet (2nd mov.) [Alban Berg Quartet ]
  7. Faure: Trio d-moll Op.120 (3rd mov.) [J. Hubeau (Pf) R. Gallois-Montbrun (Vn) A. Navarra (Vc) ]
  8. Svetlanov: Aria [Bolshoi Theatre Violin Ensemble ]
  9. Schumann: Piano Quartet Es-Dur Op.47 (3rd mov.) [J. Demus (Pf) members of Barylli Quartet ]
  10. Sviridov: Waltz (from ‘Snowstorm’) [V. Fedoseyev/Moscow Radio SO ]
我ながら、なかなかの出来。ちょっと人格変わりそうだけど。いや、ほんと、何度も繰り返し聴いちゃってます。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 演奏家_Kegel,H. 作曲家_Beethoven,L.v. 作曲家_Shostakovich,D.D.

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プロフィール

Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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