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ショスタコーヴィチの肉声 4枚組

  • ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1&2番、ウストヴォーリスカヤ:ピアノとティンパニと弦楽合奏のための協奏曲 ヤコビー (Pf) マッケラス/ロイヤルPO (Dutton CDSA 4804)
  • ラヴェル:マダガスカル島民の歌、ショスタコーヴィチ:S.チョールヌイの詩による5つの風刺、レスピーギ:夕暮れ、シュルホフ:3つの印象画、ブリテン:子守歌のお守り コジェナー (MS) M. マルティヌー (Pf) エドマンド=デイヴィス (Fl) ヘンシェル (Vn) バールタ (Vc) ヘンシェルQ (DG UCCG-1194)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 フェドセーエフ/モスクワ放送SO (EXTON OVCL-00169)
  • J. S. バッハ:チェンバロ協奏曲集(BWV1052、1054、1055、1056、1065) コープマン (Pf) アムステルダム・バロックO (ERATO WPCS-21114)
  • チャイコーフスキイ:交響曲第5番、ハチャトゥリャーン:交響曲第3番、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番、ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルテ」より前奏曲と愛の死 ムラヴィーンスキイ/レニングラードPO (Scora scoracd011)
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第8番、ブラームス:交響曲第3&4番 ムラヴィーンスキイ/レニングラードPO (Scora scoracd012)
  • ヴォーン=ウィリアムズ:交響曲全集 プレヴィン/ロンドンSO (RCA/BMG 82876-55708-2)
  • 映画「女ひとり」 コージンツェフ&トラウベルグ監督 (RBCmp3.com X50-828)
  • 映画「馬あぶ」 ファインツィンメル監督 (RBCmp3.com 8388)
  • Twentieth-Century Viola (エネスコ:演奏会用小品、ストラヴィーンスキイ:エレジー、ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ、コダーイ:アダージョ、ペンデレツキ:カデンツァ、ブリテン:ラクリメ) Creitz (Va) Sarbu (Pf) (Dynamic CDS 61)
  • Works for Two Pianos by Soviet Composers(シェドリーン:小ソナタ、アルチュニャーン:アルメニア狂詩曲、ショスタコーヴィチ:小協奏曲、エフセーエフ:演奏会用組曲) Galina and Yulia Turkina (Pf) (Melodiya C 10-15055-6 [LP])
  • プロコーフィエフ:古典交響曲、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 Wangenheim/Bundesjugen O (Lufthansa F 668073[LP])
  • Dmitry Shostakovich Speaks (33 M 40-41705-12 [LP])
未聴盤も片付いたので、心置きなくTower Records難波店へ買い物に。

ヤコビーという女流ピアニストのショスタコーヴィチのピアノ協奏曲集は、久しぶりの大はずれ。とりわけ第1番のトランペットの下手さ加減には、ただただあきれるのみ。音の出ないピアニストに遠慮したのか、オーケストラも精彩を欠いている。音楽を評価する以前の段階の演奏でしかない。ウストヴォーリスカヤも同様。一種のトンデモ盤だろう。

逆に当たりだったのは、コジェナーのリート・アルバム。様々な国の歌曲を集めたアルバムなのに、“リート”と名づけてしまうセンスはどうかと思うが。お目当てのショスタコーヴィチは鋭さに欠けるものの、こういう甘い「風刺」も悪くない。アルバム全体の中ではレスピーギが白眉か。

フェドセーエフの新譜は、かつてPONY CANYONからリリースされていたショスタコーヴィチ交響曲全集の一環として録音された交響曲第7番お蔵入りになっていたこの音源が、録音を担当した江崎友淑氏が立ち上げたOctavia Recordsから待望のリリース。だが、率直に言って少々期待はずれの感は否めない。基本的にはフェドセーエフらしい颯爽とした音楽の作りだが、随所でテンポ設定に個性的な扱いが聴かれる。。第2楽章の昼間部や第3楽章の第二主題などが好例。全体の響きは案外腰が軽くて意表を突かれるが、それは流れ重視の楽曲解釈も少なからず影響しているのかも。ただ、解釈の是非はともかく、同時期の他の交響曲録音に感じられた推進力が足りない。このレーベルは価格設定が極めて高いだけに、失望も大きい。

かぶとやま交響楽団の次回演奏会である、J&Jコンサート・エージェンシー主催「協奏曲の愉しみ」のプログラムについては先日述べたところだが、未聴だったバッハの協奏曲をようやく聴いた。ヴァイオリン協奏曲第2番の編曲だったのですね。演奏は、店頭にたまたまあった同曲を含むアルバム中、最も安価なものを選んだだけだったが、案外ロマンティックな表情も伺えるコープマンの音楽は気に入った。

さて、Scoraからムラヴィーンスキイのライヴ録音集がついに発売になった。全4タイトルだが、初出のショスタコーヴィチ作品を収録した2タイトルのみ購入。ショスタコーヴィチの第5番は、ムラヴィーンスキイ晩年の演奏だが、異様なほどの熱気に満ちているのが興味深い。いつもの厳しさの中にも、どこか激情にかられた人間の姿が見え隠れするような音楽。終楽章コーダで大太鼓が打ち間違うなど、全体に緻密さに欠けるのは惜しいが、聴けば聴くほど癖になる演奏。録音は年代を考えると満足のいくものではなく、編集も粗雑で楽章間や終演後の拍手が短すぎるのは残念。なお、発売直後に購入した盤ではステレオの左右が逆になっていたが、現在は既に良品が再入荷している。僕も購入した店で良品に交換してもらった。このアルバム最大のセールスポイントは、ハチャトゥリャーンの交響曲第3番の世界初演ライヴが収録されていること。資料的な貴重さに留まらず、演奏自体も作品の骨格を的確に捉えた名演。ただし、作品の出来がこの演奏に釣り合うほどのものには、僕には思えない。

一方ショスタコーヴィチの第8番だが、あのPhilips盤を凌駕する名演との触れ込みに、レジへ持っていく手も震えるほどの期待を抱いてプレイヤーにかける。一聴して、完成された解釈には惰性が微塵もなく、全身全霊を傾けた凄みに形容する言葉を見つけることができない。他の録音に比べると、緊迫感と熱狂とのバランスが程よくとれているのが特徴的。モノラルなのが残念だが、ムラヴィーンスキイのライヴ録音としては音質もそれほど悪くない。ただ、Philips盤の異様に張り詰めた雰囲気には及ばないかな。微妙なとこだけど。

ブラームスの第3番は既出音源。きちんとフレーズを処理した明晰な音楽作りと、ワーグナー的なうねりとが絶妙にバランスした名演。第4番は初出音源だが、マスターテープの作成段階で第4楽章が第2楽章で上書きされてしまったという、何とも情けない顛末でお蔵入りしていた音源。このアルバムでは、マスターの状態がそのまま復刻されている。録音が相当悪く、ムラヴィーンスキイの熱烈なファンならともかく、音楽を楽しむにはちょっと辛いか。

かぶとやま交響楽団の第31回定期演奏会は、ヴォーン=ウィリアムズの交響曲第5番と、ベートーヴェンの交響曲第6番との2曲プロ。僕はもちろん出演しないが、妻が出演する予定のため、家に一枚もないヴォーン=ウィリアムズの交響曲を、この際だから全集で。一気にまとめて聴いてしまったために、各曲の感想はおろか、この箱についての包括的な印象を述べることすらできないが、聴かずに済ますにはもったいない作品群であるとは思った。とはいえ、大半の曲で冗長さは否めず、腰を据えて聴き込もうとするほどの吸引力が僕には感じられない。ともかくこれで全曲が手元に揃ったので、気が向いた時にでもこの世界に挑戦してみようと思う。

RBCmp3.comは、旧ソ連時代の映画をVHSで入手することのできる貴重なサイトで、僕も今までにショスタコーヴィチが音楽を担当した映画のいくつかをここで入手した。もっとも、映像のルートは怪しいのだろうか、画質も音質も劣悪。映画の中で音楽がどのように使われているのかを知るという目的ならば、かろうじて我慢できるといったところだろうか。また、商品がカタログに掲載されている期間もはっきりしておらず、「エルベ河での出会い」「若き親衛隊」「銃をとる人」を入手し損なったのは、いまだに悔やまれる。「女ひとり」はショスタコーヴィチの音楽を担当した2作目の映画で、音楽のみの半トーキーである。1931年公開の映画だから仕方ないのだろうが、音楽はほとんどノイズにマスクされてしまい、よほど集中しないと音楽を聴き取ることができない部分も少なくない。どうしても途中で眠くなってしまい、まだ一度しか通して観ていないので、この作品で使用されているというテレミンの音色を確認することができていない。同じサイトから入手した映画の内、「馬あぶ」を知人に頼んでDVDに焼いてもらったものが手元に届いたので、確認がてらざっと観る。こちらの画質・音質も酷いが、まぁそれでも「女ひとり」よりは大分まし。個々のセリフはさっぱりわからないが、ストーリーはわかっているので映画を追うのにさほど苦労はしない。名画というには陳腐な部分も多いが、こういうメロドラマは大好き。

DVDに焼いてくれた知人が、ついでに僕が長いこと買いそびれていたディスクをプレゼントしてくれた。「工藤さんがお金を出してまで買うほどの演奏ではありませんから」という言葉に思いっきり甘えてしまったが、まぁ、その通り…かな(^^;。もちろん「工藤さんが」ではなく、広く一般的に、「わざわざ探してまで買うほどの演奏ではない」ということだが。お目当てのショスタコーヴィチもつつがない演奏ではあるが、それに終始する。他にもやや珍しめの作品が並んでいるが、この演奏では作品の魅力が十分に伝わることはないだろう。

最後の3タイトルは、Mikrokosmos Mail Order Co.から届いたLP。何だかやたらと大きな箱だったが、SP盤が入っていたため。しかし、このSP盤というのが、スメタナの弦楽四重奏曲第1番。アムステルダムQという知らない団体の演奏だが、どうやらカタログを見間違ってオーダーした模様。ま、よくあることですがね…

2台ピアノのための作品集は、聴いたことのない曲が多くて興味深かったが、演奏自体はこれといった特徴のないもの。技術的な冴えもとりたててあるわけではなく、音楽的にも格段の掘り下げがあるわけではない。

旧西ドイツのユースオーケストラによるライヴ録音は、技術的にも音楽的にも一流とは言えない音楽家達の音楽。こうした団体が持つ意義というのは大いに認めるが、演奏のみを評価するならば、他に幾多の録音があるこれらの作品の演奏として存在意義を認めさせるようなものではない。

ショスタコーヴィチ・コレクターとして、所有していないことを常に恥じていた録音の一つである「Dmitry Shostakovich Speaks」を、ついに入手することができた。ショスタコーヴィチが生前に公の場で行った演説等の集大成である(4枚組LP)。聞いても言葉を聴き取って理解できるわけではないのだが、ショスタコーヴィチの肉声を聞いているだけで幸せ。これぞ“ヲタク”の喜び。2004年最大の収穫であることは間違いない。
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theme : クラシック
genre : 音楽

tag : 作曲家_Shostakovich,D.D.

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Yosuke Kudo

Author:Yosuke Kudo
B. モンサンジョン著『リヒテル』(筑摩書房, 2000)に、「音楽をめぐる手帳」という章がある。演奏会や録音などを聴いて思ったことを日記風に綴ったもので、実に面白い。

毎日のように音楽を聴いているにもかかわらず、その印象が希薄になる一方であることへの反省から、リヒテルに倣ってここに私も覚え書きを記しておくことにする。無論、リヒテルの深みに対抗しようなどという不遜な気持はない。あくまでも自分自身のために、誰に意見するわけでもなく、思いついたことをただ書きなぐるだけのことである。

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